つちうらしとは、茨城県の地方自治体。県南地区に位置する。
解説
現在の自治体の母体は旧新治県新治郡土浦町で、県都であった。後に茨城県と新治県の合併により県都の座は水戸市に譲るも、長年に渡り交通の要所であり、また霞ヶ浦の水産物の取扱などで栄えてきた。
戦後1985年頃までは県南の最要所であったが、筑波研究学園都市の開設と、その際の筑波郡の広域合併により、以降は凋落が続く。長く茨城の都市といえば「水戸、土浦」であったが、1995年以降はすっかりつくば市にとって代わられた。
以降の土浦市はつくば市及び都心部へのベッドタウンとしての役割を負うことになり、かつて栄えた土浦駅前の大商店街も今は駅周辺のごく一部を除いてシャッター通り、かつて駅前で競い合った百貨店も今はすべて廃業という有様である。
駅前に大型ショッピングモール「URALA」を建設するも、クルマ社会化する周辺の状況に適応できず、キーテナントのイトーヨーカドーが撤退し無残な廃ビル姿を晒していたが、戦後一度建て替えたきりの土浦市役所庁舎の老朽化と利便性の悪さから、市役所新庁舎として再利用されることとなった。これじゃ南東北と言われても文句言えねぇな……
……と、ここまで書くと散々な目にあいっぱなしかに見える土浦市だが、ディスカウント界の無敵艦隊ことジョイフル本田の本拠地であり、1号店(荒川沖店)、本社ともに土浦市内に存在する。また市北部の工業団地にはコカコーラ、ボッシュ、日立建機など、錚々たるメンツの主要工場が存在し、財政力ではまだまだあなどれない存在である。
また、ドーナツ化現象による市街中心部の過疎化は別に土浦に限った話ではない。というより、土浦市はしぶとく抗った方である。というのも、土浦駅前商店街は昭和50年頃にはすでに周辺がクルマ社会化するのをある程度見越していた。なので、商店街のあちこちに安価な有料駐車場を早いうちから作っていたのである(例によって当時は土地の使い方を知らない茨城県民が商店街を虫食いにしている扱いされていたが)。なので上記「URALA」の未使用期間こそ駅のド真ん前に不気味かつ痛々しい姿を晒していたが、西口駅前バスステーションの見通し範囲からすでにシャッター通りのゴーストタウン化しているというわけでもなく、寂れているのは「駅チカと言うにはちょっと歩くよな……」といった末端部である。
(しかも、末端部でも至近に常陽銀行土浦支店や土浦警察署があるためここまで歩いてくる人は意外といる)
また、1983年には荒川沖駅東口前に「駅直結・大規模駐車場完備」の、当時としては画期的な“二刀流”ショッピングセンター『さんぱる』がオープン。代償として西口商店街は壊滅したが、筑波研究学園都市へのアクセス駅となっていて、西口側の再開発が遅れていたこともあり、東口側バスステーションからつくば市方面のバスがバンバン発着していくこともあって、土浦駅前より人の流れが多いのではないかと思える程活気があった。ただ、2010年にキーテナント長崎屋が、連結親会社となったドン・キホーテの経営支持の下余計なことをやってしまい、先述のジョイフル本田の大激怒を買ってしまった上に、2013年にはそのジョイフル本田にボコられてる背後にイオンモールつくばが出現、安売りでジョイフル本田に、店内のフロア面積とその設計の新しさでイオンに勝てず、2015年押し潰される形で閉店、店舗はしばらくして(この正面で無差別殺傷事件があったこともあって)撤去されてしまった。が、土浦市的には逆説に「ジョイ本怒らせるな潰れるぞ」が証明されたことになる。
むしろ土浦市を捨てて出ていった連中のほうが苦労している。例でいうとカスミ、筑波銀行など。特に後者は土浦市自身の主要取引銀行が常陽銀行(本拠地は水戸市だが、その源流は土浦市にもあり、土浦支店は店番号006番と若い数字になっている)でありあまり痛手になっていない。また、土浦どころか日本を捨てて出ていった人物として飯島真理氏がいるが、こちらもやはり苦労している。
農産物にも力を入れており、レンコン生産高は日本一。他にもピーナッツの隠れた特産地でもある。
また水戸市のイメージがある納豆だが、土浦市にも創業50年を超える「ひげた食品」と、アメリカ産大豆による粘り気のしつこさを和らげた「朝一番」がある。どちらも土浦市のふるさと納税返礼品に入っている。
主な出身・関係有名人
皆川純子(声優)
宮本佳那子(女優・歌手・声優)
関連タグ
東京に近いと言うだけの田舎(現行記事は削除厨の標的となっているため、過去記事へのリンクも併記)