注意:この項目には、ゲーム「フラワーナイトガール」の極めて重大なネタバレが含まれます。ことに2023年度追加分の情報は、フラワーナイトガールの根本的なネタバレに深く関係している可能性が極めて高く、かつゲームの運命をも左右し得る要素が含まれます。閲覧に十分ご注意ください。
注意:現在このキャラクターに対し、賛否両論の評価が発生しております。編集の際は物語の背景や世界観に照らし合わせつつ、賛否どちらかに偏らないようにご注意願います。
注意:項目名に重大なネタバレとなる用語を使用する行為はご遠慮願います。また、再三の変更の際は、必要なデータや記述を削除したり、別のデータと混ぜて他の閲覧者を混乱させたりしないよう、細心の注意をお願いいたします。
概要
ゲーム「フラワーナイトガール」に登場する超巨大な害虫で、スプリングガーデンを支配すると伝えられる「三大守護神蟲」の一つ。物語開始より1000年以上前に害虫化し、ウィンターローズの「ナイドホグル平原」地下に封印されていたが、遥かな時を経てナイドホグルの力が封印の力に勝り、現代に復活してしまった。
その後再封印されるも、残るミズウォルムとフラスベルグまで復活してしまい、再び封印が解かれることとなる。
特徴
近江富士を七巻き半したという伝説の大百足に匹敵する巨体を誇る、スプリングガーデンで初めて発見された巨大怪獣。その全長は推定約20キロに及び、頭から曳航肢の先まででウィンターローズ国土を横断できるほど。
体内は溶岩洞のようになっていて、「眷族」と呼ばれる古代害虫クラスのムカデ型害虫が多数生息している。体内は後にクジラ艇が安全に格納、離着陸できるほど広大で、そこから体高50メートル以上、体幅200メートル以上あることが推測できる(封印の際に心臓に楔を打ち込んだことから、クジラ艇の出入口は気門と思われる。少なくともクジラ艇が出入りできるほど気門も巨大である)。
とてつもなく巨大なことを除けば全体的にオオムカデに似ているが、その体表はよく見ると蛇やトカゲの鱗のような構造で体節が覆われ、また左右に一対、眉間に一つ、合計三個の複眼を持つ(ムカデ綱で複眼を持っているのはゲジだけ)、後頭部から後方に二対、外側に一対、計三対の角が生えているなど、現実のムカデと比べると非常に禍々しい姿をしている。さらに、背中に一対以上のデスギドラに似た翼があるが、皮膜が破れているためおそらく飛ぶことはできない。
その姿はもはやムカデというよりはドラゴンに近い。
おまけにコブラのような鎌首をもたげるため、数値以上に大きく見える。
体型はオオムカデよりもジムカデ類やオニイソメに似た非常に長細いもので、「千の足のナイドホグル」の異名通りに足の数は500対を超えると思われる。
武器はその巨体と眷族の害虫、そして口から発射する火炎放射と火山弾様の火球である。また後年、局地的なヒートアイランド現象を発生させ、高熱によってあらゆる有機物を自然発火させる能力が存在することが判明した。
眷族害虫について
眷族はいずれも、飛行能力を持たない害虫ばかりが知られている。その全てが極限指定級以上の強さを誇り、一般的な大型害虫と比べてかなり危険な存在である。
・イモムシ型
イモムシ型大型害虫に似た害虫。通常のイモムシ型と違い、全身の棘が鋭い。またナイドホグルに似た翼を一対持っている。非常に攻撃性が強く、体格と重量を活かした戦法を得意とする。
・ケムシ型
イモムシ型の取り巻き。眷族で唯一の小型害虫だが、その強さは極限指定級に準ずる。
・クモ型
クモ型大型害虫に似た害虫。巨大なコモリグモに似た姿が特徴。強い毒性を持つ。
・サソリ型
サソリ型大型害虫に似た害虫。毒針に炎を宿している。
・ムカデ型
