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フェイズシフト装甲の編集履歴

2023-01-26 19:42:26 バージョン

フェイズシフト装甲

ふぇいずしふとそうこう

TVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」に登場する架空の装甲技術。

概要

一定の電圧の電流を流す事で相転移する効果を持った特殊金属でできた装甲。通称「PS装甲」。


機能

通電されていない状態(ディアクティブモード)ではモノクロだが、通電しアクティブ状態になるとカラフルに変化。電圧や相転移率に応じて色彩が変化する。このため塗装が不要というメンテナンス上のメリットがある。


アクティブになったPS装甲は表面の位相転移現象によって強度を変化させ、MSサイズの実体剣やレールガン、ミサイルといった物理攻撃による熱を含めた攻撃を無効化してしまう。


装甲はフレームを介した通電プラグによって電力供給され、表面に通電現象が起こっているわけではないため、展開中のPS装甲に人体が触れても感電する事はない。ストライクのように大気圏突入時の高温にも耐え得るが、荷電粒子のビームによる攻撃にはほぼ貫通される。本編ではジンの重突撃機銃から重斬刀にビクともしない堅牢さを見せたが、バルドフェルドの台詞によれば76発の通常弾頭の同時攻撃でストライクのPS装甲はダウンするらしい。


SEED本編では概ねビーム以外の攻撃で破損した場面はなく、要塞クラスのジェネシスに至っては陽電子砲さえも防ぐ堅さを見せたが、反物質に対して干渉を妨げる機構は一切説明がないため矛盾が存在する。続くDESTINYではアビスの装甲がフリーダムのレールガンにて撃ち抜かれる場面があり、その後には逆にデスティニーがストライクフリーダムレールガンを防ぎきる場面もある。

ジェネシスのビーム耐性や大気圏突入に対応できる熱体制もあってかDESTINY ASTRAY以降は通常装甲よりもビームに堅牢とされ、テスタメントのシールドやイライジャのザクがPS装甲でビームを防いだ場面がある。描写的には低出力のものをある程度防いでくれるといった具合で実弾と違い装甲にダメージは入っている。


また、レイダーの破砕球のような被撃や落下等による装甲内側への衝撃伝達までは一切相殺しないため、必ずしもパイロットや内部フレームが無事とは限らない。

PS装甲が実体剣に貫通される場面もあり、ブルーフレームサードはソードによってライゴウを撃破している。プラモデルではオオトリのレールガンもPS装甲を破砕できるとしており、MSVでもPS装甲を破壊できる万力状の装備として、グフクラッシャーのインパクトバイスがあり、ΔASTRAYのネロブリッツの可変アームユニットも試験データ上は破壊可能など通電時も物理破壊が不可能ではない。


堅牢な装甲は武器にも転用可能であり、ゴールドフレーム天のマガノシラホコ、ミラージュフレームの天羽々斬はそれぞれPS装甲、VPS装甲を採用している。


装甲色と装甲強度や消費電力の差は不明。

供給電力が増加したことで防御力が増加して赤主体になっているストライクルージュ、VPS装甲で近接格闘用に装甲強度が増して赤色になっているテスタメントガンダムの存在から赤が高強度ではないかと推測できるが、両機体共にこれがそれぞれの機体構造故の話なのかPS装甲(VPS装甲)全般の話なのかわかっていない。


特筆すべき弱点として、アクティブ状態中は常に装甲表面の位相を変化させているため、稼働時間に比例した電力を消耗、最終的に電池切れに陥る。(ごく一部を覗いてCEのMSはバッテリーで稼働しているため)

外からのエネルギーを受けるために相転移が発生するため、被弾時はさらに電力消費が発生する。

エネルギーが切れると装甲がディアクティブモードに戻ってしまう「フェイズシフトダウン」を起こし、機体の稼働すらままならなくなる。加えて装甲色がメタリックグレーに戻ってしまうため、敵にもエネルギー切れを知られてしまう。

更にはビーム兵器にも電力を使用する為、高火力装備を連発すればそれだけバッテリー切れにもなりやすく、フェイズシフトダウンの危険性は高まる。


また、防御可能なのはあくまで装甲で覆われている箇所であり、関節部、推進器、カメラなどの装甲で覆えない箇所には実体兵器でも問題なく攻撃が通るため、全く穴がないわけではない(ただし、穴をピンポイントで狙うには相応の技量が必要だが)。関節部についてはストライクフリーダムデスティニーインフィニットジャスティスのようにフレームもフェイズシフト装甲製とすることで克服している例もあるが、こちらは防御以上にフレーム剛性の強化によるパイロットの操縦技術への適応を目的としている。


シールドに使うことも可能ではあるが、摩耗などの問題により対ビーム用措置の一種である振動鋼材と併用が難しいこと、何より機体そのものが実体攻撃を防ぐため、シールドを対ビーム兵器用に特化させた方がメリットがあるためシールドへの採用は少ない。

