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概要

アイアンマンのスーツに星条旗のペイントを施したバージョン。

これまでにコミック版で2人、実写版で1人、どれも本家のトニー・スタークとは異なる人物が着用している。

コミック版初代

正体:ノーマン・オズボーン

スパイダーマンの宿敵の1人、グリーンゴブリンその人。

幾度と無くヒーロー達と対戦し、近年になって正体が世間に知られてしまったが、改心した振りをしたヴィラン達のチーム「サンダーボルツ」のリーダーになっていた。そして地球侵略を企むスクラル人との戦いである『シークレット・インベージョン』事件の最終決戦に参戦し、敵の女王にトドメを刺した為、こともあろうか英雄となってしまった。

ノーマンは失脚したトニーから装備を奪い取り、大統領令によって解体された「S.H.I.E.L.D.」を再編させた「H.A.M.M.E.R.」の長官に就く。

その後有力ヴィランに呼びかけ、秘密結社を結成。更に他の悪人を集め実際のヒーロー達になり替わり「ダーク・アベンジャーズ」を結成し、自らはトニーから奪ったアーマーに塗装を施しアイアンパトリオットとなって活動。表向きはヒーローを装いながらアメリカを手中に収めるべく様々な陰謀を巡らしていく。

アーマーはマーク25(マーク26「エクストリミスアーマー」の1つ前)がベースとなっている。

但し、純粋なリパルサー技術はトニーにしか扱えないという理由で、リパルサーレイではなく普通のプラズマ・ブラスターを武器とする。当時のアーマーの中では特殊用途モデルを除いてもやや旧式のマーク25をベースとしたのも、高度なテクノロジーを扱えないという判断からだろうか。

ちなみに本家のマーク26以降は他所で見付けた技術を載せたものが多い。

所謂「にせアイアンマン」だが、星条旗をモチーフとしたカラーリングからわかる通り、かつてキャプテン・アメリカが担っていた国家の象徴としての役割も負っている。事実、ダークアベンジャーズに「にせキャプテン・アメリカ」は存在していない。

アベンジャーズを騙るに当たって星条旗を背負う存在は欲しいが、キャップそのものを模倣することで起こる世論の反発を回避するための妙案であり…その役を自分が演じるという辺りにノーマンの人間性が現れている。

その顛末

トニーとパキスタンで直接対決し、マーク0アーマーに手こずるも、ボコボコにしてトドメを刺そうとするが、その光景は世界に生中継されていた。結果、己の凶暴性を世間に露呈してしまう。

おまけにトニーが安楽死の権利をソーの地上での姿であるドナルド・ブレイク医師に委ねたため、現在の自身の立場上、合法的に殺す事が出来なくなってしまった。

そして『SIege』の展開でオクラホマに出現したアスガルドにダーク・アベンジャーズ及び「H.A.M.M.E.R.」を率いて進撃するも、大統領の命令に背いた暴走行為だったため後ろ盾を失い、また復活したキャップ率いるヒーロー達の反撃に遭い敗北。逮捕・収監された。

コミック版二代目

本名:トニー・ホー

トニー・スタークと共に獄中でアイアンマンMk.Iを作り、犠牲となったインセン・ホー教授の娘。

母親が中国人で、アジア人ということで差別されたがその反動で勉学に励み、カリフォルニア工科大学で学位を3つも取る天才となった。

ロベルト・ダ・コスタ / サンスポットに買収された「A.I.M.」が悪事をやめた際に加入し、同組織の技術部長まで昇進する。当初はアイアンマンアーマーの派生品であるレスキューアーマーを着用していた。

その後、タイムマシンと巨大ロボットを作る片手間にパトリオットアーマーを制作、自ら着用して「U.S.アベンジャーズ」に加わった。

ちなみに同性愛者。チームメンバーのエニグマと付き合っていた。

アーマーは初代とは関連を持たない完全オリジナルで、彼女自身の信条から非殺傷兵器を搭載し、リパルサーのような殺傷兵器は持たないのが特徴。

女性的だったレスキューアーマーに比べて男性的なシルエットを持つが、初代よりアーマー然としており、デザインやカラーリングも初代とは異なる…というか、見た目は後述する映画版とほぼ同じである。

更に体格に比べてアーマーの方がかなり大柄なため、着るというより乗るような感じになっている模様。

実写版

MCUの映画7作目となるシリーズ完結編『アイアンマン3』で初登場。

その正体はトニーの親友である軍人:ジェームズ・ローズ

前作にて泥棒、もとい頂戴したスーツを改造して「ウォーマシン・マーク1」と襲名したものは「アイアンマン・マーク2」へと戻され、トニーに返還されているため、新規製造された「ウォーマシン・マーク2」が原型となっている。

このアーマーは試作型のマーク22「ホットロッド」と同性能でありながら軽量化されている。

また合衆国政府によって星条旗カラーにチェンジされているだけでなく、内部のプログラムにも改良が加えられている。

劇中ではA.I.M.によって奪われ、大統領暗殺に利用されそうになるが、最終的にはトニーとジェームズの手によって奪還され、大統領も無事救出された。

その後『アベンジャーズ/エンドゲーム』にて6年ぶりに再登場。

最終決戦直前、サノス軍の襲撃によって破壊されたウォーマシンのスーツに代わって、新型をローディが装着した。

この状態の立体物はウォーマシン名義ではなくアイアンパトリオット名義になっていることからも、明確にウォーマシンとは別のスーツだと公式で区分けされているのがわかる。

設定的にはウォーマシンスーツとほぼ変わらないと思いきや(おそらく観客の大部分が気付かなかったかもしれないが)、カラーリングが例の星条旗の三色となっている他、武装が増え、さらに大きくマッシブなフォルムとなっている。そのゴツさはコレアレにも匹敵する。

スリングリングのワープホールを通ってきたが出揃う中、アベンジャーズ基地の瓦礫を突き破ってジャイアントマンに救助されてロケットと共に登場。

キャップのアッセンブルコールによって他のアベンジャーズ連合の一員として突撃。目立った活躍こそなかったもののサノス軍を相手に奮闘し生還。

そして、ピーターペッパーと共に、親友の最期を見届けるのであった。

シーズン4『vs シニスター・シックス』で登場。

着用者はノーマン・オズボーン。

シーズン2,3ではグリーン・ゴブリンとして暴れていたノーマンだったが、結果的にゴブリンとしての力を失い、普通の人間に戻っていた。

過去の罪滅ぼしのためにアイアンマンによく似たアーマーを独自に開発して「アイアンパトリオット」と名乗ってヒーロー活動をしていたが、シニスター・シックスとの戦いでドクター・オクトパスに再び薬物を投与され、ゴブリンに戻ってしまう。

シーズン4にて自作のワクチンを服用することで薬物を投与されてもゴブリンに変身することはなくなり、再びパトリオットとしてヒーロー活動を再開した。

余談だが息子のハリー・オズボーンもパトリオットのアーマーを元に開発されたアーマーを装着して「パトリオティア」と名乗り、ヒーロー活動を開始した。

原作ではヴィランだったノーマンが、着用者はそのままにヒーローとして登場した訳で、原作を知る視聴者にとっては胸熱な展開と言えるだろう。

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