2023年現在までに発見されているムカデ型害虫は全てナイドホグルの眷族である。ナイドホグル眷族軍団の主力と言って差し支えなく、最も強力で、その強さは極限指定級どころか、並の古代害虫をも上回る。後述の通り、一部の個体は精霊や世界花との会話が可能。
活動記録
物語開始以前からその存在は知られていたが、長い間誰もその姿を見たことがなく、半ば伝説に近い存在となっていた。
初登場はメインストーリー1部、長い長い旅の終わり頃に、平原に隣接するフヴァの氷結湖を突き破って復活。
全長数十キロに及ぶ巨体はそこにとぐろを巻くだけでウィンターローズ国土の3割以上を覆い尽くすほど。あまりに巨大な害虫のため、体まるごとではなく、体内にある「核」(おそらく心臓と思われる)を封印して地下に叩き返す作戦に変更。激戦の末、一瞬の隙を突いて特別部隊がナイドホグル体内に突入した。
ナイドホグル復活
ナイドホグルは長らく、伝説上の存在として語り継がれてきた。しかし、フヴァの氷結湖周辺や、ナイドホグル平原の広範囲に渡って、なにやら異様な巨体を誇る害虫の残骸が最序盤から確認でき、さらにクジラ艇での攻略対象としてクジラ艇と同じくらい巨大な害虫(全長50メートル前後)が出没するようになったことから、ただの伝説ではないのではないかという噂が飛び交っていた。
1部も終わりに差し掛かる38章以降、ウィンターローズの広範囲で、生物性の局地的な地震が相次いで発生するようになった。それに伴い、ウィンターローズ全土、および国境を接するブロッサムヒル、リリィウッド、ベルガモットバレーでの大型害虫の活性が急激に高まる異常事態が発生。
「本当にナイドホグルは実在するのかもしれない」、スプリングガーデン全土に不安が広まる中、ついに運命の時が訪れた。
伝説によれば、ナイドホグルが最後に封印されたのは、劇中時間で、物語開始より約1000年前。1000年以上という時間、それは、封印の力が弱まるにも、そしてナイドホグルの傷が完治するにも、十分すぎる時間だった。
かくして、本編メインストーリー1部47章、ついにナイドホグルの力が封印の力を上回り、フヴァの氷結湖の氷を粉砕して、ナイドホグルが現代に復活してしまった。
それは、ナイドホグル平原をとぐろで覆いつくし、全
長の一割を鎌首に当て、頭上何百メートルもの高さから地上を見下ろす、超巨大なムカデの化け物だった。規格外の力と、ろくに攻撃が通らない堅牢さ、そしてあまりの被害の甚大さに、ウィンターローズは滅亡の危機を迎えることとなる。
ナイドホグル封印戦
ナイドホグル討伐のため、スプリングガーデン中の花騎士がかき集められた。おびただしい数の眷族害虫が猛威を奮う中、ナイドホグルとの戦いについてとんでもない作戦が立案される。
ナイドホグルは桁違いに巨大である。その呪毒も桁違いであろう。仮に討伐に成功しても、その呪毒はスプリングガーデン中を汚染し、二次災害の原因になりかねない。もはや討伐できないのならば、古の伝説にある通りに封印することはできないだろうか。
…一理あった。
というのも、この時ナイドホグルの封印は、まだ完全には解けていなかった。ならば、元々どこにどのような封印がかけられ、どこの封印がどのように解けているのか、それが解れば、ナイドホグルを封印しなおして沈黙させることができるかもしれない。それが、スプリングガーデン軍の結論だった。
かくして、一瞬の隙を突き、ナイドホグル体内に、特別部隊を乗せたクジラ艇が突入した。
体内には眷族害虫が大量に待ち構えており、中でもムカデ型害虫には、既知の昆虫型や鋏角類型などとは大きく異なる敵に悪戦苦闘。
それでもなんとか「核」にたどり着き、シャインクリスタルを打ち込んでホエイルカノンを放ち、ようやく封印が完成した。
全ての核を封印した特別部隊はナイドホグルの体内から脱出し、ナイドホグルはついに沈黙。とどめにソーラードライブを撃ち込み、ついにナイドホグルはフヴァの氷結湖へと崩れ落ち、氷の湖底に封印された。
