概要
1978年にタイトーがリリースした傑作シューティングゲーム。
開発はタイトーの子会社であった「パシフィック工業」(後に吸収合併され、タイトー中央研究所になる)。
ゲームクリエイターは西角友宏(現:タイトー アミューズメント開発部アドバイザー)。
開発当初、営業サイドは「難しくて一般受けしない」と判断、敵が攻撃してこない仕様に変更するよう西角氏に注文したとされる。
当時、対戦ゲーム以外で敵が攻撃してくるゲームというのは極少数ながらあるにはあったが、ヒットにつながったものは皆無であったことからの判断であったろう。しかし、西角氏はこれを断固拒否する。
結果、営業サイドは敵が攻撃してこず社内評価の高かった「ブルーシャーク」を大々的に営業をかけ、インベーダーはタイトー直営店のみに設置するに留めた。
ところが、インベーダーは若者を中心に人気に火が付き、やがて受注が殺到する。このため営業サイドも方針を転換するに至ったのだという。
ゲームブームの火付け役となり、各地に「インベーダーハウス」や「インベーダー喫茶」と呼ばれる店が挙って作られた。
このときタイトー正規品が約10万台、他社許諾品が約10万台、デッドコピー品に至っては約30万台も流通していたとされ、正規品・非正規品ともかく世の中に50万台も流通したアーケードゲームは後にも先にもスペースインベーダーのみである。
また、これが稼動した年は100円玉が市場より不足し、日本銀行が通常の月より3倍の量を流通させている。
なお、このスペースインベーダーの大ブーム期はパチンコ店の客の減少が起きたとまで言われている。また、この頃にはテクノバンドのYMOがシンセサイザーでスペースインベーダーの音を再現した楽曲を発表している等、様々なものに影響を与えていた。
ブームが去ると、タイトーには大量の基板在庫が生じた。西角氏はスプライト表現を用いた新基板を研究していたが、営業サイドから在庫を捌くよう依頼があって、やむなく1年半ほどインベーダー基板でゲームを作ることを余儀なくされたという(「ルナレスキュー」や「ルパン三世」などがそれ)。
その間にも他社はより優れた基板を出しており技術的に少々遅れをとることになった。反面、店舗のオーナーからは「タイトーは最後まで面倒を見てくれる」として喜ばれたという。
2007年、イギリスの新聞「タイムズ」は、同ゲームを「The 10 Most Influential Video Games Ever.(最も影響力のある10のビデオゲーム)」の1位に選出している。
現在もコンシューマー用にリメイク・続編が発売されている。
2013年、スペースインベーダー35周年記念の時には『pixivがインベーダーに乗っ取られる』等の企画を行った。
40周年となる2018年、発表会で初御披露目された6月16日を「スペースインベーダーの日」とし、日本記念日協会に正式に認定された。
種類
スペースインベーダーは4つ程種類があり、「モノクロ」「セロハン」「アップライト」「カラー」があった。
- モノクロ - 当初のスペースインベーダーには色が付いていなかった。
- セロハン - モノクロに異なる色のセロハンを列ごとに重ねて擬似カラー化したもの。
- アップライト - 背景にモノクロ画面を反射表示したもの。
- カラー - 現在でもお馴染みのスペースインベーダー。
関連動画
40周年記念PV
関連タグ
タイトー シューティングゲーム インベーダー インベーダーゲーム
グルーヴコースター - ロゴやアバターとして・また一部シリーズ作の楽曲などが登場。SPACE INVADER INFINITY GENEの系譜にあたり、れっきとしたインベーダーシリーズの最新作である。
アルカノイドvsインベーダー - スペースインベーダーとアルカノイドを融合させたアプリゲーム。
電気グルーヴ - 『VOXXX』に収録されたピエール瀧主導の楽曲「インベーダーのテーマ」の歌詞。