完全試合
ぱーふぇくとげーむ
概要
条件としては「最低でも9回まで試合を行い、打者に対し誰一人として、安打はもちろん四球、死球、振り逃げ、エラー等含めて1塁に進ませない」と言うもの。
延長になった場合は勝敗を決するまで続ける事を条件としており、引き分けになった場合は達成扱いされない。逆にコールドゲーム(=9回まで続かない)となった場合も同様。
NPB(日本プロ野球)では継投による達成は認めていないが、MLB(メジャーリーグ)では継投での達成は認めている(ただし2015年現在実際の達成例は無く、日本では後述の通り2007年の日本シリーズにおいて中日ドラゴンズが継投で達成している)。
その条件の難しさから、日本プロ野球界においては後述の槙原寛己以降、達成した者は居ない。
直近ではあと一人と言うところまで行くには行ったが、最後の一人でフォアボールを出して消滅という事例が2012年にあった(当事者は読売ジャイアンツの杉内俊哉。詳しくは「ノーヒットノーラン」にて)。
完全試合に必要な最少投球数は27球である。以前はノーヒットノーランも同じ数だったが、こちらは申告敬遠導入で0球達成も可能になったのに対し、完全試合は申告敬遠した時点で達成が不可能になるため、現在でも27人の打者にそれぞれ1球以上投げる必要がある。
20世紀中の達成者はNPB所属者の方が多かったくらいだが、21世紀以降NBPでは(未遂は多いものの)全く達成されてないのに対し、MLBでは2012年の3人(フィリップ・ハンバー、マット・ケイン、フェリックス・ヘルナンデス)を含め、数度達成されている。
但し、日米を通じて同じ人物が複数回達成した例は存在しない。
2019年現在、シーズン公式戦においてMLBでは23度、NPBでは15度達成されている。日本の高校野球の甲子園では夏は未達成だが、春は2度達成されている。
主な記録達成者
※球団名は達成時。
NPB
投手名 | 達成日 | 所属 | 対戦相手 | 備考 |
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藤本英雄 | 1950年6月28日 | 巨人 | 西日本 | 日本プロ野球で初達成、かつ最年長記録(32歳1か月)。青森の試合でカメラマンがおらず、試合の写真が残っていない事でも知られる。またこれにより6月28日はパフェの日とされている |
宮地惟友 | 1956年9月19日 | 国鉄 | 広島 | 日本プロ野球史上最少の投球数(79球)で達成 |
金田正一 | 1957年8月21日 | 国鉄 | 中日 | 日本プロ野球の達成者で唯一人の左腕投手。 |
今井雄太郎 | 1978年8月31日 | 阪急 | ロッテ | メイン画像の人物。昭和最後の、且つ2020年現在パ・リーグ最後の達成者 |
槙原寛己 | 1994年5月18日 | 巨人 | 広島 | 2020年現在、日本プロ野球最後の達成者。平成では唯一、またドーム球場での達成は日米を通じて初にして唯一 |
MLB
ジョン・リー・リッチモンド | 1880年6月12日 | ルビーレッグス | ブルース(消滅) | プロ野球史上世界初の達成者 |
ドン・ラーセン | 1956年10月8日 | ヤンキース | ドジャース | 史上唯一、ポストシーズンでの達成 |