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東京BABYLONの編集履歴

2021-08-05 22:07:40 バージョン

東京BABYLON

とうきょうばびろん

CLAMPによる長編漫画。陰陽師を題材とし、東京の街がメイン舞台となっている。

概要

ウィングスコミックス(新書館)で掲載されたオムニバス形式の長編漫画。皇昴流を主人公とした短編連作ストーリーで、主人公以外の主要キャラとして桜塚星史郎皇北都が登場する。


CLAMPの代表作の一つでCLAMPの最高傑作にこの作品を挙げるファンも多い(公式雑誌より)。


メイン舞台として東京の街を描いており、1980年代東京の雰囲気をまとっている。最終話の一話前がENDで最後がSTARTとなっている。伝奇ファンタジーであったが、人々の持つ悩みや問題をテーマに置いた社会派作品でもあった。主人公たちがぶつかる問題は連載当時の社会問題に付随して描かれており、老人介護臓器の移植問題などを主人公の目線を通して問題の重要さや残酷さを読者に伝えていた。今もファンに根強い人気があり、皇昴流と桜塚星史郎はCLAMPの他作品『X』や『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』にも登場する。


ストーリー

陰陽師である皇昴流は、東京で起こるさまざまな怪奇な現象と関わりながら、自称・「将来の結婚相手」桜塚星史郎の正体に気づいていく。


作中では桜塚星史郎皇昴流皇北都は仲良く日々を暮らしていくが、やがて徐々に明らかになっていく星史郎の裏の顔と昴流との深まる関係の進展がじっくりと描かれていく。昴流が星史郎への思いを確信したとき、謎がすべて明らかになる。


主人公の特殊な陰陽術でも解決できない社会問題などが度々登場し、多くの読者が社会問題を考えさせられた。ちなみにCLAMPメンバーで思い出深い作品にこの作品も上げており、メンバーの猫井椿もこなはバナナの話が特に思い入れ深く該当話数を執筆中涙ぐみながら仕上げたという。いがらし寒月いじめ宗教問題、大川は腎臓移植が特に記憶に残っていると発言している。


登場キャラ


Blogのトップ用落書き。


本編の主人公で現役高校生であり陰陽師の頂点に立つ皇一族の13代目当主。16歳。


北都ちゃん


昴流の双子の姉でどんな時でもポジティブ思考な持ち主。将来の夢は団地妻


【東京BABYLON】桜塚星史郎


眼鏡を掛けているマイペースな青年で動物病院を経営している獣医師。25歳。


最終回(『X』のネタバレ有り)

この作品は完結はしているが、すっきりとした終わり方ではなくその後の展開を匂わせるような形で締めくくられている。衝撃的クライマックスやるせないラストは当時のファンの間に大きな物議を引き起こした。最終巻である7巻の最後には大人に成長した昴流の姿があり、同作者による漫画『X』にも昴流と星史郎が主要キャラクターとして登場している。


とは言え、大川は『X』の2人について「何度も言ってるんですが、『東京BABYLON』は『東京BABYLON』で終わっていて、まったく続きはありません。昴流の話はあそこで終わっています」と『CLAMP学園放送部』で発言している。この為、『X』の昴流と星史郎の物語は『東京BABYLON』の正当な続編ではなく、『東京BABYLON』を元にしたパラレルだと解釈するのが適切だと言える。


『X』で星史郎が最期に昴流の耳元で何かを囁いているが、その内容は明らかにされていない。ファンの間でも多くの憶測がなされたが、CLAMPはこれに関して「何をしゃべったのかは明らかにするつもりはない」と公式で発表している。


星史郎の囁きを聞いた昴流は「貴方はいつも、僕の予想したとおりの言葉は言ってくれないんですね……」と言って号泣した。


余談だが、『X』のアニメ版でのこのシーンは、一瞬キスをしているように見えたため、一部のお姉さん方からは黄色い叫び声が上がった。


映像化

OVA

1992年と1994年にOVA化されたことがある。内容は原作通りではなく、アニメオリジナルストーリー。2作目には特典としてドラマCDが付いていた。


実写

実写版も制作されており1993年8月17日に原作が衝撃的な最終回で終わりファンの間でも物議が収まらない中、4日後の1993年8月21日に実写版の発表がされた。この実写版は『東京BABYLON』の5年後の設定で作られた。監督飯田譲治。これはCLAMPが「東京BABYLONを実写化するなら飯田監督で!!」と願い続け、やっと実現にこぎつけたというもの。ちなみに制作費がかなりかかったという。


東京BABYLON2021

2020年末に大阪アニメスタジオGoHandsの手によるテレビアニメ化構想を発表。タイトルは『東京BABYLON2021』に改められ、令和の時代を舞台にした物語とした。監督は鈴木信吾工藤進。キャラデザは古田誠。出演は昴流役は蒼井翔太、北都役は水樹奈々、星史郎役は梅原裕一郎の配役が発表され、2021年4月からの放送が予定された。


ところが、キャラクターの衣装(原作の衣装ではなく、アニメで新たにデザインされた衣装)が既存のデザインの模倣ではないかとの指摘があり、製作委員会が確認したところ事実であったことが発覚。無期限延期となってしまい、そして2021年3月29日にはこれ以外にも多数の模倣盗用が明らかとなったため、関係各所による調査と協議の結果、現状での製作続行は不可能と判断され製作・放送中止が決定したことを発表した。今後は新たな製作体制での再出発が成されるとのこと。


なおこの中止を受けて、『楽しみにしていたファンの皆様に、少しでも何かをお届けしたい』というCLAMPの意向により、カバーイラストを新たに描き下ろした新装版の発売が決定した。


2021年8月5日の朝日新聞電子版新聞サイト「朝日新聞デジタル」によると、GoHandsが、製作委員会の幹事会社を務めていたキングレコードに対し、支払われていない制作費計約4億5千万円を支払うよう求める裁判を東京地方裁判所に起こしていたことが明らかにされた。


関連イラスト

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関連タグ

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