経歴
父は世界ランキング1位になったこともあるジャスタウェイ。
馬名はダノックスの冠名「ダノン」と「ビリー・ザ・キッド」を組み合わせたもの。
香港表記は「野田小子」。
2020年(2歳)
栗東・安田隆行厩舎に入厩し、6月28日に阪神競馬場で開催された新馬戦で北村友一を背にデビュー戦勝利を挙げる。
続く2戦目は東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ、翌2021年よりGⅡ昇格)。鞍上に川田将雅を迎え、2連勝で重賞初勝利。
そして、12月26日のホープフルステークスは単勝2.1倍の1番人気に応え勝利。
デビューから3連勝し、父のジャスタウェイにとってもこれが初のGⅠ勝利となった。
JRA賞は朝日杯フューチュリティステークスを勝利したグレナディアガーズを抑え、最優秀2歳牡馬を受賞。ホープフルステークスの勝者が最優秀2歳牡馬を受賞したのは前年のコントレイルに続いて2頭目である。
2021年(3歳)
世代の主役に躍り出たダノンザキッドは意気揚々とクラシックに乗り込む。
初戦は弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)。
単勝1.3倍の圧倒的1番人気に推されたダノンザキッドだったが、東スポ杯で下したタイトルホルダーに今度は雪辱され、3着で初黒星を喫した。
そして失地回復を図った皐月賞だが、レース前から異常なまでに汗をかき、様子も落ち着きがなかった。
結果、レースでは第4コーナーで失速し、エフフォーリアの15着に大敗してしまった。
日本ダービーを目指していたダノンザキッドだったが、直前で故障してしまい、ダービーに出られなくなってしまった。
なお、この年の第88回日本ダービーはフルゲートが18頭になった1992年(第59回)以降で初めてフルゲート割れの17頭で開催された。
エフフォーリアはシャフリヤールとの大接戦の末2着で、完全に世代の主役となった。
その一方で主役の座を奪われたダノンザキッドは、菊花賞前日の富士ステークス(GⅡ)に出走。
マイル路線へ転向し、再出発を図るが結果はソングラインの4着だった。
なお、翌日の菊花賞では前年から凌ぎを削ったタイトルホルダーが逃げ切り勝ちを決めている。
続いてマイルチャンピオンシップはこれが引退レースのマイル女王グランアレグリアの3着。
この時も皐月賞と同じくパドックでは多量の発汗と落ち着きのなさを見せていた。
しかしそんな状態でも今度は馬券圏内に食い込んだため、パドックを見て「皐月賞と同じだ」と予想から外した人たちは大変驚いた模様。
負けたとはいえ古馬とも渡り合える地力を見せたが、パドックの様子から調子の良し悪しを判断できない馬券泣かせになるのではと危惧する意見もある。
12月の香港マイルにも登録されているが、出走するかはまだ未定。