前代未聞の巨体を誇るナイドホグルには既知の害虫のような戦法は一切通用せず、今回完全には仕留められなかったどころか封印できたのも奇跡とすら言われ、これ以降対超大型害虫戦を想定した戦略が模索されることとなった。
守護神蟲、復活
ナイドホグルに関して再び動きがあったのはミズウォルム殲滅作戦決行の直前。ロータスレイク湖底から発見された遺跡から、ナイドホグル、ミズウォルム、そして未だ見ぬフラスベルグとおぼしき壁画が発見され、遥か大昔にも目撃されていたことが判明した。
その後の根源の世界花防衛戦、およびミズウォルム殲滅戦の中、呪毒以外に「守護神蟲」という謎のワードを理由にミズウォルム殲滅作戦に難色を示す精霊が現れる。それでも説き伏せ、ようやくミズウォルム殲滅に成功したかに思われたが、今度はソーラードライブに適応した突然変異のミズウォルム「ミズウォルム・シロ」が出現してしまった。
一抹の不安を覚えながらも、ミズウォルムとの戦いはひとまず幕を閉じた。しかしまもなく復活したフラスベルグがコダイバナ奥地に陣を構えていたことから、フラスベルグを討伐すべく、再びスプリングガーデン中の花騎士に召集がかかる。
ディープ・レコードが、「禁書領域」という異空間内で発見した資料によれば、はじめてナイドホグルとフラスベルグが封印された際は「フラスベルグとナイドホグルを闘わせ、双方ともに消耗したところを封印した」(要約)とあり、もう他に手段を選んでいられる状況ではなかったことから、この時の記録を元にした「千の足の方舟計画」という、一か八かの極めて危険な作戦に打って出ることが決定する。
千の足の方舟計画
作戦の概要はこうだ。まずナイドホグルとフラスベルグを戦わせ、その隙にクジラ艇でフラスベルグに肉薄する。頃合いを見てフラスベルグにソーラードライブを放ち、フラスベルグを浄化、撃破する。そしてそのまま両者を再封印し、フラスベルグの野望を永遠に打ち砕く。
それは、文字通り狂気の計画だった。まず何より、ナイドホグルをコントロールする手段がない。1000年前の再現は、不可能かに思われた。
リリィウッドから、ミズウォルム・シロに関する信じ難い情報が飛び込んできたのは、まさにそんな時だった。
ミズウォルム・シロの性質
ミズウォルム・シロの研究が行われていた、リリィウッド郊外の研究所から届いた報告書によると、ミズウォルム・シロには、既知のミズウォルムにはない能力があることが判明した。それは、光の衝撃波で他の害虫を攻撃すること。極限指定級以上の力を持つフラスベルグの眷族ですら退けるこの衝撃波だが、なんと同じミズウォルムをミズウォルム・シロに変異させるという性質が発覚。さらに研究がなされた末に、この光の衝撃波に、ソーラードライブやホエイルカノンのような、呪毒の浄化作用がある可能性が出てきた。
これは、ミズウォルム・シロが害虫ではない何らかの存在に変異したことを意味する。
さらに、この衝撃波を中途半端に食らい、半分だけミズウォルム・シロになったミズウォルムも発見された。この半分だけミズウォルム・シロになったミズウォルムは後に「浄化のミズウォルム」と命名され、その後の研究で、衝撃波を使えない以外ミズウォルム・シロと全く同じ性質を持つことが確認された。
そして、ミズウォルム以外の害虫はたとえ極限指定級や古代害虫であっても浄化反応が出る前に死滅することが判明し、ミズウォルム以外でミズウォルム・シロの効果を活かせ得る唯一の存在として、ナイドホグルの名が上がったのである。
果たして、ミズウォルム・シロは害虫なのか、益虫なのか、あるいはどちらでもない何かなのか。そして、ミズウォルム・シロの光の衝撃波で変異し、浄化反応が出た「浄化のミズウォルム」は、害虫なのか、益虫なのか、あるいはどちらでもない何かなのか。
その正体を知る方法は、一つしかない。
