概要
南米大陸に位置する国家。人口は約4000万人
首都はブエノスアイレス。
南米の最南部に位置し、スペイン語圏の国としてはメキシコに次ぐ規模。(南米最大の国であるブラジルはポルトガル語圏)
南大西洋に面し、北部にはパンパと呼ばれる平原が広がり、南部にはペンギンが生息する。農業と畜産が主要産業で、メンドーサ市を中心にワインの生産が盛ん。サッカー、ラグビーの強豪国であり、タンゴ発祥の地としても知られる。
栄光と転落
かつては国民のほとんどを白人が占める白人国家としての自負が強く(チリも白人主体ではあるが混血の比率が高い)、チリやブラジルとは宿敵の関係にあり、むしろイギリスとの関係が深かった。
第2次世界大戦まではイギリスをはじめとする欧州諸国への牛肉や小麦の輸出で栄え、世界の十指に入る経済力で、国民1人当たりのGDPは日本より遥かに高く、西欧諸国に匹敵するほど豊かであった。ところがアルゼンチンの繁栄は外需依存のいびつなものであり、20世紀後半には内戦や軍のクーデターが打ち続くなど政治的混乱が続いて経済も失速。財政破綻を何度も経験し、「先進国から発展途上国へと転落した」と言われている。
1982年にフォークランド諸島(マルビナス諸島)の領有を巡ってイギリスと戦争を行い、敗北した(フォークランド紛争/マルビナス戦争)。現代もなおイギリスとはしこりが残り、債務処理を巡ってアメリカ合衆国との関係にも軋轢を生じた。一方でマルビナス戦争の敗戦を機に軍部の威信が落ちて民政に移行、長年敵対関係が続いていたチリやブラジルとの関係が深まり、両国およびパラグアイ、ウルグアイとともにメルコスール(南米南部共同市場)を結成、名実ともにラテンアメリカ諸国の一国としての道を歩んでいる。
その他
首都ブエノスアイレスの地下鉄メトロビアスでは丸ノ内線や名古屋市交通局の旧型車両が使われている。
南極大陸の一部を自国の領土として主張していた時期があった。同様の主張はチリやイギリスといった他国でも行われていた。現在はアルゼンチン自身も加盟する南極条約により領土主権などは凍結されている。