概要
富士山麓電気鉄道富士急行線(大月駅~河口湖駅)を走る特急列車。
2016年4月23日より運行を開始した。
サービス上、いわゆるクルーズトレイン(観光列車)としての一面もある。
老朽化していたフジサン特急用の2000系2001編成を置き換え、フジサン特急1運用を富士山ビュー特急に変更した。
使用される8500系車両は、JR東海で特急あさぎりとして活躍していた371系を購入して改造されたものである。
内外装は工業デザイナーの水戸岡鋭治が手がけ、
- 7両編成から3両編成に短編成化(新1号車の電装解除)
- 新1号車は特別車両の指定席とし、テーブルを配置したボックス席やカウンター席を配置
- 他の2両は、基本的に座席配置はそのままでシートのモケットを変更
- 内装に木材を多用した装飾
- 車体はモ1形譲りのさび朱色に、金のロゴを配置したデザインに変更
- 方向幕は撤去、方向幕があった箇所は行先表示固定
などの改装が施された。
停車駅・特急料金など
- 特急料金:自由席は特急料金で乗車可能。1号車(特別車両・指定席券)はさらに特別車両券900円が加算され、ドリンクが飲み放題となる。
この他土日休日の一部便には1号車の指定席にてスイーツプランがあり、運賃、特急料金、スイーツ代込みで4000円。
予約が必要となる。
スイーツプランの一例
1編成しかないため、車両検査や故障の際は、通勤車両(6000系もしくは1000系)による『特急フジヤマ号』が代走。
その他
- 2号車は371系時代より車椅子対応車両だったが、設備を流用せずに完全に新しく作り直している。トイレが拡大された他、車椅子スペースを広くしたため座席が減少している。
- 車体上部には英字で停車駅が書かれているが、2020年3月ダイヤ改正より停車するようになった下吉田駅は追加されていない。
- COVID-19の影響を受け2020年4月25日より運転休止。2021年3月13日に運行再開されたが、スイーツプランとドリンクサービスは同年12月まで持ち越しとなった。
- 2021年4月より富士山ビュー特急5周年企画として、指定席利用の乗客に粗品をプレゼント。また、記念きっぷも発売されたが、371系30周年とも記載がある。
- 2023年3月18日のダイヤ改正より、2号車を指定席化。
余談
同じく線内を走る8000系「フジサン特急」は、小田急電鉄20000形「RSE」を改造したものである。
こちらもJR東海と小田急の相互乗り入れ特急あさぎりとして使用されており、富士山の南側で活躍していた車両が今度は北側で再び顔を揃えている。