「羌瘣。嫌いなことはしゃべること、以上」
「私は進むよ。あなたが夢みた外の世界で、あなたの分も。私は精一杯、生きるよ、象姉」
「そんなの即決だ、全部やる。どうしても死なせたくない信を、私の命全部やるから、あいつを助けに行かせてくれ」
史実
同じく秦の武将である王翦と共に隣国の趙に攻め入り、首都邯鄲を陥落させて滅亡に追いやっている。
その後趙の王子嘉が現在の河北省蔚県に代という国を建てたが、これも攻め滅ぼしている。
その翌年には燕に侵攻するため中山に兵を進めたとされるが、資料に乏しいためそれ以外の事績は不明。
キングダム
:清野菜名(実写映画) / 山本千尋(連載10周年特別PV)
縛虎申隊兵卒→飛信隊副長(以後も同じ)→千人将→三千人将→五千人将→傘下将軍
漫画『キングダム』では秦軍に従軍している兵士として登場。しかも、女性になっている。(作者曰はく「史記に男性だったとは書かれていない」)pixivでのイラストは全てこちらに関するものである。
魏との戦いで初登場し、主人公・信と共に澤圭の伍(五人一組の部隊)に加わる。超絶的な剣技で信達を助けたが、独特の民族衣装と非常に少ない口数から、近寄りがたい雰囲気をまとっていた。
実は伝説的な刺客一族『蚩尤族』の一つ・羌族の女性で、秦王・政の暗殺に雇われ、護衛に駆けつけた信と戦い圧倒的な実力を見せつけるが、結局信も政も殺さずに去る。
その後は信に少しずつ心を開くようになり、馬陽では信率いる『飛信隊』の副将を務めるようになる。趙国三大天の一人で趙軍の総大将・龐煖が単身夜襲に現れた際は立ち向かい、あと一歩まで追いつめるが持久力不足から逆転され、間一髪で離脱する。その後信と共に秦軍総大将・王騎の最期に立ち会っている。
姉同然に慕っていた同族の羌象を謀殺されており、その復讐を目的としている。戦に参加しているのもその仇の情報を集めるためだった。
蚩尤の巫舞という、独特の呼吸法を伴った超絶的な剣技を用いる。呼吸を深くすればするほど強くなるが、その分持続力は下がり、使用後の反動も強くなるため、行動不能に陥ってしまうという欠点がある。
天性の知略にも優れ、様々な策や機転で信達を救い、飛信隊の参謀の役割も務める。
現在は信にほぼ全幅の信頼を寄せており、飛信隊にとってもなくてはならない存在となっている。
また、信に好意を持っていると思われる描写がちらほらあり、信の子供を産みたいと公言している。
また信からも憎からず思われているらしく後に信からも結婚を申し込まれることになる。
黒羊編では趙将軍・劉冬を討ち取るも、混達を虐殺されたことに激高して味方の桓騎兵を殺傷したのが桓騎にとって問題視されたのか、武城・平陽攻略にて桓騎の命により飛信隊を遠ざけ、数万人の扈輒軍の捕虜をすべて処刑される結果となってしまった。
ちなみに嬴政を暗殺しようとして信と戦う描写があるのは原作漫画のみで、アニメは暗殺編そのものがカット、実写版はエピソード自体はあるが、蛇甘平原の戦いと順番が前後しており、羌瘣も暗殺者としては登場しない(暗殺者は朱凶2人)。
肥下・番吾にて立て続けに秦国が趙国に大敗を喫した後、韓攻略に向けた軍の再編に伴い、将軍へと昇格した。
人物
常に落ち着き払ったクールな性格。容姿端麗で、装い新たに着飾った時は信の顔が真っ赤になるほど。復讐に凝り固まった当初は無口で無感動、周囲にも心を閉ざしている様子だったが、信を初めとした飛信隊の面々と交流するうちに頑なな態度も少しずつ解れ、和らいだ表情を見せるようになる。
最終的には飛信隊が自分の居場所であると言えるほど大切な存在となり、特に信への想いはかなり大きく、彼の為ならどんな無茶も厭わない一途な愛を秘める。
一方で自分自身のことは色々な意味で無頓着であり、私生活はズボラ。これは故郷に居た頃から変わらず、周りの手を煩わせる事もあった。食い意地が張っている上に寝穢く、残念な美少女と化している。