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「どうだ? これが俺、宇宙の破壊神“不死身のアザルド様”よ!!」(第45話)


「いいぜ。ただし、お前の機嫌を取るゲームじゃねぇ。俺とお前、どっちが地球を狩り尽くすか『対等』の勝負だ。

確かに恩人だからな、楽しませてやるよ。だから、お前も俺を楽しませろ、ジニス(第46話)


CV:中田譲治/スーツアクター岡元次郎


概要編集

デスガリアンのチームリーダーアザルドの真の姿にして、「宇宙の破壊神」と呼ばれる太古の怪物。自称不死身のアザルド」


初登場は第28話であり、この時もクレジットはされなかったが中田氏と岡元氏が演じている。よく見るとアザルドと同じ「両拳をぶつける癖」をしており、両者が同一人物なのを示している。


太古の昔に地球を襲い壊滅にまで追い込んだが、地球の大いなるパワーを得て最初のジュウオウジャーとなったジューマンケタス(=初代ジュウオウホエール)と、彼の姿を真似た地球のパワーが結晶化して誕生した原初のジュウオウキューブキューブホエール(第43話で彼に反応したのはこれが原因である)との激しい戦いにより封印され、そのまま宇宙へ追放された。


アザルドがキューブに包まれた姿をしているのもその封印が原因であり、ジニスもジュウオウキューブに類する彼の身体の一部を利用してザワールドを生み出した。封印の影響で過去の記憶や真の姿を忘れていたが、偶然にもジニスに拾われた事で現在に至った。


キューブを覆っていた無機物的姿とは一転して体の各所に昆虫の脚のような物を生やした生物的な姿に変化している。体を覆っていたキューブが消えたことで封印時より一回り小さくなったような身体つきとなったが、その戦闘力は封印時とは比べ物にならない位高い。

少し体を動かした際の生じるエネルギーだけで凄まじい爆風が巻き起こり、そのエネルギーを乗せた拳の一撃は自身を中心にクレーターを創る威力。突き出した拳からの衝撃波で相手を周りの建造物ごと吹き飛ばす他、町を瞬く間に焦土へ変える威力のビームを口から吐き出す。単純なパワー(※)と防御力も跳ね上がっており、野生開放・野生大解放したジュウオウジャー6人を『準備運動』と称して一蹴する程である。

再生能力があるため、自分の腕が壊れる位のパワーで相手に殴り掛かることもできる。


そして、封印時でも脅威だった再生能力は健在、と言うより自身の最大の能力としてなおも扱われている(“不死身の”と付く自称にそれが現れている)。それに加え、バラバラになった際の体の破片を自在に操ることも可能で、破片を相手にぶつけることで再生時でも攻撃が可能。

しかしこれを裏返すと、この再生能力にも『弱点』があることを証明している(後述)。

破壊と暴虐を好む行動スタンスは変貌する前と全く変わらないが、自身の圧倒的な力に胡坐をかいた傲慢な性格となった。しかし、第5話等で見せた“自分が認めた相手にはある程度の敬意を示す”姿勢は残っている(※ジニスの地位を狙うのではなく、『お互い楽しませ合おう』という“対等”の関係を持ち掛けている)。


活躍編集

第45話において、バド/ジュウオウバードの放った『ジュウオウファイナル・ディープロック』を喰らったことで封印を破り完全復活。ジュウオウジャーを退けた後、続く第46話でサジタリアークへ戻り、ジニスと向かい合って会話して「これからはお互い対等の関係だ」と宣言。更に、どちらが先に地球を滅ぼすか競うブラッドゲームをしようじゃないかとジニスに持ち掛け、自身が先攻として地球へ降り立ち大規模な破壊を始める。

もちろんこれはジュウオウジャーに察知され、アムの説得で父・景幸の所へ向かった大和以外の5人と交戦。圧倒的な力を振るって玩ぶが、『一旦バラバラにして元に戻ったところをホエールチェンジガンの一撃で再封印する』と言う作戦を取ったレオ達5人の決死の猛攻を喰らってバラバラにされる。だが再生時に、散らばった破片を高速でぶつけてジュウオウジャーを吹っ飛ばし変身解除させ、再封印する隙を与えなかった。


しかし吹っ飛ばされた際、「散らばった破片の中心に一つのコアがある」ことをタスクが発見。それが『弱点』であるのを悟ったジューマン達は再度本能覚醒して4人で名乗りを上げ、再度アザルド・レガシーに挑む。

やがてそこに、父がバドの命の恩人であった事実を知り気持ちの整理がつかない大和がジュウオウイーグルに変身して乱入。イーグライザーでの攻撃や続くジュウオウゴリラでの追撃で攻勢を乱された隙を他のジュウオウジャーに突かれて反撃を許してしまう。

そして、野生大解放した/ジュウオウザワールドの上からの一撃で動きを止められたところに、セラ達ジューマン4人が放ったジュウオウシュートを喰らい再びバラバラに。そして露出したコアへ、ジュウオウホエールにチェンジした大和の『ジュウオウファイナル』が放たれる。


ところがそれが着弾する直前、ナリアの投げたコンティニューメダル3枚がコアに放り込まれ、“チェーンコンティニュー”されて意識と記憶を失った状態で巨大化。実はゲームエントリーの前に告げた“対等宣言”がジニスの不興を買っており、ナリアを介したこの行動を以てアザルドは切り捨てられたのである。

