5000℃のクラスニーゴ
ごせんどのくらすにーご
概要
宇宙虐滅軍団ウォースターの1人で惑星のモンス・ドレイクによって招集されたルビーウ星人。
全身を白い装甲で覆われたゾウムシの様ような姿をしており、肩や両腕、両膝にその口吻と思しき意匠が見受けられる。
なんと体内に小型の太陽を持ち、それによって膨大な熱エネルギーを生成、放出することで瞬時に5000℃の高熱を発生させる。
異名通りの能力に加え、灼熱のエネルギーを身にまとい、高速回転する事で自らを炎の竜巻と化して突撃する「スピンクライシス」や、巨大なマグマ火球を無数に繰り出して周囲を殲滅する「コロナクライシス」等の強力な技を持つ。また、この能力は攻撃だけでなく防御にも優れ、ゴセイブラスターの光線を無効化することも可能。
そして自身のこの灼熱の力で数々の惑星の海を干上がらせて来た恐るべき実力者である。
流星のデレプタが天の塔を破壊した時期から既に地球を沸騰させるべく作戦行動を起こしており、その際にハイドとその相棒で同じシーイック族のマジスと交戦し、マジスの命を奪っている。
もっともそれはマジスと相討ちになるという形であって自身も無事では済まず、重傷を負いながらも奇跡的に生き延び、傷を癒した後に任務を再開する形となった。
上記の因縁からハイドにとっては「憎い仇敵」であるのは言うまでも無い。
劇中での活躍
花を手に海辺でマジスを哀悼するハイドの前に姿を現したため、ハイドは咄嗟にゴセイチェンジ。マジスの仇を前に「お前は俺が倒す!!」と闘志を燃やすブルーだったが、ゴセイブラスターによる攻撃を無効化されて逆に返り討ちに遭う。駆けつけた他の4人も復讐心に燃えるブルーのために上手く戦えず、そのままクラスニーゴはゴセイジャーに火球を放ってダメージを与えて撤退する。
宇宙母艦インデベーダーに帰還後、改めてドレイクから地球沸騰作戦の完遂を命じられると、改めて地球の海を沸騰させるべく再出撃する。
颯爽とその場を後にするクラスニーゴを見てデレプタが「フンッ!護星天使に手こずるようでは期待できそうもないな!」と毒づくのに対し、ブレドランが「どうかな?奴は少なくとも1人は倒したのだ」と返したため、その場に一触即発の空気が流れる。
その後、沸騰作戦を再開したクラスニーゴは身体に溜めた熱を放出して、一気に海を沸騰させようとする。
「あったまって来たぞ、良い感じだ…」
だがそこへブルー以外のゴセイジャー4人が駆けつけたために交戦。
気だるげに「やれやれ…。こんなところにまで来やがった。面倒臭い奴らだぜ……おっ あいつはどうした?弱っちいくせに短気な奴がいねぇな?」と漏らすクラスニーゴに対しレッドが「俺達で十分だ!」と返すと、4人はゴセイブラスターの一斉射撃を浴びせる。
だが、クラスニーゴは体内の熱エネルギーで無効化、ピンクとイエローのゴセイコンビトリックもはね返すと、続け様にスピンクライシスでレッドとブラックを一蹴。そしてコロナクライシスによる爆撃で4人を蹂躙した。
「じゃあなガキ共…!! これで…止めだ!! 」
4人へ向けて止めを刺そうと再度コロナクライシスを放つクラスニーゴ。
だがそこへハイドが駆けつけ、「お前に敵討ちができると思っているのか?」と投げ掛けるも
「俺がやるべきことは敵討ちじゃない!地球と全ての命をお前のような奴等から護ることだ!!!」と返してゴセイチェンジする。
迎え撃つクラスニーゴだったがブルーのプレッシャワーによって火球を打ち消され、更にスピンクライシスもブルーの新技「シーイックスピン」に破られてしまう。魔虫兵ビービをけしかけるも一掃され、そのままゴセイダイナミックを受け敗北す?。
ゴセイグレートに両腕の鎌で斬り掛かるも圧倒されたため、「お前ら如きにこの俺がぁっ……このまま 焼き尽くしてやるぜ! 」と体内から放出した熱で焼き尽くそうとするが、召喚されたシーイックブラザーの攻撃に怯んでしまう。更にゴセイグレートがシーイックブラザーと合体したシーイックゴセイグレートに対してなす術も無いままシーイックストライクを受けて爆散した。
戦いが終わった後、ハイドは眼前に広がる青い海を前に「マジス、見ていてくれ…俺が4人の相棒と護星の使命を果たす所を!」と、亡き相棒へ向けて使命の完遂を誓うのだった。
余談
モチーフはゾウムシで、名前と出身星の由来はゾウムシの英訳である「ウィーヴィル(weevil)」と映画『クライシス2050』。
後者の映画は膨張した太陽によって地球が危機に陥る内容となっており、彼の灼熱の能力はそこから来ていると思われる。太陽だったら6000℃なのに何故5000℃にしたのだろうか?
「百化繚乱[下之巻]」にて、キャラクターデザインを担当した酉澤安施氏は「『ハイドのライバル』という設定があった為、これまでの怪人よりも格上の準幹部として描き、ゾウムシをモチーフにしたのは『融合炉を守る外壁として甲虫の外骨格がいい』と思った」と語っている。
声を演じた前野氏はスーパー戦隊シリーズへの出演は今作が初。なお、前野氏は同時期に放送された『仮面ライダーOOO』でもカマキリヤミーの声で出演している。
次の出演は10年後の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』におけるガンジョージ役。
また、この回ではさかなクンが本人役でゲスト出演している。
関連タグ
ザツリグ:次作の特定の戦隊メンバーの家族や故郷を滅ぼした張本人で、その人にとって因縁深い怪人繋がり。彼が現れた際、普段の冷静さを欠いて復讐に走った点も共通している。
アザルド(ジュウオウジャー):こちらも主人公達とは因縁が元々無かったと思われていた敵組織構成員で後から因縁があると発覚した。こちらは幹部であり、先代の戦士からの因縁。
ゼットン:こちらも体内から超高温の火球を放つ能力を持つがその温度は1兆度と全くの別次元である。