フォークランド紛争
ふぉーくらんどふんそう
フォークランド紛争(フォークランドふんそう、英語:Falklands War/Conflict/Crisis)またはマルビナス戦争(スペイン語:Guerra de las Malvinas)は、1982年3月に南大西洋にあるフォークランド諸島の領有を巡ってイギリスとアルゼンチンが交戦した紛争。冷戦開始後史上初の西側諸国の軍隊同士による紛争であり、両軍ともアメリカ・フランス・ベルギーなどの兵器を多数使用しており、同一の兵器を使用した軍同士の戦闘が繰り広げられた。
1833年1月以来フォークランド諸島はイギリスが占領しており、長らく海外領土(属領)とされてきた。1981年12月にアルゼンチンのレオポルド・ガルチェリ大統領がクーデターを起こしたが、ガルチェリは1976年3月にファン・ペロン元大統領支持者の弾圧で3万人を処刑しており、国民から全く人気が無かった。ガルチェリ大統領は人気獲得の為にフォークランド諸島の領有問題で国民を煽り、1982年4月に軍事侵攻を開始した。
当初はアルゼンチン軍が優勢だったものの、イギリス軍は実践経験豊富なSAS(陸軍特殊部隊)の投入・空母機動部隊の派遣による海上封鎖・長距離爆撃機による空爆・同盟国の支援を受けた情報戦などを駆使し、徐々にアルゼンチン軍の戦力を削いだ。6月7日にフォークランド諸島に上陸し、6月14日にアルゼンチン軍が降伏して戦闘は終結した。この戦争の後にガルチェリ大統領は失脚し、アルゼンチンの軍事独裁政権は終焉した。
1990年2月5日に両国の外交関係が再開され、紛争が正式に終結した。しかし領有権問題は棚上げされており、現在もアルゼンチンは領有権を主張している。
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