キャロット(ONEPIECE)
きゃろっと
「海って……!!! ワンダーランド !!!」
「戦うよ ! ゆティアの分まで !! ペドロ !!」
概要
ワンダと同じ「王の鳥」という職務についており、それゆえか彼女とは仲がいい。
ホールケーキアイランド編にて主人公のモンキー・D・ルフィとその仲間である麦わらの一味に同行し、四皇ビッグ・マムに囚われたサンジの奪還に尽力する姿が話題となった。
それらの活躍で多くの読者からは高い人気を獲得し、世界人気投票ではなんと8位という奮闘ぶりを見せた。
プロフィール
人物
容姿
全身が白い綿毛に覆われた美少女で、髪の色は明るい金髪でウサギ特有の長い耳が特徴。
若冠15歳ながらも『ONEPIECE』に登場する美女たちの例に漏れずかなりセクシーな容姿の持ち主で、目を引く豊満な胸元や大胆に出した肉付きの良い太ももにスラリとした美脚など、発育の良いプロポーションが随所で強調されている。
その外見の通りウサギがモチーフということもあり、セクシーで可愛らしい姿が注目を集め、多くの読者がこの道に誘い込まれることとなった(かもしれない)。
また、作中ではその魅惑的かつ可憐な容姿に見合った戦闘服や私服などのバリエーション豊富な衣装を多数披露している。
性格
敵対する者には容赦しないが、仲良くなった者たちには常に笑顔を絶やさない元気な子。
海に出たことがなく、見張りのバリエテをバナナで買収したうえでこっそり(ビッグ・マムのもとへ向かう)ルフィたちの船に乗り込むなど、結構アグレッシブな性格をしている。ただ、自分本位というわけではなく、ペドロの一件で自身を責めないよう、彼女なりにサンジに気遣いする描写もある。
好物
好物は無論ニンジンで、故意だろうと事故だろうと彼女の持参したニンジンを横取りしてしまうと態度が豹変し、相手の首を噛み千切らんと襲い掛かる。ちなみに、こうなってしまった際には頭を撫でてあげると落ち着く。
また、ニンジン以外も食べているシーンが多く見られる為、食いしん坊なのかも知れない(同じコマでは大抵チョッパーも食事をしているので、チョッパーを真似ている可能性や、食糧難とナミの手料理による危機脱出などの出来事から、ニンジン以外も好きになった可能性もある)。
特技
戦闘能力や身体能力以外の部分だと、かなり独特ではあるが絵が上手いという個性がある。しかし、必要以上に美男美女に描く癖があるため判別が難しいことも。
能力
基礎戦闘力
ミンク族特有の「エレクトロ」の使い手で、戦闘時には哺乳類の手を模したような爪が突き出た手袋を着用して肉弾戦を展開する。
元々は銃士隊見習いとしてシシリアンに剣術を教わっていたのだが、ペドロのアドバイスを受け、現在の戦法となった。
非常に身軽で高い身体能力を発揮し、ウサギのミンク族ゆえに高い跳躍力を誇り、空中で跳躍してゾロの攻撃を掻い潜ったり、ひとっ飛びでゾウを見渡せる程の高さまでジャンプし周囲の様子を偵察することができる。
視力にも優れており、遠く離れた場所の観察や敵影の発見など見張り役としても活躍している。さらに、アニメ版ではウサギらしく穴掘りを得意としている描写もある。
また、先述のニンジンをとられて豹変した際には、ルフィに恐怖を感じさせるほど恐ろしくなる。
戦闘力についても、ペドロをして「戦闘力はある方だ」と言わしめ、ビッグ・マム海賊団の並の戦闘員程度なら余裕で相手ができる程。
月の獅子(スーロン)
ミンク族は満月の夜に陰りない月を見つめると記憶の奥底の更なる野生が呼び起こされ、奥の手といえる真の姿、「月の獅子(スーロン)」になることができる。
本来の「月の獅子」は満月の晩に、野生の本能を刺激されたミンク族が我を失い無差別に暴れまわった末に闘い疲れて死亡するという危険なものだが、ゾウの戦士は訓練によってこれを制御し戦闘力を向上させることができる。キャロットの場合はペドロに鍛えてもらった。
容姿としては、髪が長く伸び、目も赤くなり、まるで別人のようになってしまう。まさに獅子らしいフォルムだが、しっかりウサギの要素も残っている。
もともと身軽で敏捷だったが、この形態になると戦闘力が更に向上しシャーロット・ダイフクでも彼女をとらえることができないほど。
空中で軌道を変える特技も上昇し、海面近くで急にとび上がるという技を見せている。その他、格上相手でも場所次第では舵を破壊するなどの手を用いてかく乱する等の搦め手もこなせる。
「月の獅子」になっても理性は残っているが、元々は暴走形態を制御できるようになったもののため、長時間の変身自体は肉体への負担も大きく、変身後は疲労から戦闘はしばらくできない。
技
エレ爪(クロ)
エレクトロを用いた電撃をグローブに纏わせる。
