UNBREAKABLE-不壊-
あんぶれいかぶる
概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する否定者(ひていしゃ:否定能力が移行した人間)、および否定能力(超能力)の一つ。
UNBREAKABLE-不壊-(アンブレイカブル)は、他の「壊」を否定する。
「不壊」の理(ルール)
他対象 任意発動型
壊の器(否定者:ひていしゃ、否定能力が移行した人間)が一心に魂(こころ)を込めた製作物の「壊」を否定し、金剛不壊(アンブレイカブル)の物体にする超能力。
「不壊(ふえ)」が宿った製作物は、残壊(ざんかい)・毀壊(きかい)などに繋がる理が否定され破壊不可の性質を帯びる。これが武器・防具なら、磨耗・刃こぼれ・腐食といった損壊は無く、鋭利さは半永久的に持続・あらゆる衝撃を防御する決して壊れない珠玉の逸品となる(例えるなら、武器や身体の一部に使われる架空超合金、超兵士の盾や伝統戦士の黒い衣装に使われた架空金属にあるような、頑丈性を持つ加工物を自力で製造できるような異能)。
なお、既に作られた物や存在する物体(例・古代遺物)、そして自他の生体へは「不壊」を付与できない。そのため古代遺物(アーティファクト)の補強具制作などを行う場合がある。因みに否定能力は「不壊」の付与のみで、製作物の外装・性能といった良し悪しは製作者(「壊」の器)による腕しだいである。
発動条件が「魂(こころ)を込めて作る」なので、少しでも製作物に対する「自信や覚悟が欠ける=心が乱れる」と「不壊(ふえ)」を付与できない。また「不壊」の否定者(ひていしゃ:否定能力が移行した人間)が死亡すると、当人が製作した品々の「不壊」は解けて、破壊可能な製作物になってしまう。このため先代が作った「不壊」の武器・防具を永久的に貯蔵するといった事は不可能。
「壊」の器
日本の鍛冶屋「山岡家」へ「不壊」の理(ルール)は代代移行されてるようで、一族では伝統として継承され、製作物は職人技級の出来栄えである。また《否定能力が家系に引き継がれる》という他の否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)には無い理屈があり、果たして偶然なのか、はたまた神の気まぐれなのか……。
以下、作中に登場した「壊」の器たちの大要を解説する。
江戸時代末期まで生きた人物。彼は「不壊」の日本甲冑を量産し江戸城無血開城に大きく貢献した(なお組織によって「不壊」へ関する史実などは歴史改竄された)。初代一心の生きた時代背景から、自他の武器・防具を十全に製作できた。
その他、詳細は【山岡一心】を参照。
祖父から「不壊」の理が移行(継承)された人物。2020年現在は組織(ユニオン)に所属の鍛冶職人で、依頼された「不壊」の武器や部品などを共同製作している。
製品物の出来は良いが、過去に自身の製作した甲冑へ十分に「不壊」が宿らず不完全な仕事から起きた悲劇(トラウマ)で、他の甲冑・防具を造れずにいた(また有力な能力を活かせない負い目もあってか、性格が臆病で消極的にもなっていた)。でも女性主人公・風子や仲間の少年・トップからの激励によって決心を固め精進するも、まだ小心さは拭い切れていない様子。
余談だが、自作した甲冑へ引き隠(こも)っていた十三代目一心の正体(中の人)は、作中の当事者・作品の読者が抱いたであろう予想をぶっ壊す色んな意味で意外(あんぐり)な容姿である。