ミズウォルム・シロの性質を理解するための最終実験。この「千の足の方舟計画」が、その舞台に選ばれたのである。
報告者は、レシュノルティア、カラタチ、ウルシの三名。ウルシは先の再封印戦での功績もあるが、いささか不安の残る面子である。とはいえ、もう他に手段を選んでいる時間はない。コダイバナの最終防衛ラインでは、日に日にフラスベルグの眷族の数が増えてきている。
ついに、スプリングガーデン軍特別部隊に、ミズウォルム・シロによるナイドホグル浄化実験、および「千の足の方舟計画」の決行が命じられた。
ナイドホグル浄化作戦
突入部隊が、再びナイドホグルに対峙する。先の根源の世界花防衛戦に関わった精霊の力を借り、氷の底に封印されたナイドホグル体内に瞬間移動した。
そこは、封印されているにもかかわらず、変わらず溶岩洞のよう。部隊は封印されたナイドホグルの核にたどり着き、ミズウォルム・シロが発光し始めた。
その光に反応し、ナイドホグルの眷族が四方八方から集まってきた。突入部隊は迎撃のため、ミズウォルム・シロの群れを中心に輪形陣を敷く。
迎撃戦の最中、ミズウォルム・シロの群れが、ひときわ強力な光を放つ。光の衝撃波はナイドホグル体腔を満たし、眷族害虫の大軍を消し飛ばす。
衝撃波で、ナイドホグル体内が揺れる。突入部隊は精霊の助けで辛くもナイドホグルから脱出し、フヴァの氷結湖へと撤退した。
そこに、一体のムカデ型害虫が現れた。それは、ナイドホグルの眷族の生き残り。何かの物陰に隠れて生き延びた、眷族害虫の一体が、フヴァの氷結湖に出てきたのである。
突入部隊が戦々恐々とする中、一体のミズウォルム・シロがナイドホグルの眷族の元に駆け寄る。そして、何かを会話し始めた。
以下は、居合わせた精霊が解析した、ナイドホグル眷族がミズウォルム・シロに語ったと思われる内容である。
ナイドホグルの眷族「感謝を。我らが主は、この変容を受け入れようとしている。時間はまだ必要だが、その時はいずれ来るだろう。」
ナイドホグルは、光の衝撃波で浄化され、青白く脱色された。
それは、この作戦により、ナイドホグルの性質が、大幅に変化したことを意味していた。
こうして、荒唐無稽にも思われた「千の足の方舟計画」は、にわかに現実味を帯びてきた。
ナイドホグル曳航作戦
それからしばらく経ち、ついにナイドホグルの変態が完了し、1000年ぶりにナイドホグルの封印が解かれた。
迎えたコダイバナ奪還作戦決行の日、コダイバナの最終防衛線にナイドホグルを転移すべく、ナイドホグル曳航部隊がウィンターローズに集結。残る全ての花騎士はコダイバナに集結し、ナイドホグルの到着を待っていた。
クジラ艇の最終点検中だった。何かを悟ったフラスベルグは、コダイバナ最終防衛線、ナイドホグル曳航予定地付近に、凄まじい数の眷族害虫の大軍を送り付けてきた。
天を覆い尽くす眷族害虫の大軍。最終防衛線の迎撃が追いつかない。
最終防衛線に、コダイバナ全域から古代害虫が集結する。
その時だった。
アブラナ「衝撃に備えて!舌噛んで死んだりしたらシャレにならないわよ!」
サントリナ「でっ……かぁぁぁぁぁぁぁぁい!!?」
ひしめく害虫の大軍を蹴散らし、ついにナイドホグルがコダイバナに降臨した。
コダイバナ決戦
突撃部隊を乗せたクジラ艇が、ナイドホグルの口腔内に格納される。今、まさにフラスベルグとの戦いが幕を開ける。突撃部隊はナイドホグルとともに突撃、他の花騎士部隊は少し離れたところからナイドホグルを援護。
全ての花騎士によって構成されたスプリングガーデン軍と、眷族害虫を率いるナイドホグル。最初で最後の、花騎士と害虫が共闘する、最終決戦の火蓋が切られた。
フラスベルグは、ナイドホグルとスプリングガーデン軍を蹴散らすべく、何万という眷族型の誘導光弾「天雷の使徒」を、連合軍に浴びせてきた。
