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ヨカナーン、ヨカナーン。

あたし、あなたにくちづけしたわ…

プロフィール

クラスバーサーカー
真名サロメ
身長159cm
体重47kg
性別女性
出典新約聖書、『ユダヤ古代誌』、『サロメ』など
地域イスラエル
属性混沌・悪・地
好きなものヨカナーン
嫌いなものあんまりない
ILLUST下越
CVブリドカットセーラ恵美

マスターの首はくれないの?

概要

『Fate/Grand Order』に登場するバーサーカークラスのサーヴァント。

配信4周年記念キャンペーンの一環として、2019年8月4日よりフレンドポイント召喚に追加された7騎のサーヴァントの内の一騎を担当。

2020年までに5騎が異聞帯に登場。(実装前にフライング登場済みの者あり)

2021年6月に第6異聞帯でガレスが正式登場(ただし妖精枠。しかも実は第6特異点に居た事が後に判明)。

故に、現時点において彼女がキャンペーン枠最後の未登場サーヴァント。登場は第6異聞帯後半かそれ以降であると推測される。

もしかすると……

これまでのFate作品においては、『Fate/ExtraCCCパッションリップのスキルに彼女やヨカナーンの名前が使われるという形で登場していた。

真名

新訳聖書やユダヤ古代誌、そしてそれらに語られるエピソードを基に作られた戯曲『サロメ』に登場するヨハネに恋した女性。

元々聖書では母ヘロデヤに頼まれヘロデにヨハネの首を要求したとされているが、後世の創作でどんどん逸話が盛られていき血生臭いヤンデレ像が形成されていく。

サロメは、救世主と同時代のガリラヤとペレアを支配する四人の領主(当時のイスラエルはローマの支配下であったため、正確には統治代理人)の一人、ヘロデ・アンティパスの義娘である。

浸礼者ヨハネことバプテスマのヨハネに恋した彼女は、義父ヘロデ王が自分に焦がれている事を利用してヨハネを手に入れる。浸礼者を監獄から出すことだけは許さぬというヘロデ王を誘惑し、ヨハネを斬首させ―――

愛する者の首を得たのである。

新約聖書には彼女の名前は出ていないが、同時代のヘブライ人著述家であるフラウィウス・ヨセフスの『ユダヤ古代誌』では「サロメ」となっている。

「盆に載せられた状態で運ばれ、少女に手渡された浸礼者ヨハネの首」というシチュエーションは後世の芸術家に鮮烈なインスピレーションを与え、ルネサンス期からバロック期にかけて数多くの宗教画が描かれることになった。

これらの芸術作品を通し、サロメの動機について様々な憶測が行われた。

19世紀フランスの作家ギュスターヴ・フロベールは、小説『エロディアス(ヘロデヤのフランス語形)』において、野心的なヘロデヤがヨハネの影響力を恐れたことを事件の起きた理由とし、サロメをあくまでも従犯的な役割で描いた。

しかしその後、オスカー・ワイルドが1893年に戯曲『サロメ』を発表し、リヒャルト・シュトラウスによって楽劇化されるに至り、ヨカナーン(ヨハネ)に恋い焦がれ、ついには首を求めるに至るという恐るべきサロメ像が定着することになった。

ちなみにサロメの語源はヘブライ語で『平和』という意味である。それがどうしてこうなった。

人物

扇情的な踊り子衣装に身を包んだ緑髪の女性。よく見ると胸元に黒子がある。性格は純粋かつ残虐。本来、生前の彼女は純粋な性格とされる為、この姿は狂気の恋の果てに迎えた最後の瞬間のまま固定化された状態と言った方が正しい。宝具名故か、どことなく彼女を連想させるデザインとなっているのが特徴。

バーサーカーとして現界している為か、ヨハネへと捧げたその愛を幅広く、気前よく溢れさせており敵にさえ恋心を抱いてしまう。強力なバーサーカーである事に変わりはないが、愛する者を殺し続けた彼女の精神はさらに軋んで砕け散ってしまう運命にある。

故に彼女はマスターとの関係を理解してはいるものの、絆を深める内に『マスターを所有したい』即ち、マスターの首を望むだろう。とはいえマスターが死ねば自分が死ぬ事を理解している為、積極的に首は狙ってこない。いつ終わるとも分からぬ苦悩に彼女とマスターは耐えられるのだろうか。

また、見るからにエロい大人のお姉さんなのだが、マテリアルにもある通り『少女』なのである。

セリフも『ちょうだい、ちょうだい』などの蠱惑的なセリフが多い一方、笑い声は他のバーサーカーの例に漏れず狂気的である。

能力

狂化スキル補正もあってか、生前に武勇の逸話もない少女にしては全体的にステータスが高い。

なお、彼女の人物像は後世の芸術家達による創作や憶測の影響を多分に受けている(元は母の要望に応えるために首を入手したのが後に盛大に逸話を盛られまくった)にも関わらず、どういうわけか「無辜の怪物」スキルを持っていない。