そんな事情を知る由もないジュウオウジャーが駆るワイルドトウサイドデカキングと交戦、自身の腕が壊れる位の拳の一撃で相手を転倒させる等してより暴れ回る。

だが、それでも諦めないジュウオウジャーに対して、前話でアザルドから吐き出されたジュウオウキューブ達が反応。これを感じたジューマン組によって召喚されたキューブカモノハシキューブヒョウキューブフクロウキューブシマウマの攻撃にアザルド・レガシーは怯んでしまう。

その隙にジュウオウドデカダイナマイトストリームを喰らって三度バラバラになった所を、ロボから飛び出したジューマン4人がレオを中心に放った『ジュウオウファイナル・ディープロック』をコアに喰らい固められてしまう。


そして最後は、野生開放してビル間を渡って来たジュウオウシャークジュウオウライオンジュウオウエレファントジュウオウタイガーの渾身の一撃を立て続けにコアへと喰らい、奇声を上げながら欠片ごと大爆散。遂に完全敗北・死亡した。


本来の記憶と力を取り戻す事で飛躍的なパワーアップを果たしたアザルドだが、「そのパワーアップ故に傲慢な性格となり、これまで築いてきた主人との良好な関係が切れてしまった」(そしてそれが完全な敗北に繋がった)というのは何とも皮肉な話である。

記憶も力も無くしたまま、あくまでデスガリアンの一員として戦い、散っていった方がまだ幸せだったのかもしれない。

更に前述のコアという弱点はレガシー形態になってから発見されたものである。つまり従来の青いキューブの集合体の姿のままでいたならジュウオウジャーに敵わぬまでも滅しきれない存在として生き続けられた可能性があるのだ。記憶と力を取り戻したことは、2つの意味でアザルドの寿命を縮めたと言える。


余談編集

名前のレガシー(Legacy)は、“遺物、遺産”を意味する。アザルドの名の由来が、“暴力、強襲”を意味するアサルト(Assault)そのままと考えれば、双方合わせて“暴力の遺物≒過去からの災厄”と言う意味合いのネーミングと思われる。

また、ジューランド創始者が当時倒し切れなかったと言う設定から、レガシーには“過去では片づけられ無かった子孫への課題”の意味も込められていると思われる。そして、これに真正面から挑んだジューマン4は、人間の仲間と共に見事課題を乗り越えて紛れも無い新たな王者となったのである。


体表のモールドは、モチーフであるフローライト(蛍石)を模した物。また、素体部分の色は蛍石に紫外線を当てた蛍光色と同じ物である。


最終的に実質、アザルドはジニスの手で謀殺されたのだが、同時にこれを持ってジニスは己の心の奥底を見せてしまったと言える。“対等宣言”を拒否する返答代わりに取ったこの行動は、ただやり方が狡猾なだけで短絡かつ衝動的と言う、これまでのジニスでは考えられない物だった(アザルドが「恩人だから服従しろと?」と言われても「私は期待しているだけさ。君がこれまで以上に楽しませてくれることを」と返しており、アザルドも自分を救出してくれたことには感謝しており、対等発言に関してもそれだけの仲間意識があるということである)。

これはただでさえジニス自体がその正体の劣等感故の対等扱いを嫌うことに加え、不死身という彼の存在自体が下等生物が元であるジニスにすれば「自らのアイデンティティを否定しかねない存在」という地雷を踏みまくる存在であったためである。

そしてそれを隠すかのようにジニスは『ブラッドゲームをドロー扱いして地球から離れる』という選択肢をあっさり捨て、ジュウオウジャーと戦うリスクのあるゲームを自ら行うことを決めてしまう(第47話にて自ら死亡フラグを立てたとジュウオウジャーからも指摘されている)。

ジャンルが“集中力や思考力を高めるパワーストーン”であるアザルドを『お守り』として置いていたジニスだが、それを捨ててしまった代償は余りに大きかったようである。


関連タグ編集

デスガリアン アザルド(ジュウオウジャー)


ガチレウス約3年後に登場した手の形状が似ているパワータイプの幹部繋がり。組織(自称)束ねる物の手で滅ぼされる点も共通している。


サー・カウラー大教授ビアス中の人繋がり。前者はアザルドと同じく終盤所属組織に反抗、後者はロボットの構成員に宇宙人と言う嘘の記憶を植え付けた側。


ブレドラン:同じく一人だけ組織に似つかわしい姿をしていなかった。こちらは記憶操作ではなく、自ら真の姿を隠していた。第12話のプレイヤーと同じ。


グローザム:アザルドは途中からであるが不死身の巨大キャラ繋がり。名前の前に「不死身の」と自称する所も共通している。しかも(グローザムの場合特定の弱点は無いが)攻撃を受けてバラバラになったところに止めを刺されたのも一緒。因みに彼の中の人アザルドが率いるチームプレイヤーとして出演している。


5000℃のクラスニーゴ:主人公達とは因縁が元々無かったと思われていた敵組織のメンバーで、後から因縁があると発覚した構成員繫がり。ただしこちらはゲスト怪人。


ベニーギョ一時間後の世界にて、一週間前に強化形態となり、似たようなビームの一閃で街を破壊した。ラスボス直前の最後の幹部戦という点も共通。


ザン・ガイオー:コアが破損しない限り無限に再生されるという点が共通。


タドルレガシー三十分後の世界における、名前繋がりの金色強化形態。

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