概要
紀元前244年、王騎大将軍直轄の特殊百人隊として結成される。馬陽戦に投入され、侵攻してきた趙の将軍・馮忌を討ち取ると言う大功を上げる。しかし、龐煖の夜襲によって大半の隊員を失うものの、生き残った者たちで最後まで戦い抜いた。
趙との戦争の後は三百人隊へ拡張され、北軍所属の特殊部隊として魏軍と小競り合いを繰り返す。
紀元前242年、山陽戦に投入される。廉頗率いる魏軍との決戦直前に再編成がなされ、臨時的に千人隊へ拡張され、更に条件であった「敵将軍の首級」を輪虎を討って見事果たし、正式に千人隊として組織され、山陽の周辺拠点制圧に派遣される。
羌瘣の離脱により戦術に詳しい人物が居なくなったことで弱体化し、一時は千人将剥奪の危機に瀕したが、河了貂の加入から完全に持ち直し、紀元前241年の合従軍との戦い後の論功行賞にて信の三千人将への昇格を機に、三千人隊へと拡張。
紀元前239年、五千人隊へと拡張(信率いる四千人隊+羌瘣率いる千人隊で五千人)。著雍戦後は信は五千人将、羌瘣は三千人将に昇格し、八千人隊へと拡張。
そして、鄴攻略戦後は、信(李信と改名)が将軍、羌瘣は五千人将に昇格、李信隊一万と羌瘣隊五千の合わせて一万五千の軍となる。
余談
作中で明言されている隊の中では表立って戦闘に参加する女性率が高い(桓騎軍や凱孟軍のような兵士ではない女性を同伴する隊も存在する)。
鄴出征前に行われた入隊試験では河了貂や羌瘣の人気から志願者が想定以上に多くなり、(現メンバーにも厳しいと言わしめた)合格者も規定数を上回る結果となった。
また、鄴の戦いの後で羌礼も加わったことでさらに女性が増えた。
王弟謀反編以降は羌瘣も力を付けており、羌瘣隊を受け持っている。
その規模は信(李信)の一つ下に迫るものであるため、作中で羌瘣隊も飛信隊に含むことを疑問に思われる場面も見られた。
主要構成員
※階級は判明している現在の物。戦死者は最終階級の物。
隊長
隊長。上述の流れを経て、将軍。
王騎より飛信隊の名と矛を、麃公より楯を託される。
鄴編の論功行賞によって将軍となるために性が必要であったため、「李信」と名乗ることを決めた。
副長及び軍師
軍師。飛信隊結成前からの信の仲間。羌瘣隊の軍師も兼ねる。
昌平君の下で軍略を学び、山陽戦後に加入。
この時点まで信は彼女を男として認識していた。
鄴出征前に行われた入隊試験の時点では、秦国の村中で女性であることが知れ渡っていた。
副長その1。千人将(王弟謀反編)→三千人将(鄴編)→五千人将。
「蚩尤」の一族の女性。河了貂加入までは戦術も担当。
山陽編後に姉の仇討ちで一時離脱するが、仇を討った後復帰。
復帰後に羌瘣隊隊長にもなっており、飛信隊副長と兼任する形になる。
鄴出征前に行われた入隊試験の時点では、秦国の村中で女性であることが知れ渡っていた。
副長その2。千人将。
元々は壁との連絡役。
副長その3。千人将。
元郭備隊副長。
将兵
千人将。乱戦特化兵「赤飛麃」指揮官。元麃公軍所属。
合従軍戦後に飛信隊に配属。
千人将。元桓騎軍所属。
頭の悪そうなキャラクターをしているが、野盗由来の機動力や腕っ節の強さと、桓騎も認めるほどの直感を持つ。
肥下戦後に飛信隊に配属。
二百人将。結成初期メンバー。結成時は第十一伍長。
信初陣時の伍長。
百人将。尾到の兄。結成初期メンバー。結成時は第十二伍長。
信と同郷で、ムードメーカーな最古参。