さらにフラスベルグは、ミズウォルム・シロと関わっていないミズウォルムをかき集め、眷族と共闘させていた。
猛烈な爆撃の嵐の中、突撃部隊はナイドホグル上で防空攻撃を開始。
さらに、この時ばかりは、害虫であるナイドホグルの眷族が精霊と共闘。主を守るべく、突撃部隊をナイドホグルのあちらこちらに移動させ、迫り来る天雷の使徒の撃墜に努めた。
ナイドホグルが味方した理由
ほんの少し前まで害虫の王であり、そして今なお害虫の眷族を多数引き連れ、まさに花騎士と敵対する存在であるナイドホグルが、フラスベルグを前に花騎士と共闘した理由。それは、ナイドホグルが、この世の何よりもフラスベルグを憎んでいたからである。
過去にナイドホグルとフラスベルグの間に何があったかは不明だが、花騎士の中に本能レベルで害虫を憎む者が大勢いるように、ナイドホグルは本能レベルでフラスベルグを憎んでいる。
フラスベルグの息の根を止めるためならば、ナイドホグルはいかなる存在も利用する。それがたとえ、かつて命と命の奪い合いをした、花騎士であろうとも。
つまり、この「千の足の方舟計画」が成功した最大の理由は、偶然にも花騎士とナイドホグルの利害が一致し、一時的とはいえ互いに利用し合う関係になったからだと言える。
フラスベルグ撃滅作戦
そしてついに、ナイドホグルがフラスベルグに接敵した。
クジラ艇は緊急発進し、ナイドホグルを離陸。直後、ナイドホグルとフラスベルグが激突した。
スプリングガーデン最大の生命体同士による激闘。フラスベルグは、雷状の光線「天雷」と、天雷の使徒をナイドホグルに浴びせる。対するナイドホグルは、業火のような火炎と牙で、フラスベルグの翅を引き裂く。
それはまさに、この世の終わり。コダイバナの天地を揺るがす猛烈な戦い。
離陸したクジラ艇は、全兵装をもってフラスベルグを攻撃する。
10対以上に発達したフラスベルグの翅を、一枚残らず剥ぎ取る。その全てを破壊し、大地に叩き落とす。
そしてついに、フラスベルグが大地に叩きつけられる。もはや飛ぶ力すら喪失しつつあるフラスベルグに、最大出力のソーラードライブが放たれる。それは、フラスベルグを貫き、鱗粉の一欠けすらも余さず焼き尽くす。
その時だった。
フラスベルグが探していたもの
果たして、これを誰が予想できただろうか。
突如、コダイバナ最奥のクレーターから、猛烈な闇が噴出する。それはフラスベルグを呑み込み、ナイドホグルを呑み込み、ミズウォルムを呑み込み、ミズウォルム・シロをも呑み込んだ。
衝撃でクジラ艇は不時着し、そしてコダイバナの害虫軍団は総崩れとなった。
闇の中に、不気味な目玉が浮かび上がる。その正体は、1000年前スプリングガーデンに戦争を仕掛け、滅ぼされてなお害虫化の呪毒を「闇」としてコダイバナの地底に隠し、自らは怨霊となって「闇」の中に潜み、そして今、ついに出揃った三大守護神蟲を取り込み、その力と「闇」と化した呪毒をもって1000年ぶりに肉体を手に入れた、全ての黒幕、「死にゆく世界の支配者」アグレッサだった。
この「闇」こそ、復活したフラスベルグが一直線にコダイバナ奥地に移動した理由。フラスベルグは眷族を使ってこの「闇」を手に入れ、あわよくばスプリングガーデンを滅ぼすつもりだったのである。
突然の事態に混乱するスプリングガーデン軍。その時、突然フォスの亡霊がナズナに憑依した。
フォスは、突撃部隊とともに闇に突入すると、まず満身創痍のナイドホグルをウィンターローズに送り返した。
力尽きたナイドホグルは、ナイドホグル平原の下に戻り、ようやく永遠の眠りについた。
戦いは続く。続けて発見されたミズウォルム・シロを一匹取り上げると、ミズウォルム・シロは光の衝撃波を放ち、他のミズウォルム・シロを解放。突撃部隊は数匹のミズウォルム・シロを伴い、力尽きた残りのミズウォルム(衝撃波で全てミズウォルム・シロもしくは「浄化のミズウォルム」に変異した)をリリィウッドに送還。
