概要
1994年と1995年に日本テレビの土曜グランド劇場で制作・放送されたテレビドラマ。
1994年12月17日には劇場版が公開されている。
ドラマの中のセリフ「同情するなら金をくれ!」が1994年の流行語となった。
毒親・虐待・いじめ・少年非行と内容が非常に過激で、現代なら真っ先に放送コードに引っかかって放送できない内容であるため、現代では再放送不可能になっている。
1994年版
あらすじ
乱暴かつ酒浸りな養父、重病で入院中の母親。そして、その不遇な環境によりクラスメイトから冷たい視線、時には暴力、いじめを受けながらもそれにもめげない主人公相沢すず。彼女は母親を助けることを生きがいにしていた。彼女の境遇に自分を重ねた彼女の担任片島智之は彼女に何かと手助けをしようとするがすずは反発。そんな小学校生活と同時に盗みなどに手を染めていく。ある日、家に帰ったすずの母親相沢陽子に養父相沢悟志は暴力を振るう。それによりすずは養父を殺害するために自分の住むアパートに放火。彼女は「家なき子」となり以降波瀾に満ちた人生を歩んでいく。
劇場版
あらすじ
母親が死に、相棒のリュウと放浪するすずは、クリスマスの夜に路上販売をおこなっていたケーキを盗ん店主に捕まってしまう。窃盗犯として警察に突き出される直前、サーカス団経営者でもある磯貝が現れ「ケーキの代金を肩代わりする」と言う。しかし磯貝は身寄りのない子供達を集めてサーカス団員として不当な労働を強制しており、すずとリュウも軟禁状態でサーカス団に連行されてしまう。
1995年版
あらすじ
すずはサーカス団から旅立ったあと、父親の悟志が生存していることを知り、再会。愛犬であるリュウと共に暮らしていた。ある春の日、駅で落ちていた財布を手にしていたところを窃盗と誤解、留置される。しかし留置所の牧村晴海の機転で脱走。警官に追われていたところをかつて窃盗団としてすずと一緒に暮らしていた圭太に救出される。現在は大富豪である一条家の屋敷で運転手をしているという圭太は、すずに「当主が孫娘を探している」と伝え、過去と身分を偽って屋敷に来る事を勧めた。嘘をつく事に負い目を感じつつも、経済的な理由と父を救うために一条家に乗り込み、私立修学館中等部へ編入することになったすずだが、間もなく海外から帰国した一条の親族である絵里花の弁により、偽物扱いをされるようになる。同時期に孫娘を名乗ってやって来た千穂と屋根裏部屋に住まわされ、絵里花らから殺人罪の濡れ衣を着せられ、屋敷内・学校内で辛辣ないじめを受け続ける。そして、修学館高等部に在籍する牧村晴海と再会を果たす。
登場人物
(1→1994年版、劇→映画版、2→1995年版)
相沢すず(あまりにも過酷な運命をたどった「家なき子」)……安達祐実
リュウ(すずの最大の相棒の柴犬。実はメスだった事が2で判明)……ピュンピュン(こちらもメス)
相沢悟志(すずの父。いわゆる毒親だが最後に男を見せた。1、2)……内藤剛志
片島智之(すずの担任であったがその後手にした地位が人を変えてしまった。1)……保阪尚輝
園田京子(すずの伯母。劇にも磯貝の妻として登場。1、劇)……小柳ルミ子(なお大澄賢也も2に登場したがかなりひどい役だった)
園田真弓(京子の娘。すずをいじめる役の1人。1、劇、2)……西田彩香
田畑光江(徹底したリアリスト。1)……菅井きん
(田畑)圭太(すずの理解者の一人。しかし2にて……。1、2)……松田優
滝川順(すずの恋人であったが2では……。1、2)……篠原俊晴
黒崎和彦(3回すべてに出演したリアルブラックジャック。1、劇、2)……京本政樹
永井秀雄(黒崎の助手。1、劇、2)……塚本信夫
磯貝誠一(サーカス団の団長。劇)……斎藤洋介(1でもモブとして登場)
牧村晴海(すずの最大の理解者。2)……堂本光一(なお劇でも別人として登場)
尾上シメ(一条家のメイド頭。死に様はみんなのトラウマ。2)……あき竹城
木崎絵里香(「絵里香が例えてあげる」のフレーズで人気に。いじめ役の代名詞。2)……榎本加奈子
木崎和幸・氷室龍一(絵里香の父親だが実はヤクザ。2)……萩原流行
一条泰造(一条財閥の総帥。だが実は影武者。2)……西村晃
小村千穂(すずの仲間かと思われたが……。2)……中山エミリ
森山敏男(庭師、と思いきや今作最大の黒幕でありおやっさんの姿はない。2)……小林昭二。なお小林と塚本にとって最後の共演作であった。
倉田智浩(片島の兄で警部補。2)……嶋田久作
トラ(2)……リュウの子供。父親は倉田が連れていた盲導犬。
金田一一(2の最終話にカメオ出演。2の次がドラマの第一弾だった。2)……堂本剛
河野景子(1)・みのもんた(劇)・福澤朗(劇)・藤井恒久(2)
現役・元問わずアナウンサーたち。
モブキャラで出演。
外部リンク
家なき子(1994年のテレビドラマ) - Wikipedia