CatShitOne
きゃっとしっとわん
ベトナム戦争を舞台に国ごとに擬獣化された兵士の戦いを描いた一作。
'80では80年代東西冷戦期の紛争を、JPでは湾岸戦争での戦いを描く。
海外では「Apocalypse Meow」(地獄の黙示録の原題と英語の猫の鳴き声を合わせたパロディネーム)というタイトルで発売されている。
Cat Shit One内の登場キャラクターは、出身国別に擬獣化されており、国籍、出身勢力が変わったとしても変更はされない。
アメリカ人 - ウサギ(USAに米兵を表すGIをつなげてローマ字読みしたことから。)
イギリス人 - ネズミ(WWⅡの英雄、モントゴメリー将軍の『砂漠のネズミ』という異名から。)
ドイツ人 - キツネ(WWⅡの英雄、ロンメル将軍の『砂漠のキツネ』という異名から。ただし作者はオオカミがモデルと言及している。)
パ-キンス
アメリカ陸軍特殊部隊の偵察チーム「Cat Shit One」の隊長。
仲間内での愛称はパッキー。ラッツ曰く、性格は楽天家。
その正体は2005年の人間世界から迷い込んできた宇宙飛行士で、NASAの宇宙ステーション「フリーダム」から火星探査船「オデッセイ」に乗り込み火星探査へ向かう途中でワームホールに飲み込まれ、1966年のパラレルワールドのベトナムに不時着。
一緒に乗っていた宇宙飛行士は北ベトナム兵に射殺され、パッキーだけが米軍に救助された。
CIAから新しい経歴と家族を用意され、人間世界でのベトナム戦争敗戦の歴史を変えるために戦うことを決意する。
このことはCIAと、後述のベックウィズをはじめとする一部将校やアメリカ軍上層部にしか知られておらず、大統領も関知していない。彼の経歴に必要以上に関わろうとすると左遷される可能性があるためあまりかかわらない事が得策と言える。
'80では交換将校としてSASに所属、在英イラン大使館人質事件やフォークランド紛争に参加する。
米軍に戻った後は、ソ連が侵攻したアフガニスタンでムジャヒディーンの支援任務、グレナダ侵攻やパナマ侵攻での支援任務に就く。
この時には妻子持ちになっており、子供の一人はパッキーと同様に米陸軍に入隊した後、交換将校としてSASに入隊し、もう一人が海軍に入隊して湾岸戦争に参加している。他に海兵隊、空軍、CIAに息子がいる。
時代を現代に設定したCGアニメ「THE ANIMATED SERIES」では、アメリカのPMSCs「キャロット・ミリタリー・サービス(CMS)」所属のオペレーターとして登場。
中東で武装勢力に誘拐された同社社員の救出作戦に参加する。
ホワイト
Cat Shit One内では最古参で、パッキーの右腕的存在で通訳担当。仲間内での愛称はラッツ。
ニューヨーク・ブロンクス出身でプアホワイトの家庭で育つ。
除隊後は、他のベトナム帰還兵に多く見られたように荒んだ生活を送っていたようで、Vol.0では留置所でパッキーと再会している。
'80では、ベトナム時代の経験を買われて、CIAの現場要員として日本に赴任された。
しかし、日米の協議会で乱闘騒ぎを起こしてしまい、中東支部に移動、ムジャヒディーンの訓練に携わることになる。そこで婚約者となる女性を見つけたが、爆弾テロで失ってしまう。
'80 第3巻では、「THE ANIMATED SERIES」と同系列でチコと共に、パッキー、ボタスキーと違う任務に就いているストーリーが収録されている。
Cat Shit Oneの通信担当。仲間内での愛称はボタ。
黒人という設定のためか黒毛になっている。タレ耳が特徴。
チームで唯一、特殊部隊員の訓練を受けておらず、基地付きの通信兵から現場で志願してCat Shit Oneに所属した。
本人曰く、タイガーストライプの迷彩服を着たいというのが理由だったとか。臆病な性格で訓練を受けていないこともあって、へまをする描写が多い。
入隊前はフロリダの農園で働いていたが、'80でファストフード経営で成功を収めているが、パッキーの誘いを受けてアメリカ軍へと復帰する。
ベトナム時代はアジア人嫌いだったが、ベトナム帰還後や`80では克服している。そのため、カンボジアや日本で活動しているとき、再会したラッツから「お前変わったな」とまで言われている。ファストフードチェーン店の経営の傍らラッツからの依頼で、中国を通じてアフガニスタンの北部同盟へ装備の供給をしている。
CGアニメ「THE ANIMATED SERIES」では、アメリカのPMSCs「キャロット・ミリタリー・サービス」所属のオペレーターとして、パッキーと共に登場。