そしてついに、力尽きたフラスベルグをベルガモットバレーに送還。フラスベルグは幽谷の底に沈み、ようやく永久の眠りについた。
突撃部隊とフォスの作戦に気づいたアグレッサは、最後の抵抗とばかりに三大守護神蟲から奪い取った力を振りかざす。
今、1000年の戦いに、終止符が打たれる。
呪毒の消滅
最後のソーラードライブが、闇を引き裂く。アグレッサが、猛烈な光の中に消えていく。
ついに、アグレッサの怨霊が滅びた。それとともにフォスは成仏し、「闇」と化していた害虫化の呪毒が浄化された。
こうして、コダイバナ奪還計画と、三大守護神蟲との戦いが終わりを告げた。
そして、力尽きた守護神蟲は地の底に姿を消した。
1000年ぶりにウィンターローズで復活し、スプリングガーデンを揺るがす猛威を奮いながらも、ついにフラスベルグと相討ちになったナイドホグル。それは今、完全に力尽き、再びウィンターローズの大地へと沈んでいった。
こうして、ナイドホグルとの果てしない戦いは、ようやく終わりを迎えた。
…はず、だった。
ナイドホグル怪人態
注意:この先、フラワーナイトガールの根本的なネタバレが含まれている可能性があります。
古代花騎士が復活し、大精霊の試練があり、世界花が人の姿で団長たちの前に姿を現すなど様々なことがあったあとついにスプリングガーデンの外界、アグレッサが来た滅びの世界へ向かうための本格的な行動を開始する騎士団。
そのためにまず春庭と外界を隔てる外園というところに向かったのだが、ダインの記憶を持つシギラリアによれば、外園は「不毛な土地が延々と続く沈黙の世界」。特に脅威となる存在はいないはずなのだが実際言ってみると見覚えのある芋虫型の強い害虫がいたりする。
そこでその害虫を倒して一応助けてくれた黄金のコガネムシを使役する者と花騎士を花の悪魔と呼び敵意を向ける巨大なサソリを操る者の二人と出会うのだが、その二人に襲い掛かる女性がいた。圧倒的力を持ち襲い掛かったスイカズラすらあっさり突き飛ばすその女性。スイカズラ曰く「殺すならともかく勝つのは無理。この場にいる戦力じゃ足らない」とのこと。一方の女性も特にダメージを受けた様子のないスイカズラに困惑。「花騎士には手加減しないといけないこれ以上強くすると潰してしまう」と悩みながらも自身の役割・存在理由としておそらく騎士団に攻撃をしようとしたタイミングでブロスが飛び出す。
ブロス「ナーちゃんっ、スト~~~~プ!!!!」
そう、女性の正体はナイドホグルだったのである。(とうとう守護神蟲すら団長に抱かれるのか…と思ったプレイヤーが続出したとか)
シギラリア「は~~~~……世界花様といい、守護神蟲様といい人型の美女になるのがブームなんですかね………?」
守護神蟲の役割
外に出たいだけ、ナーちゃんと仲良くおしゃべりしたいというブロスの言葉を「ここを誰も通さないのが私の役割だから」「ここにも長居してほしくない。面倒くさいことになってきたから全員一回出てって」とすさまじい力を使って全員を外園から追い出した。
が、この時外の世界から来た二人のシルキトの方は外の世界に戻ったようだがケペラはリリィウッドの山奥(エダの神殿の近く)、に飛ばされるという失態をやらかしてしまう。
ミズウォルムの浄化個体シロ(とその通訳した妖精)によると、
「守護神蟲の役割は、スプリングガーデンの外園にて、侵入者を殲滅すること」
…「侵入者」というのは、スプリングガーデンの外から来た存在である。外から来た存在がどんな存在であれ、ぶっ潰す。それがミズウォルム曰く「守護神蟲の役目」なのだと言う。千年前に一度後に賢人と呼ばれることになる者たちを通したのだがその中に裏切りものがいたため結果春庭に害虫がはびこるようになり「あんな連中信じるんじゃなかった」とミズウォルムは後悔していた。
