リーヴとは北欧神話に登場する男性の名で、リーヴスラシルという女性と共にラグナロク後の世界の最初の人間の1人になったという。
この項目ではファイアーエムブレムヒーローズのオリジナルストーリーのキャラクターについて記述している。
CV:前野智昭
概要
死の国ヘルの将で、生者を死者とするべく崩剣セクヴァベクを振るい戦う魔剣士。
死兵だけあって無口(エイルが話し掛けても一切応じなかった)だが、全く無口というわけではなく異界の滅亡したアスクに花を手向けたり、エイルに忠告する心はある。
余談であるが、11章3節でフィーナから服装のセンスを盛大にディスられている。
リーヴというのはかつて神竜アスクと契約しアスク王国を建国し初代王となった人物の名であり、召喚師たちが競い合う飛空城を作った人物と同じ名前。ヘルの尖兵として送り込まれたことから、他のヘル軍一般兵と同様に死んだ当人がヘル軍の眷属となっているようである。セクヴァベクの元ネタはアース神族の女神サーガが住んでいた宮殿の名前。
デザインしたコザキユースケ氏曰く空っぽを意識したデザインとのこと。
ファイアーエムブレム0では第16弾で登場。ヒーローズ本編より先にユニットとして扱うことができる(これはスラシルも同じ)。
リーヴの正体についての動画が公式サイト(及びYoutube)に掲載されているが、ストーリーの重要なポイントであるため、ここではマルス仮面や謎の男と同じく今後も公然のネタバレ項目としてページ最下部に記載する形で扱っていく。
性能
撃殺の剣士 リーヴ(神階英雄)
「ここは…そうか。召喚か…
僕は…
俺は…リーヴ。」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 剣/歩行 |
武器 | セクヴァベク(専用) |
奥義 | 開世(専用) |
A | 遠距離反撃 |
B | 死者の帳尻を(専用) |
C | 始まりの鼓動3 |
2020年1月に理の神階英雄として実装。スラシルと同じ神階属性である。
ステータスは攻撃と守備が高く、魔防・速さは並レベルで配分としては同時期実装の樹に近い。奥義は正月アルフォンスが持っていた専用の「開世」を持っている。
専用武器のセクヴァベクは周囲3マス以内に味方がいるとき、戦闘中、自分の全ステータス+4かつ自分は絶対追撃。そして発動後は最も近い味方に20ダメージを受けてしまう、自分の能力が上がり絶対追撃となるが最も近い味方が傷つく、まさに撃殺にふさわしいスキルとなっている。
遠距離反撃を持っているのか、かなり対応の幅が広い。
専用Bスキルは自分のHPが半分以上か状態異常が付いている時は攻撃守備を下げて尚かつ、敵から攻撃されると奥義が進む。Cスキルも奥義カウントに関係し、専用奥義の開世と相性がピッタリ。
やはりスラシル同様に武器効果は味方がいる事が条件。ただその後に味方にダメージを受けてしまうのも欠点。発動させたいのならダメージを受けても良いサポートの踊り子か回復役。もしくは体力の多い重装が良い。
また見切り追撃効果や青属性の二回連続攻撃武器にも弱く、守備と魔防も中途半端なのが欠点。青属性の戦闘はなるべく避けよう。
不死不滅の絆 リーヴ
「俺は...リーヴ。彼女はスラシル。
愛の祭りなどには無縁だが...
呼ばれたからには務めは果たす。」
属性 | 赤 |
---|---|
兵種 | 魔法/騎馬 |
武器 | シャールヴィ(専用) |
奥義 | 凶星 |
A | 攻撃守備の渾身4 |
B | 攻撃魔防の凪3 |
C | 不治の幻煙3 |
2021年に登場したバレンタインの超英雄でリーヴでは初の超英雄実装になった。スラシルとの比翼英雄として今回は魔道で登場。
通常版とステータスを比べると攻撃は少し上がったがそれ以外のステータスは下がってしまった。近年の騎馬ユニットに近い。
専用武器はゼクヴァベクと同じ効果だが全ステータス+6の上位互換。そしてダメージ軽減効果を半分無効(端数は切り捨て)にする。総選挙アイクやフレン、警戒姿勢3持ちといった軽減効果持ちを有利に進める効果。
ただ一番恐ろしいのが不治の幻煙である。戦闘中と戦闘後の敵の回復効果を無効。そして戦闘後に戦った敵と周囲二マスの敵に回復不可の状態異常を付与。つまり、奥義の太陽と天空、杖での回復。水着イングリットや総選挙エフラムの回復効果持ちを封じてしまう回復キラー効果。
比翼効果は周囲三マス以内の敵の攻撃速さ-7と固定で10ダメージを与えるが周囲三マス以内にいる味方のHP減少量合計の半分を加え、最大で40ダメージを範囲内にいれば与える。専用武器とかなり噛み合う。
