概要
野球やサッカーなど得点を競う試合において失点せずに終える、主にそうして勝つことをいう。
野球の場合
相手を無失点に抑え、かつ試合に勝利した場合、完封勝利と言う。複数人の投手で無失点に抑えた場合は完封リレーと言う。
投手の記録としての完封はその試合のすべてのアウト(9回終了なら27アウト)を1人の投手が記録し試合に勝利することで、そのほとんどが0点に抑えた先発の完投投手が記録するが、実は先発投手の完投は必須条件ではない。
例えば先発のA投手が1アウトも取れずに降板、後を継いだB投手がその後27アウトを取って勝利した場合、B投手に完投は記録されないが、完封が記録されることになる。0-0の引き分けの場合はB投手に完封はつかないが、先発のA投手が最初から最後まで投げ切った場合は完投が記録される。
日本プロ野球における公式記録としてのノーヒットノーランや完全試合は、すべて完封かつ完投がつくことになる(MLBとの違いはそれぞれを参照)。
近年は投手分業制が進み、完投する投手ですら希少となっており、歴代のシーズン完封記録は1942年の野口二郎の19だが、2024年はセは才木浩人の3、パは伊藤大海の4まで減少している。通算完封記録も歴代はヴィクトル・スタルヒン]]の83に対し、現役最多は菅野智之の22となっている。
MLBでは、100球未満で完封した試合は『マダックス』と呼ばれ(由来はグレッグ・マダックス投手から)、日本でもネットやマスコミが使用する事も多い。
完封したけど完投がつかなかった投手の実例では、かのベーブ・ルースも絡んでおり、先発して最初の打者の四球判定に抗議して退場したのがベーブ・ルースで、後を継いだ投手が無安打で完封(つまり継投でのノーヒットノーラン、これはMLB史上初である)したが完投はついていない。
そのほか
サッカーの場合は完封したと言われることは少なく、無失点の場合はクリーンシートと呼ばれる。記録用紙に何も書くことがなかったことが由来とのこと。
近年ではテレビゲーム、特に対戦格闘ゲームで相手に1度もダウンさせられなかった場合も「完封」と言うことがある。言いかえとして「パーフェクト(ゲーム)」が使われるが、本来は完全試合のことなのであまり適切ではない。
関連タグ
ヴィクトル・スタルヒン NPB通算最多完封投手(83完封)