ケペラの証言から、花騎士を「花の悪魔」と呼び、カレンサスの民に花騎士への憎悪を植え付けて唆す何者かの存在が示唆されている。更に害虫(向こうでは悪魔つきと呼ばれる)が存在しているため害虫化の毒呪を振り撒き、スプリングガーデンの外界を破壊した同じ存在もまだ存在している可能性がある。
「脱走者はスプリングガーデンに連れ戻す」
…ここで言う「脱走者」とはつまり、スプリングガーデンの外に行こうとする存在である。ただし脱走しないようにはしない、正確には脱走しないようにする仕掛けもあったのだが突破されてもう意味をなさないため花騎士たちが外の世界に出ようと連れ戻しはするがその行為自体は止めないとのこと。守護神蟲も花騎士も「アルカの願い」によって産み出されたので、どちらの言い分が正しいのかはわからないので花騎士なら外に出ようとする・守護神蟲なら出ようとした花騎士を連れ戻すとお互いにやりたいことをやって納得いくまでぶつかるしかないとのこと。言い換えればミズウォルムたち守護神蟲側も花騎士が外の世界に行くことを認める可能性があり、事実後に上記の通りぶつかりあった結果ナイドホグルは外に出る許可をもらうことに成功している。
ただしあくまでナイドホグルが認めただけで他の二体の守護神蟲も認めたかは不明である。
ナイドホグルvs世界花
その後再び騎士団と相まみえる外園騎士ナイドホグル。
彼女曰く守護神蟲とは役割が異なるらしく同じナイドホグルだが彼女はその一部。ブロスやウィンと同じ交渉・会話・相談等コミュニケーションを行うための存在でそのために人間の姿をしている。この時「数多の私の中でこの私がその任に選ばれた」と説明しているのでどうやらナイドホグルには人格・アバターのようなものが複数あるようである。(つまり関西弁で喋るマカロン降らせたりするナイドホグルも…)
見た目が害虫だった頃に似ているのは当人の曰くつまらない理由でちゃんと改心しているとのこと。この点についてはウィンが保証しておりブロスも優しいナーちゃんに戻ってるとのこと。前に来た時にすごい力で追い払ったのもそういう仕事だったからなだけである。ただし上記にも書いたが眷属たちはいまだに害虫であり彼女の言うことは聞くが元には戻すことはできず、自分の配下なのにどうしようもできないとのこと。
ナイドホグルとの最終決戦
ウィンから春庭の住人が外界に出たい・そのためにいろいろとやってきたことを聞いていたナイドホグルは自身の役割に反することだがそれでも例え仲良くなれなくても共生を望んでおり、春庭の外に出すのが正しいのか、それがアルカの願いを叶えることにつながるのか納得するために花騎士たちの力をちゃんと知りたいとしていわば守護神蟲ナイドホグルの試練とも言うべきものを始める。(団長たちもこうなることは予想していたので古代花騎士・カトレア・ネムノキなど持てる最大戦力をこの外園に連れてきていた)
そして激闘のナイドホグルは敗れた。(ただしナズナ曰く予想の数倍の被害が出て花騎士側もほとんどが寝込んでおりあまり勝ったという感じはしない)
条約締結
だがそれでも騎士団には自分以上の力があると知れたナイドホグルは「外の世界に行ってもきっと大丈夫」と笑顔でナズナに語った。これからどうするのかという団長の問いにみんなの通行は許可するが自分自身は今まで通り外園で過ごすと答えるとブロスからみんなと一緒に行こうと誘われ、ウィンからもそれが望みだからその姿になったのだろうと問われる。その言葉にナイドホグルはみんなの平和のために戦っていたはずなのにこの千年間みんなの脅威になってしまい償いと思っていた。しかしどうしたらよいのかわからない。そこで団長からみんなで一緒に考えていこうと言い世界花二人も同意(ウィンは変なことになったら喝を入れるとも)したことで少し考えさせてほしいと言って一旦姿を消した。
花騎士とスプリングガーデンの運命
