大道芸としての「蛇使い」
地面に座り、笛を吹くことでインドコブラなどのヘビを思うがままに動かすというものである。
パッと見ると「蛇使いの笛の音に合わせ、蛇が動く芸」と誤認しがちであるが、実は蛇は非常に耳が悪いというか、耳の穴も鼓膜もないので聴覚が無いに等しい。蛇は地面や樹木を這いまわる特性上、耳の穴が不要になり退化しているのである。
だが、蛇は表皮で振動を感じることにより聴覚を補い、さらに鼻のあたりにピット器官と呼ばれる赤外線を感じる受容器があるため、日常生活で困ることは無い。蛇使いはこの蛇の身体的特徴を生かし、自身の体の振動や、笛を出す際の指の運動により生じる熱で蛇を興奮させ、観客に「歌に合わせて蛇が踊っています」と誤認させているのである。
現在ではコブラが保護動物なので、インドでは野生コブラの捕獲は違法となっている。そのため、2010年代を境に急速に廃れている。
なお、当たり前だが自分の飼っている蛇に他人を襲わせた場合には、日本においては傷害罪(死亡した場合は殺人罪)になり、その蛇も証拠品として没収されほぼ間違いなく殺処分されるので間違ってもやらないように。
蛇使いができるキャラ
笛使い
- チャンドラ・シジーマ(機動武闘伝Gガンダム):ネオインド代表のガンダムファイター。愛機も蛇型のコブラガンダム。
- ドラメッド3世(ザ・ドラえもんズ)
- 仮面ライダーオーズブラカワニコンボ(仮面ライダー000):変身者が超蛇嫌いなのに能力として使えてしまうという壮絶な矛盾を抱えているキャラ。
笛不要
- 大蛇丸(児雷也伝説)
- 鄧罦傑(魁!!男塾)
- バーボン(HUNTER×HUNTER)
- 大蛇丸、薬師カブト、みたらしアンコ、うちはサスケ(NARUTO)
- 九蛇海賊団の皆様(ONEPIECE)
- 伊黒小芭内(鬼滅の刃):片目が不自由なためペットの鏑丸をレーダー替わりに使っている。
- 毒竜のコブラ(FAIRYTAIL)
- 桜割(BRAVE10)
関連イラスト
ちなみに
夏の星座にへびつかい座というものがあるが、これはギリシャ神話の名医アスクレピオスが死後に蛇となってその毒で薬を作り人々を助けたという伝説に基づくものであり、インドの蛇使いとは特に関係ない。