技名には「爪」とあるが、ブリュレの鏡に跳ね返された際にはパンチが返ってきたので、必ずしも爪を用いた斬撃系の技ではないらしい。
エレクトリカルルナ
エレクトロによって発生させた電撃を地面を走らせるように放散する。
足元が濡れている場合が通電性が上がり、威力と攻撃範囲が強化される。
月襲(ムーンレイド)
ペロスペローに放った技。エレクトロを纏った爪での引っ掻きだと思われる。
活躍
第2部 最後の海 新世界編
ゾウ編
ゾウにやって来た麦わらの一味を最初は侵入者だと思い襲いかかるも、ワンダの制止を受け、彼女と共にゾウの案内をする。
やがて一味がサンジ奪還のためビッグ・マムのいるホールケーキアイランドへ船を出すと、海へのあこがれもあってバリエテをバナナで買収してサニー号にこっそり乗り込み、そのまま同行する。
ホールケーキアイランド編
万国では、ホールケーキアイランドの迷いの森でシャーロット・ブリュレの能力に翻弄され、「鏡世界」に捕らえられてしまう。
しかし同様に「鏡世界」に捕まってしまっていたチョニキ(チョッパー)の策でブリュレとディーゼルの捕獲に成功。以後彼女の能力を利用して「鏡世界」を拠点に活動し、ペドロやブルックを助け出す。
結婚式ではダイフクの魔人に捕まってしまうが、ヨンジに助けられベッジの体内に戻ることで難を逃れる。その後、式からは無事脱出するもののサニー号を出航させる際、飴で船が出航できない不測の事態を打破するために同郷のペドロがペロスペローを巻き込んで自爆。
サニー号は出航したものの、予期せぬ悲劇に涙を隠せずにいるキャロット。しかしジンベエの叱責で気を取り戻し、一味の一員として見張り役を買って出る。その際、飴の足場で海を歩くビッグ・マムとその飴を生み出すペドロの仇ペロスペローを発見。
サニー号がダイフクたちの艦隊に包囲された時には、満月を見て「月の獅子」に変身。
ダイフクの艦隊を襲って、いくつもの舵輪を破壊。ダイフクの大技をも避けて同士討ちさせ、彼の艦隊を無力化した。負担が大きいため、その後はブルックにすぐに救出されサニー号で休むこととなり戦闘を離脱。
回復をした後は、再び見張り役として敵影の発見などのサポートに尽力し、ジンベエが殿に残ることになってしまうも無事にビッグ・マムのナワバリから脱出した。
ワノ国編
第一幕~第二幕
ワノ国の海域に入った際、鯉による滝登りには成功するものの渦潮に進路を阻まれ、キャロットはサンジたちと共に難を逃れるがルフィとはぐれてしまう。
その後、おこぼれ町で一つ騒動を起こしたルフィと、先行してワノ国に上陸していた錦えもんたちと合流。20年前に起きたワノ国の惨劇を聞いた後は錦えもんの指示に従って他のミンク族と共に武器及び食糧の調達を行うことになる。
第三幕
金色神楽当日、麦わらの一味や侍達が潜入し百獣海賊団と全面対決となった中、ナミと共にビッグ・マムのホーミーズに捕らえられるも何とか脱出。その後はワンダと共に、マルコを追い詰めていたペロスペローを月の獅子状態で急襲する。
その後も月の獅子の状態で戦っていたようだが、天候の悪化によって月の獅子が解除されてしまい、ペロスペローに敗北してしまった。
以降、意識は残っていたもののしばらくは立ち上がることができずにドクロドームの入口にいたが、ペドロの死を聞いたネコマムシがペロスペローと交戦を始め、彼が月の獅子の状態でペロスペローを撃破する瞬間を見届けた。
戦後はルフィたちと海に出た経験と、ペドロの意志を継いでいることをイヌアラシとネコマムシに買われ、モコモ公国の次期国王に指名された。
余談
- チョニキ
既に前述したようにイヌアラシ&ネコマムシの歴史的和解成立後はサウザンドサニー号に密航し、サンジ救出に参加。そこではチョッパーを「チョニキ(チョッパー兄貴の略)」と呼び、二人はすっかり漫才コンビと化した。
(ちなみに中の人はトナカイを幻獣だと思っていたので、そのことをネタにされやすい)。
- 人気
世界規模で行われた人気投票・『WT100』において、388,565票を集めて8位にランクインした。ルフィ、ゾロ、ナミ、サンジ、ロー、ロビン、ハンコックといった人気キャラに次ぐ順位で、彼女の下にはエース、サボがランクインした。
登場時期・活躍の度合いを考えると、非常に驚異的な……特筆すべき人気ぶりである。因みに日本国内のみでの順位は24位であり、海外での人気が彼女の順位をここまで押し上げたものと思われる。
その人気や一味との馴染みっぷりから、『麦わらの一味に加入して欲しい』という声も根強い。
麦わらの一味と行動を共にしたキャラクターであるのだが、残念なことにONE PIECE FILM REDへの出演は叶わなかった。
関連イラスト
月の獅子