黒羊戦で那貴との交換で桓騎軍に加わり、ある事情から信に除隊を命じられるも、すぐに復帰した。
五百人将兼副歩兵長。結成初期メンバー。結成時は第一伍長。
熟練の兵士。
千人将。結成初期メンバー。結成時は第十四伍長。
元大工の棟梁。力自慢。
百人将。結成初期メンバー。結成時は第十五伍長。
コワモテな古参。人気者。
千人将兼歩兵長。結成初期メンバー。結成時は第五伍長。
剣術の達人。馬陽戦で隻眼になる。
五百人将。結成初期メンバー。結成時は第六伍長。
口が悪く、喧嘩っ早い。
五百人将。結成初期メンバー。結成時は第十六伍長。
本人曰く「田有三人分の馬鹿力」を持つ巨漢。
百人将。結成初期メンバー。結成時は第十八伍長。
元料理人。
百人将。結成初期メンバー。結成時は第二十伍長。
音感に長けた山の民。
軍師補佐。
兵卒。古参の隊員その1。母思いの若者。成長株。
兵卒。古参の隊員その2。
兵卒。山の空気読みに長けた隊員。
兵卒。鄴出征前に加入した新兵。
かつての「中華十弓」の蒼源の息子。蒼淡の兄。小柄だが、弟とともに卓越した弓術を持つ。
兵卒。鄴出征前に加入した新兵。
かつての「中華十弓」の蒼源の息子。蒼仁の弟。大柄で兄にも劣らぬ弓術を持つが、殺人に対するプレッシャーに弱い。
兵卒。鄴出征前に加入した新兵。
松左の殉職時に彼の槍を託される。
兵卒。羌瘣の妹分。現・蚩尤。
鄴攻略後に飛信隊に加入。
殉職・離脱者
伍長。尾平の弟。結成初期メンバー。結成時は第十三伍長。
馬陽戦で万極兵の弓により戦死。
なお、将軍になった頃の信から彼の名前は忘れられていたが、龐煖戦で信を支えた光の中に姿を見せていた。
千人将。斥候を得意とする「那貴隊」隊長。元桓騎軍所属。
黒羊戦で一時飛信隊に配属し、戦後に正式に配属。
なお、作中では桓騎軍由来の「那貴一家」で一貫して呼称されるが、第643話の飛信隊の構成図では「那貴隊」と表記されている。
また、桓騎軍に所属していた当時から千人将だが、黒羊戦で飛信隊に移動したのは那貴一家の一部(同じく桓騎軍に一時的に移動した尾平隊も一部の人物が移動した)であり、桓騎兵を含めた千人丸々が移動した訳では無い。
つまり那貴隊は、「那貴一家」と、那貴一家以外の飛信隊所属の兵で構成されていると言える。
肥下戦で「那貴一家」が飛信隊から離脱したことにより、戦後は隊長や他の那貴一家も不在になったため、那貴隊も解散したと思われる。
千人将。乱戦特化兵「黒飛麃」指揮官。元麃公軍所属。
合従軍戦後に飛信隊に配属。
宜安の戦いで、上和龍により討死。
百人将兼副兵長。結成初期メンバー。結成時は第十伍長。
槍術の達人。鄴編の朱海平原戦で戦死。
百人将。結成初期メンバー。結成時は第十七伍長。
右目の周りにある痣が特徴。鄴編の朱海平原戦で龐煖により討死。
伍長。結成初期メンバー。結成時は第二伍長。
長身の男。馬陽戦で龐煖の襲撃で戦死。
伍長。結成初期メンバー。結成時は第三伍長。
大柄な男。馬陽戦で龐煖の襲撃で戦死。
伍長。結成初期メンバー。結成時は第四伍長。
常に笑みを浮かべている男。馬陽戦で龐煖の襲撃で戦死。
伍長。結成初期メンバー。結成時は第七伍長。
禿頭の男。馬陽戦で龐煖の襲撃で戦死。
伍長。結成初期メンバー。結成時は第九伍長。
長髪の男。馬陽戦で龐煖の襲撃で戦死。
伍長。結成初期メンバー。結成時は第十九伍長。
強面の男。馬陽戦で龐煖の襲撃で戦死。
什長。結成初期メンバー。結成時は第八伍長。
当時、飛信隊最高齢の老兵。山陽戦後に引退して離脱。