もしかしたら彼女は大本の原典である聖書の登場人物としてではなく、戯曲『サロメ』の登場人物として確立しているからなのかもしれないが、真相は不明。

ステータス

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
藤丸立香BBBDCB

クラススキル

狂化(C-)意思疎通は可能だが、サーヴァントとしてのサロメは精神を常に破綻させている。表面上は会話が通じたように見えても、油断はできない。

保有スキル

血塗られた銀盆(B+)侵礼者ヨナネ(ヨカナーン)の首を載せたという銀の盆を、サロメは今も所有している。聖人や預言者、救済者といった存在に対して、サロメは鋭敏に反応する。
天性の肉体(体)(C)生まれながらに完全な美貌を有する。黄金律(体)とは似て非なるスキルであり、特定の条件を満たせばサロメの望むままに体型は変化し得る。
七つのヴェールの踊り(A)ヴェールを一枚ずつ脱ぎながら踊り、最後はほぼ全裸となるという美麗ない舞踊。瑞々しくしなやかな肢体が踊るさまは、見る者の精神に様々な影響を与える。かつてはヘロデ王の理性を破壊したとされるが、『FateGO』では基本的にそういった致命的効果は発動しない。

戦闘においては周囲に浮遊した髑髏を操って攻撃するほか、なんとお盆を武器にする

手裏剣のように飛ばしたり、回転鋸のように使ったり、衛星のように旋回させたり、挙げ句の果てにはビームを撃ったりと髑髏以上に使いこなしている節がある。

あなたにくちづけしたわ(ファム・ファタル・ベゼ)

  • ランク:B
  • 種別:対人宝具
  • レンジ:0~3
  • 最大捕捉:1人

愛しくて、愛しくて……! さあ、あなたの首をちょうだい……!『あなたにくちづけしたわ(ファム・ファタル・ベゼ)』!!

ファム・ファタル・ベゼ。

外観は水晶製の髑髏。思慕と狂気と鮮血の果てにサロメが得たトロフィー、すなわちバプテスマのヨハネの頭部が結晶化したもの。

普段は手に持てるサイズだが、サロメの意思によって自由自在な拡大・縮小が可能。

バプテスマのヨハネはさまざまな魔術を行使した伝説を有しており、その頭部は神秘の塊であり、ある種の魔術礼装と化している。所有者は、さまざまな魔術の行使が可能となるだろう―――たとえ、魔術回路を身に宿しておらずとも。

真名解放時にはこの水晶髑髏が著しく巨大化し、

敵対者を捕食する。霊基再臨が極まれば、髑髏は水晶製から黄金製へと変質する。

何気に西洋鯖には珍しい全文かな表記の宝具。

ゲーム中での性能

最大ATK6884
最大HP6885
カード配分Quick×1/Arts×2/Buster×2
スキル1血塗られた銀盆B+/自身に〔秩序かつ善〕特攻状態を付与&自身の攻撃力をアップ(3ターン)
スキル2天性の肉体(体)C/自身に弱体無効状態を付与(1回・3ターン)&自身の防御力をアップ(3ターン)&自身に無敵状態を付与(1回・3ターン)
スキル3七つのヴェールの踊りA/自身に毎ターンHP回復状態を付与&自身に「毎ターン自身の防御状態を1つ解除する状態」を付与<強化扱い>【デメリット】(7ターン)&自身に「7ターン後に味方全体のNPをものすごく増やす状態」を付与(1回)
宝具Arts:敵単体に超強力な攻撃&呪い状態を付与(5ターン)&呪厄状態を付与(5ターン)<オーバーチャージで効果アップ>

アーツ寄りの性能を持つバーサーカー。☆2なので打たれ弱いが、その一方でかなり尖ったスキルが揃う。

特に「血塗られた銀盆」の「秩序・善」に対する特攻は該当者がそこそこ多く、円卓の騎士や聖人系など60体ほどのサーヴァントが対象。バーサーカーなのもあり、特攻が入る相手にはレアリティ以上のダメージを与えることができる。

宝具も「敵単体に超強力な攻撃」なので、なるべく特攻が適用される相手に使いたい。

特殊なのが「七つのヴェールの踊り」。踊りながら7枚のベールを一枚ずつ脱いでいった逸話に基づいてか、毎ターン自分の防御や無敵、回避を解除してしまう。しかも強化扱いのため弱体解除が効かない。