かなり高性能であるものの、弱点はかなり多い。
魔道のせいか反撃出来ない近接武器に弱くなった。速さも減少しているので追撃されやすく、渾身で補えるがHPが低い。一方的に攻撃されるせいで通常版のような対応力は劣っている。騎馬特攻や魔法特攻もあるのでミカヤ、ギネヴィアには注意。比翼効果は味方の体力が減少している前提で通常版以上に準備が必要になる。
余談
半身が透けているのは、北欧神話でのヘルが半身が異なるという設定からだと思われる。これはヘルが半分生きているが、半分死んでいるという表現であり、同じ身体になった事で彼がヘルの眷属となった証明になっている。
担当声優の前野智昭はファイアーエムブレムシリーズでは初担当。某DMMゲーのフード美形キャラや同時期のキャラに白い細胞の主人公を連想する者もいる。また、身体の一部が半透明で、その奥の骨格が見えるいかにも人外なフォルムからサイボーグを思い浮かべた者も。
なお、口元を覆い隠した格好かつ青髪で異形の剣士ということでコザキ氏がファイアーエムブレム覚醒で手掛けたキャラクターが元ネタとなった幻影世界の王子を連想して「あちらの実装は……ないのか……?」と呟いたプレイヤーがいたとかいなかったとか。こちらは原作の移植など色々あった末に神階英雄のリーヴより少し前にマスターとセットで登場を果たしている。
某毛髪クリニックと名前&発音が似ているので召喚師からはちょくちょく「リーヴ21」とネタにされる。なお、初登場の神階ガチャではこれまた名前が似ている伝承リーフもピックアップされてちょっとややこしいことに。
関連タグ
スラシル:エンブラ初代皇帝の名を持つ将軍。元ネタでリーヴと対になる存在
【正体】(ネタバレ注意)
8章でその正体が判明。異界のアスクはアルフォンスたちの時代よりも未来に当たり、死の王を討つために封印を解かれた「心臓」によって滅亡した世界だった。滅亡したアスクに花を手向けていたことや、シャロンを殺すことをためらったことから、リーヴと名乗っていた男はリーヴその人ではなく、この異界では死んでいたシャロンと親しい間柄の人物、すなわち同時代の人物であり、なおかつ扉を開く力を持っていたことから、異界のアルフォンスであることが断定された。
9章で危険な賭けに挑み、封印を解かれた「心臓」を手に入れた事が判明する。しかし代償として呪いで民達が次々と死んでしまう。そしてヘルに敗れ、異界のシャロンは殺されてしまった。同じく異界のアンナも異界の召喚師も死亡してしまう。親しき者を失い絶望した異界のアルフォンスはヘルにこう言われる。
「死者の数の帳尻を合わせろ」
異界の一人を殺せば未来の異界のアスク王国は一人死なずに済み、今までの死を無かったことに出来る。そしてヘルと契約を結んで死兵となり、ヘルの配下となった。リーヴは異界のアスク王国を滅ぼし、自分たちのアスク王国を救う事を誓った。
「お前の世界と俺の世界…これは世界の選定だ」
3部のあまりに救いの無さ過ぎるオープニングムービーはリーヴの世界でのできごとだった。
本家より大きく変わった世界のためか、アルフォンスとはCVが違い、能力傾向はほぼ別物(特に魔防)になっている。似せすぎると簡単に正体を予測されてしまうからかもしれないが…。ちなみに、正体を突き止められた際に公開されたムービーではリーヴが昔の記憶を語る時にはアルフォンスに似せた声色になる。声優って凄い…。
その際は一人称が普段の「俺」から「僕」に変わる。
このムービーは一時非公開になったが、現在ではシナリオ3部を8章までクリアすればゲーム内でいつでも見れる様になっているので是非リーヴ役の前野智昭氏の妙技を聞いてみよう。25秒ごろから再生すると妙技を実感しやすい(声色が変わるのは38秒から)
なお、ゲーム内での異界のアルフォンスはイースター版のアルフォンスがこちらより先に登場している。もっと言えば挨拶に来た無印版アルフォンスが最初の異界のアルフォンスとなるが…。
上記の通り基本無口かつ無感情ではあるが、三部終盤は比較的感情的になる。アルフォンスとの駆け引きは必見。
三部終了後の異伝ではスラシルと共に戦神トールと取引をし、命を弄ぶような神の行為に静かに憤りを見せるものの、望んでいたものを手に入れるため、背に腹は代えられない…と渋々神々の僕となった。ただし、その際「永劫の間、お前の下僕となる気は無い」と真っ向から宣言しており、「見事だ」とトールを感心させている。
第4部のエンディングムービーではスカビオサとプルメリアのもとに現れ、神々の僕に誘い込もうとしていた。
「僕のせいでシャロンは死に、隊長は死に、民は皆死んだ…」
「エクラまで…」
「正気を失うには、十分だ。」