概要
「日本銀行券」=紙幣(お札)の発行元である。経済・金融の中枢・調整機関としての役割も担当している。
日本銀行はいわゆる株式会社ではないが、その出資証券は株式に準じてJASDAQ市場で取引されている。但し、政府出資比率は55%を下回ってはならないと規定されている。
歴史
- 明治時代の1872年、「国立銀行条例」に基づいて民間の銀行が紙幣を発行開始。
- 1882年、「日本銀行条例」に基づいて「株式会社」扱いの特殊銀行として日本銀行が設立。
- 1884年、「兌換銀行券条例」制定。紙幣発行は日銀限定とされた。
- 第2次大戦中の1942年、「日本銀行条例」に代わる法律「日本銀行法」が定められ特殊法人へ移行した。
- 戦後の1949年、「日本銀行法」改定。日銀の政策と政府の政策を分離・独立される目的で「日銀政策委員会」が設置され、経済・金融の中枢機関としての地位が強化。
- 1998年の「日本銀行法」の再度改定によって同委員会の金融政策における権限が強化された。
日銀本店
近代洋風の建築様式で、東京駅設計でおなじみの辰野金吾が設計、1896年に完成。上空から見ると「漢字の円」の形になっている。ちなみに偶然である。
一般人にとっての日本銀行
金融機関関係者ではない一般人が日本銀行と直接取引することはないが、国税などの国庫金・歳入金や国債の購入代金などは日本銀行の口座に入金される。
このため、市中銀行や信用金庫の各店舗を「日本銀行代理店」「日本銀行国債代理店」「日本銀行歳入代理店」に指定してこれらの入金業務を請け負わせている。また信用組合などの一部店舗も他の日本銀行歳入代理店に業務を取り次ぐ「日本銀行歳入復代理店」の指定を受けて歳入金納入業務を請け負っている。
関連タグ
国立印刷局:紙幣の印刷を担当。全国に6工場。