パッキーを支援する狙撃手として参加する。
相変わらずな面があるようで、武装組織の反撃に怯えて支援を途切れさせてしまったり、M14EBRに不必要なオプションパーツを大量に取り付けて無駄に重くしてしまっている。
チコ
グリーンベレーから訓練を受けアメリカ・南ベトナム軍側から参戦している、ベトナム山岳民族モンテニヤードの部族長の息子。
Cat Shit Oneのメンバーとして参戦するほか、他のモンテニヤードを率いて戦闘に参加している。
'80ではタイ難民として生活していたところをパッキーに助けられ、ボタスキーと共にパナマやアフガニスタンで準軍事活動に参加している。
'80 第3巻では、「THE ANIMATED SERIES」と同系列でラッツと共に、パッキー、ボタスキーとは違う任務に就いているストーリーが収録されている。
ベックウィズ
アメリカ陸軍将校。Cat Shit Oneの指揮官であり、パッキーの上官。
モデルは、デルタフォースを設立した実在の米軍将校チャールズ・ベックウィズと思われる。
劇中でも、`80でパッキーをSASに派遣したのちにデルタフォースを設立したが、欧州の特殊部隊指揮官から「官僚主義に呑み込まれた」と言われ、イーグルクロー作戦の失敗の後に責任を取って辞職した。
サイドワインダー
OV-10に乗りCat Shit Oneを空から支援する、米空軍所属の前線航空管制官。本名は明かされていない。
撃墜されベトコンに捕らえられた際にはCat Shit Oneに救出されている。
'80ではCIAの中東支部長として登場。
チ少佐
BDQ(南ベトナムレインジャー)の幹部としてキャットシットワン0に登場。初登場時の状況はヤードの給料を横領したとして彼らと揉めているなど規律正しいタイプではない。またベックウィズからは「肝心な時にいなくなる」「あいつが雇った保安要員にVCシンパが何人いるか分からない」と言われるなど面倒事をたびたび持ってくる面倒臭い人物。本巻の外伝ではベトナム軍の将軍として登場しており難民を連れて逃げようとするパーキンスを手助けしてくれる。パーキンスが彼の部下を殺したことを話しても「気にするな。北から来た中国の手先だ」と言って見逃してくれるなど意外と優しい一面もある。'80などのベトナム戦争後の話には登場しておらず彼がどうなったかは不明である。
エルモア少佐
ファースト・ラビット・ディヴィジョン(第一騎兵師団)の幹部。初登場時は彼が率いるコンボイに爆弾が投げ込まれたところをパーキンス達が鉢合わせる、というものになっている。その時彼はパーキンスが守った子供を敵として拘束しようとするなど疑心暗鬼に陥ってる面がある。断ったパーキンスに対して「命令違反だ、後悔することになるぞ」と脅しベックウィズに報告するも「彼には関わらない方が身のためです。彼は我々の知るより遥かに高位の方の指示で配属されています」と忠告され悔しがっている。3巻では秘密作戦行動中のパーキンス達を脱走兵と思い込み拘束しようとするなどパーキンスを目の敵にしている節がある。'80では病院で寝込むベックウィズがパーキンスに「エルモアに注意しろ」と警告するなど戦争が終わってもなおパーキンスを狙っている事が分かる。
グー・コク・ネン
南ベトナム解放民族戦線の幹部と思しき人物。キャットシットワン一巻のミッション9「政治亡命」のみの登場。作中では自身の血に塗れた壮絶な人生を語る。ただ30年戦い続けた果てに戦うことに疲れてしまい妻も子供も村も失った悲しみから話し相手の北ベトナム軍の幹部に「戦争はたくさんだ!」と叫ぶなど反戦主義に傾倒している様子が見て取れる。それにより相手に殺されそうになるも彼の亡命要請に従い救助に来たパーキンス達に救助される。
ミーシャ・クリンコフ
'80で登場。
ソ連の空挺隊員としてアフガニスタンに派遣された。
後に基地防衛に成功した英雄として訓練校を優秀な成績で主席卒業するが、その影にはKGB将校の父の存在と偶然支援する形となったパッキーらCIAの存在があった。
佐藤
中村
源文作品恒例の二人組みで、自衛隊から研修に派遣された自衛隊員。
ベトナム戦争には正規に参戦したわけではない。
ジョナサン・パーキンス
パッキーの末息子。JPでは主人公を務める。
米陸軍のレンジャー部隊に所属しているが、現在は交換将校としてSASに赴いている。
バド・パーキンス
パッキーの息子の一人。アメリカ海軍のパイロットでJPで登場する。