概要
レースゲームにおいて、市街地・高速道路などの「公道」を舞台にしたレースゲームに登場し、レースに参加しない一般車両として登場する。無論、一般車両と同等のスピード(50km/h~100km/h程度)で走るので、いわゆる走る障害物となる。
アザーカーの種類は多数(セダン、トラック、バス、ワゴンなど)が存在するが、ゲームによっては架空の車だったり、実在の車またはそれを基にした車になる。
また、ゲームの性質上、メーカーからの許諾が見込めないため、プレイヤーが使用する車ともどもメーカー・車名の実名は一切出さないゲームも存在する(特に交通事故を題材とした『スリルドライブ』)。
いわばモブキャラのような立ち位置ではあるが、アイテムや隠しコマンド等でプレイヤーがアザーカーを使えるようになるゲームも存在する。
ホンダとの関係
ホンダはゲームでのアザーカーとしての自社製品の使用を一切認めていない。これは過去に同社の製品・シビックが高速道路での暴走行為に使われ、ホンダの関係会社が警察の捜査を受けたことに起因する。
この影響で漫画『湾岸ミッドナイト』に登場したS2000とインテグラがゲームでは別の車に差し替えられるという事態に陥った。
なお、ゲームの性質上アザーカーが存在しない作品(『頭文字D』や『バトルギア』など)では、封鎖された公道やサーキットをメインに走行するため、ホンダ車もきちんと登場しており、エロゲーである『萌えろDownhill Night』シリーズにおいてもホンダからの許可を得ている。
ただし、子供向けアーケードトレーディングカードゲームの『超速変形ジャイロゼッター』では、レースゲームに相当するドライブモードにはアザーカーが出現しないにもかかわらず、「車がロボットに変形するというコンセプトが企業イメージに合わない」という理由から登場させていない。
……と今まで言われていたが、海外では2012年に発売された『Forza Horizon』はアザーカーも走る舞台で、イベントの一つにストリートレースがあるにもかかわらず、ホンダ車が登場している。
また、2013年に配信された『アスファルト8:Airborne』は激しいアクションと暴走がコンセプトのレースゲームでありながらアップデートにてホンダ車が実装された。
更に2015年に発売された『ニードフォースピード(2015)』は改造や暴走行為によるアンダーグラウンド寄りのコンセプトのレースゲームに復帰を果した(過去作のアンダーグラウンド、海外版アンダーグラウンド2ではかつて登場していた)。
そして国内では2016年12月稼働の『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 5DX PLUS』にドレスアップパーツ装着不可という制限付きではありながらも、ホンダ車が収録された(余談だが、これまでのシリーズで自車として使える車には、FF車は登場しておらず、インテグラはNPC専用となっている他、R2は収録されているのが4WDモデルとなっている)。
今後、ホンダの公道レースゲームに対する姿勢に期待がかかる。
余談だが、近年(おおむね2017年以降)はホンダ以外にもトヨタや日産が実名使用許諾の基準を徐々に厳しくしており、日産の場合は2006年発売の『首都高バトルX』にて自社製品のカスタムカーの使用許可を出さない、2005年発売の『ニード・フォー・スピード モスト・ウォンテッド』に関してはライセンスそのものを出さないといった事態が発生している。その一方で2006年に発売されたその続編である『ニード・フォー・スピード カーボン』ではライセンスが下りるなどあやふやな見解となっている。
トヨタに至っては、海外メーカー(エレクトロニック・アーツ、ゲームロフトなど)製のレースゲームで、今後自社製品の使用を許諾しない旨まで明らかにしており、海外製のレースゲームでの展望が危うくなりつつある。
アザーカーとして登場する主な車
アザーカーが登場する主なゲーム
首都高バトルシリーズ
スリルドライブ(ゲームの性質上、ゲーム中に登場する実在企業看板もそれに似たパロディの看板になっている)
ニードフォースピード(アンダーグラウンドシリーズ・クローズドサーキットを題材とした作品・NFS2015以降ではホンダ、一部シリーズではフェラーリ・ポルシェ・ランボルギーニが実名で登場。また、モストウォンテッド(2005)はゲームの性質上、日産の車が一切登場しない)
湾岸ミッドナイト・湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE