概要
MARVEL作品、特にスーパーヒーロー「アイアンマン」関係で登場する動力炉。
これを小型化したものがアーマーに搭載されている。
プラズマ技術を用いた半永久発電機関で、小型版1号機の発電能力は毎秒3GJ。
インセン教授曰く人生50回分は心臓を動かす事が可能、トニー・スタークが言うにはパワードスーツなら15分稼働させる事が可能。
MCU版
同じくアイアンマン・アーマーの動力炉として登場。
元はスターク・インダストリーズがリベラル派の抗議行動を黙らせるため宣伝用に作った技術であり、コスト・パフォーマンスが悪く研究を続けても30年間進歩がないこともあって、当初は工場内に大きい試作版が置かれていた。
- 『アイアンマン』
序盤でトニーは無国籍ゲリラ「テン・リングス」に捕まった際に、心臓の近くにミサイルの破片が残ってしまう。それを電磁石で吸い上げて固定するため当初は車のバッテリーを用いていたが、安定性に欠けるものであり、その代替として同じく捕まっていたインセン教授と共同で小型版を作り上げた。
詳しくは、ジェリコ・ミサイルを分解しかき集めたパラジウム1.6gを元にして制作。
- パラジウムをとかし、鋳型でリングにする。
- 永久磁石をつけ、コイルを巻き、半田付けで溶接する(この永久磁石とコイルはトロイダル磁場コイルの役をする)。
- 制御用AIと熱電変換材料(ゲルマニウム、シリコン、鉛、テルル、ビスマス)の入った容器に入れる。
- 水素ガスを入れ、その後、電圧を掛けるとアークリアクターになる。
パラジウムの触媒作用により水素は消えないため、理論上は半永久的にプラズマを発生させることができるが、実際にはエネルギーを消費するたびにパラジウムが破壊されてしまうため永久機関ではない。また膿に似たプラズマ性廃液も精製される。
これを動力炉と兼用する仕様で開発したアーマー「マーク1」をトニーが装着、テン・リングスのアジトから脱出・帰国に成功した。
なおトニーを蹴落とそうとした会社の重役オバディア・ステインが同様に小型化しようとエンジニアたちに指示するが「存在しない技術」と匙を投げられたあたり、トニーの天才っぷりが窺える。
「あれ(大型アーク・リアクター)を小さくするだけだ。何故できない?」
「どう考えても無理です」
「じゃあ社長が作ったのはどういうことだ?」
「我々は社長のような天才じゃないんです」
その後オバディアは秘密裏に回収した「マーク1」を元に「アイアンモンガー」を開発。トニーの改良したリアクターを奪って動力源とし、自ら装着してトニーの旧式のリアクターで動く「マーク3」に戦いを挑んだ末に、工場の大きい試作版(とアイアンモンガーに搭載した奪った改良リアクター)は爆発で失われてしまった。
- 『アイアンマン2』
トニーに恨みを持つイワン・ヴァンコが父の遺品にあった設計図を参考に小型版を独自に開発。スーツ「ウィップラッシュ」の動力源として使用した。一方トニーは前作の反省からか心臓保護とスーツの動力源のリアクターを別にする様になった。
また前述した廃液がトニーの体を蝕み、体中に幾何学模様が浮き出てしまうまでに悪化。解毒剤も試したが症状を抑えられず、命の危機に瀕した。
そこで身体に無害なリアクターのコアになりそうな金属を手当たり次第試したが、その殆どがパラジウムより出力が低く、コアの劣化も速いため悉く失敗。最終的に「バッドアシウム」という無害な新元素(名称が判明するまではビブラニウムと混同されていた)を父の遺したビデオメッセージをヒントに自分で合成し、以降「マーク6」からはこれを用いた改良版となった。
- 『アイアンマン3』
ラストでトニーが手術を受け、ミサイルの破片が心臓から無事摘出されたため、役割がアーマーの動力源のみとなった。
胸部ものより更に小型のリアクターも開発され、新型アーマーの各所に装備されている。
技術の革新があったのか、薄型のリアクターが登場。
アベンジャーズタワーから離陸した輸送機内に大量に保管されているなど、量産されていたがヴァルチャーに狙われる。
オバディアに召集されたエンジニアのリーダーポジションだったウィリアム・ギンター・リヴァが、クエンティン・ベック / ミステリオの協力者として再登場。
ハッピーの用意したセーフハウスに残されていたものを別アースから来たマックス・ディロン / エレクトロが使用。体内で電気を発生させる彼との相性は正に「鬼に金棒」であった。一方でとある人物にとっては自身の出身世界にて実現しようとしていた夢が形となった物であった。