しかしそのまま7ターン踊り続けることに成功すると味方全体に大量のNPを配布してくれる。その数値はスキルレベル1で50、レベル10でなんと100チャージが可能。

低レアは基本ステータスが低く、デメリットの重さもあって適当に使っていては有効な効果を得られない。

とはいえゲオルギウスなどのターゲット集中能力持ちや「礼装による回避・無敵は強化解除の影響を受けない」仕様を利用することでカバーできるため、サロメをうまく使いこなすプレイヤーも低レア縛りプレイ動画などで見られる。

関連人物

ヨカナーン

彼女がかつて恋い焦がれ、その首を求めた男性。洗礼者ヨハネを指す。現代のサロメ像の元となった戯曲『サロメ』での彼が「ヨカナーン」名義であることに準じたものと思われる。

ちなみに、ヨハネの黙示録を書いたヨハネとは全くの別人である。

ヘロデ

義父であり国王。彼に褒美としてヨハネの首を所望した。生前は『女』として性的な目で見られていたためか露骨に嫌っている。

その為かサロメはマイルーム会話でも「王」あるいは「領主」などの肩書きを持つサーヴァントに対し、嫌悪感を露わにする。

ヘロデヤ

母。ヨハネと確執のあった母がサロメにヘロデの首を頼むように要求した。

不夜城のキャスター

同じく王に運命を狂わされた共通点があるサーヴァント。

似たものを感じているのか同情の言葉をかけている。

ブリュンヒルデ清姫

同じく恋に関しての恐ろしい逸話があるサーヴァント。が、サロメに比べれば彼女達の方がまだ大人しく見えると評されている。

パッションリップ

Fate/ExtraCCC』では「微笑むサロメ」「堕ちるサロメ」「ヨカナーンを籠に」というスキルを使用する。

キングハサン

こちらは敵の首を切り落とす髑髏仮面。流石にサロメのように節操なく首を求めてくる事はない。

沙条愛歌

同じく恋に目覚めて、後戻りできない所までこじらせた人。文脈だけ見れば同族と呼べなくはないが、彼女の場合は根元接続者故にやる事のスケールがでかく、まだサロメの方が可愛いレベルである。

ファントム

サロメは気に入った相手をヨカナーンにそっくりと評するのに対し、ファントムも完全にマスターを思い人と同一視してくる。彼も別ベクトルでヤバいが、こちらは「精神汚染」スキルの影響が大きい。

彼女と契約する場合について

召喚した際にマスターの命を奪う可能性が非常に高い狂信者ファラオ、命令を全然聞かない叛逆者など今までのシリーズで扱うのが難しいサーヴァントは何体もいたが、サロメと契約する場合はそれらとは別ベクトルの危険が付きまとう。

サロメは元々普通の踊り子ということもあってか単に召喚するだけなら問題はない。狂化もC-で割と命令には従順で、ステータスもヨハネの首の所持によるものか狂化補正によるものか軒並み高く、自前で強力な魔術礼装を所持しているのでバーサーカーであるにも関わらず魔力消費は多くない可能性もある「一見」優秀なサーヴァントである。

恐ろしいのは絆を深めていくと「マスターの首を欲しがる」点である。

特にサーヴァントと勝ち進めなくてはならない聖杯戦争においてその点は致命的。しかも相手を殺した場合でも彼女の精神はさらに軋み砕けてゆくため、最初は狂気を我慢できたとしても最終的に命を奪われることを回避できない非常に危険なサーヴァントなのである。

召喚した場合令呪を残しておくことが必須のサーヴァントなのだが、彼女は「今まで自分を召喚したマスターの首を座に持ち帰っている」可能性が示唆されており、その危険性は扱いにくいサーヴァントの中でも上位に食い込むと言っていいだろう。

ちなみにこの『首云々・・・』は、マイルーム会話から察するに「聖人(聖女)」という肩書きを持つサーヴァントにも適応されてしまう可能性が示唆されている。

余談

女性バーサーカーでのヤンデレ筆頭であるきよひー頼光マッマと全く異なるベクトルのヤンデレに、実装時多くのマスターは並々ならぬ恐怖を覚えた。

同時期に実装されたサーヴァント6騎は既存サーヴァントの身内や知人だが、彼女はメインシナリオやイベント・PVでの登場、会話での言及と言った事前情報が一切なく、登場済み英霊との誰とも関係性を持っていなかった。

とは言うものの、パッションリップのスキルとしては登場していたり、FGO本編でも禁忌降臨庭園セイレムで存在が語られていたりする。

また一部の提督兼任マスターからは見た目とキャラはJK重巡だが声はおしゃれ重巡だという意見も。

センシティブな作品

なおその二人は彼女とは違って公式にヤンデレ設定は無いので中の人ネタに絡めて言及する際には注意が必要である。

ちなみに演じたブリドカットセーラ女史は過去に「プリズマ☆イリヤ」にてマジカル☆ブシドームサシの役で出演している。

編集者:Anet
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