概要*
好中球課のメンバー。『はたらく細胞』シリーズにおける免疫細胞の最大手。血液内に常住している、体内のお巡りさん的存在。
血中の白血球の半数以上を占める好中球で、主に外敵の排除を担当している。免疫細胞の最大手であり、特撮で例えるところの「戦闘員」的立ち位置。高い遊走性を有し、体組織の隙間をすり抜けて移動可能。敵を発見すると帽子のレーダー(レセプター)が反応する。
この漫画では作劇の都合上「下向きに」重力が働いているが(したがって、傷を負い出血すると血球は上に吸い込まれ体外に放出される)、白血球はL-セレクチンというたんぱく質が装備されているため、ヤモリのように壁や天井を歩くことができる。
白いつなぎを着ており、原作を知らない人は塗り忘れと勘違いするくらいに皆色白・銀髪で目が恐い(他の細胞たちと比べ明らかにデザインが独特)。
基本的には温和で他の細胞たちにも親切・丁寧な対応だが、外敵や感染細胞に対しては「死ねえ!」だの「雑菌ゲス野郎!」だの「ぶっ殺せ! ぶっ殺すんだ!」だのと罵声を浴びせ、細菌について説明する際も「早く殺さなければ」と発言するなど侵入者には容赦がない。
戦闘時にはヤクザのごとく凶暴さを剥き出しにして暴れまわり、細菌たちの返り血に塗れてもまるで意に介さず平然としている。このため、赤血球たちや細胞には頼りにされると同時に恐れられてもおり、酷い時は野蛮人や狂人の如き扱いで嫌われることもある。
なお話の都合上、(彼らのみならずあらゆる免疫細胞は)病原体の撃破や捕食を行っても死ぬことはない(5巻掲載の衣食住説明によれば、血球の出生・貯蓄に関わる赤色骨髄や脾臓などで戦闘時に破損した衣服を交換しているので、この世界観では貪食による寿命は装備に関することに置き換えられている模様)。
彼らが死ぬのは病原体やがん細胞により直接破壊された時だけであり、アクネ菌との戦いでは数百もの殉職者が出ていた。
マクロファージ同様、倒した抗原を食べることもあるが、あまりおいしいものではないらしく赤血球の配達する栄養分を補給することもある。
主な武器はナイフ型の抗体で、戦い方はレッドマンもかくやというほどワイルド。
スローガンは、「さわやかにお別れしよう、『ばいばい菌』」
装備品について
好中球の装備に関しては漫画3巻ならびにガイドブックで、図解入りで詳細に紹介されている。
ナイフ
近接戦闘用のナイフと投げナイフの2種類。
近接用のナイフは最大6本まで装備可能。(足に2本、腰に4本)。ロシア製のアンチテロというナイフがモデル。
投げナイフは腰のベルトに装備している。
制服
WBC(White Blood Cell)のワッペンが入った白い作業服と「白血球」と書かれた白い野球帽。個人識別番号の入ったプレートが取り付けられている。
先述のとおり、破れた服は血球の出生・貯蓄に関わる赤色骨髄や脾臓などで交換可能。
レセプター
日本語では受容体と呼ばれる、外からの刺激や情報を受け取る器官。
白血球の場合は細菌に反応する装置として描かれる。範囲と音量は調節できるが、場所の特定はできない。何よりも愉快なデザインが特徴的で、赤血球も「もうちょっといいデザインはなかったのだろうか」と内心で思っていた。
白のTシャツと、さらにその下にレセプターと防水プラグで繋がっているL-セレクチン補助インナーを装備している。
ベルト裏のスイッチを押すことで、接着分子であるL-セレクチンが内皮細胞(床をはじめとした地面)に反応、体と地面を繋ぎとめることができる。
これにより足場の悪い場所での戦闘を可能とするほか、ヤモリのように壁や天井を歩くことができる。