なお、PS装甲に対ビームコーティングを併用した例としてはC.E.73に開発されたアビスが存在する。こちらは水中での運用を前提とした特例と言えよう。


余談だが、アスランカガリが遭難したTV版の回で、イージスのシールドもシフトダウンしたグレー色になる作画ミスがあった。


諸勢力での実用化

兼ねてより理論は存在した技術であったが、宇宙船の甲板を製造するアドヴァンス・スペース・ダイナミック社のもと大西洋連邦の技術仕官マリュー・ラミアスが実装に漕ぎ付ける。無重力下でしか製造できない特殊合金技術を拠り所とし、ヘリオポリスにて開発された初期GAT-Xに採用された。


これらのGAT-Xを鹵獲したザフトでも解析され、以後は同軍のガンダムタイプ等にも実用化されていく事となる。

弱点については両陣営で改良が模索され、その結果連合では通常装甲と併用し使用箇所を限定的にした上で必要時のみに稼働させるトランスフェイズ装甲(後述)が第2期GAT-Xシリーズに採用された他、ザフトではニュートロンジャマーキャンセラー搭載型核エンジンを搭載しそもそものエネルギー切れを無くしてしまうという方法で克服がなされた(ファーストステージシリーズ)。

GAT-X開発に携わったオーブ連合首長国では、開発ライセンスの問題から同技術は秘匿されていたが、後に領土近辺で大破したストライクを改修する事で解析に成功した。ストライクのデッドコピーであるストライクルージュでは「パワーエクステンダー」による電力容量が増大した事と、試験的に搭載されたAIが制御系に介入したことで、戦闘に不慣れなカガリのために防御力が高めの赤系統に再調整されている。この時の技術は後に各勢力に流出し、ヴァリアブルフェイズシフト装甲へ発展する。


フリーダムガンダム ディアクティブモード


発展系

トランスフェイズ装甲

フェイズシフト装甲の改良型。主に後期GAT-Xのガンダムに使用されている。

通常装甲の内側にPS装甲を備えた二重構造とし、通常装甲内のセンサーが衝撃を感知した時にPS装甲に通電することで、被弾時のみフェイズシフトするようになっている。

これにより、欠点だったエネルギー消費を大幅に軽減することに成功し、余剰電力を潤沢に兵装に回せるようになった。

詳細は該当記事を参照。


ヴァリアブルフェイズシフト装甲

フェイズシフト装甲の改良型。主にインパルスをはじめとするザフト製のガンダム(セカンドステージシリーズサードステージシリーズ)やストライクE、その後継機であるライゴウガンダム、そしてストライクフリーダムやインフィニットジャスティス等に使用されている。

ストライクルージュ開発の折に発生した通電率と装甲強度の変化率を参照し、装甲に流す電流の量を装備や状況に応じて調整、装甲へのエネルギー配分を最適化しエネルギー消費を更に抑える事が可能となった。

詳細は該当記事を参照。


余談

元々は「ガンダムSEED」一作目に登場するガンダムを最強の存在にするよう作られた設定とのこと。番組初期には携行型ビームライフルを装備する機動兵器はガンダムくらいしかいなかった(戦艦用の収束火線砲やD装備のバルルス改もあるが、サイズが大きい)ので、Nジャマー下のドッグファイトでガンダムを倒せるのはガンダムだけという構図になるとのこと。

ちなみにそのカラーチェンジ要素は多分に制作局が同じ平成ウルトラマンシリーズ」の影響を受けたんだそうな。


当初は実弾を一切無効化する設定で、その作用があるPS装甲とビームを防ぐシールドで防御を分担する扱いだった。ところが、ジェネシスが防御したのを始めDESTINYではフリーダムのレールガンでアビスのPS装甲が破砕される場面があるほか、DESTINY ASTRAYではPS装甲が通常装甲よりもビームに堅牢という設定が追加されている。また、「装甲の相転移によって硬質化」するという設定上、内部の衝撃までは相殺不可とされており、素材の硬質さ故のクラックのリスク等は言及されていないのだが、後にデスティニーに採用されたPSフレームは「柔軟性と硬質を併せ持ち、余剰パワーを光子に変換する」とされており、RGシリーズにおいては最終装甲材や部材の強度・構造は異なるともされている。


ガンダムが登場するシミュレーションゲーム(Gジェネスパロボなど)では機体の特殊能力として扱われ、実弾ダメージをエネルギーと引き換えに軽減する効果で再現されることが多い。

逆にアクションゲーム(ガンダムVSシリーズなど)では設定がゲームバランスの都合で再現できないため、敗北時や撃墜時に装甲色が変わるという演出のみにとどまっている。


関連タグ

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装甲

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