番号入力で仲間や辺縁プール、造血器官などの本部と連絡を取る、トランシーバー型の通信機。腰のポケットに収納されている。
加水分解酵素スプレー
食べきれない細菌などの死骸を分解するためのスプレー。膝下のポケットに収納されている。
好中球のメンバー
1146番
演︰佐藤健(実写版映画)
好中球の中でも代表的な立ち位置のキャラクターで、事実上の本作の主人公の一人。作中で「白血球」「白血球さん」等と呼びかけられるときは通常彼を指す。右目が髪の毛で隠れているのが特徴。
4989番
cv:熊谷健太郎
ハンカチを所持している好中球。遊走中壁に挟まった際には、1146番に引っ張ってもらっていた。
1度擦り傷から落ちて死にかけたが、運よく破損個所にしがみついて助かった。
もしかしたらドジっ子なのかもしれない。番号も縁起が悪いし。
また物を食べながら参戦していたり、鍋を兜に見立てて被り、盾代わりに蓋を手に持って戦っていたりするため、おちゃめな性格なのかもしれない。
アニメ版ではこの性格が強調して描かれており、インフルエンザ編では遊走中に壁に引っかかり「引っ張ってけろ」と言ったり(出血性ショック編でも出口の蓋に乗っていたAE3803に「どいてけろ」と言っている)、食中毒編ではアニサキスに吹き飛ばされた1146番をからかったり(熱中症編でもマンガ、アニメともに熱中症で倒れた彼を事態終息後「アホだなー」とからかっている)と、よりフランクさが増している。
2626番
cv:柳田淳一
両目が前髪で隠れている好中球。なお、目は普段は確認できない。
4989番が飛ばしてしまった餅を帽子で回収してあげていたり、返り血に濡れた1146番を洗ってあげたりと、他メンバーとの絆を感じるシーンが存在する。
2048番
cv:佐藤健輔
横の髪の毛がぴっちりしている好中球。1146番が血まみれになって敵を倒した際には、真っ先に心配していた。
4989番が洗い場のお湯で泳いでいる際、見守っているシーンも存在する。
上記の四人は骨髄球の時代からの友人のようで、樹状細胞のコレクションには、「ズッ友だヨ」と書かれた4人の写真がある。
好中球先生
CV:日野聡
演:塚本高史
赤芽球と骨髄球編に登場した、スキンヘッドに糸目の好中球で、識別番号は1110。細菌と遭遇した際の逃走訓練のため赤芽球たちのもとに来た。マクロファージのスタートコールに気づかず、「あ、もう始めていいんすか?」とワンテンポ置いて尋ねるなどどこか抜けた感じのある穏やかそうな人物だが、いざ始まると某声が同じ骸骨魔王よろしくキャラが変わり、目を見開いて「細菌様のお通りじゃー!!」とまくしたてながら、ガチビビリで逃げ惑う赤芽球達を追いかけまわした。ちなみにこの時右腕には緑膿菌を模したパペットを装着していたが、極端な話彼の演技はその後登場し始末した本物の緑膿菌よりもガラが悪かった。
その他
彼ら4人以外にも、2001番(cv:江越彬紀)などが存在し、前述の殉職者達のように識別番号がないモブ好中球達も登場する。
本編に登場する好中球は全員男性型だが、別のカラダが舞台の『はたらく細胞BLACK』では女性型の好中球が登場した。
『はたらく細菌』では『教えて!白血球さん』という解説枠に1146番が登場。
劇中に登場する腸内細菌や事象を分かりやすく説明している。
講談社が実施している「STOP‼海賊版マンガサイト」キャンペーンのTVCMでは、作品の代表として1146番が出演。
15秒バージョンのラストでは右側にその姿が映っており、30秒バージョンでは20秒過ぎに登場している。
関連イラスト
関連項目
リーヴ:1146番の方の中の人繋がりで同世代。敵に対しての容赦ないセリフと「〇殺」といった共通点もある。