この先の展開は現在猛烈な賛否両論の評価がなされています。可能な限り客観的な記述に努めて参りますが、次回以降の更新で評価が大幅に変化する可能性があります。最新の情報にご注意ください。
外園での戦いの後日巡回していた騎士団の前にナイドホグルは姿を現す。
「やっぱり私はこの世界が好き。アルカと一緒に夢見たこのスプリングガーデンが」
「だから……私も……」
「…………仲間に、入れてくれる……?」
ブロス「もっちろんだよ~!!ねっ、皆!!」
セントポーリア「は~い。いいですよ~。ナイドホグルさんも、一緒にお茶しましょ~」
アブラナ「はーっ……ほんっと、あんたが言うと緊張感ぜーんぶなくなっちゃうわね」
ワレモコウ「モコウも、異議なしです?断じて、頼もしすぎる仲間……?」
ギンラン「ウィンターローズでの決戦の時には、予想もできなかった展開ですね」
シギラリア「クッソビビリますけど……誰も反対しないなら、まあ、あたしも特には……」
ウィン「相変わらずですね、シーちゃん。言いたいことは早めに言った方がいいですよ」
ポトス「なんと言いますか、今に始まったことじゃありませんけど……」
「団長様の騎士団、どこまで強くなるんですかね……?」
ナズナ「ふふっ。きっと『どこまででも』ですよ!」
「それは、強いとか、すごいとか、そういうことだけじゃなくて……」
「……いいんだ。……本当に、いいのかな……?」
「……そっか、うん……団長がそう言うのなら……わかった」
「外園騎士ナイドホグル。この世界のために……皆と一緒に、戦う」
「……よろしくね」
データ
名 | ナイドホグル |
種族 | 外園騎士 |
図鑑ナンバー | 997 |
属性 | 斬 |
所属 | ウィンターローズ |
史上初となる害虫由来のプレイアブルキャラクターである。
しばしばマイドアリと比較されるが、マイドアリはあくまでもオンシジュームに付随する存在であり、また益虫であることが確認されている(同族に害虫の「マイドアリ」もいるが、オンシジュームが連れている個体は最初から益虫である。それでも初期の頃はかなり警戒されていた)。そしてマイドアリ単体ではプレイアブル化していない。このため、一度でも害虫化したことがある存在のプレイアブル化は、名実ともにこれが初となる。
容姿
大きく二つの形態を持つ。
通常形態はムカデの鎧を纏う寡黙な女の姿であり、これが元のナイドホグルに近い姿に変化した「害虫態」は、本体の百分の一程度の大きさと、数体節に一対という脚の少なさ以外、浄化作戦以前の本体によく似た姿となる。
浄化作戦以前の姿で現れた理由は、浄化作戦以降の姿だと、他の守護神蟲(特にフラスベルグ)と色味が被って不快だからなのだと言う。
性格
極めて物静かで寡黙な性格で、見た目に反しかなり暗い。
しかしそれ以上に感情の起伏が激しく、特に「フラスベルグ」という単語を聞くや否や一切周囲を省みず激怒して暴走し始める。
厄介なことに軽く力むだけで半径数キロの気温を急上昇させられるという恐ろしい力を持っており、感情の起伏に合わせて局地的な災害を起こすことも可能である。前例のないほどの気性難である。
性能
超高火力型のアタッカーで、最大の特徴は害虫態への形態変化である。一度発動すれば高レベルで極限指定級のレイドボスでも瞬く間に消し飛ばされる。
発動にはもちろん条件があり、「自パーティーのメンバー全員が合計10回攻撃される」というもの。これは回避や無効などで不発扱いになってもカウントされる。
例えば5人パーティーの全体攻撃が来た場合、その攻撃はキャラごとに1回としてカウントされるため、これだけで5回分としてカウントされる。先制攻撃をしてくる敵の場合、こちらのターンが始まる前にカウントが溜まりきる可能性もある。
弱点は、形態変化したターンには一切攻撃できないこと。そのためそのターンだけ4人分の攻撃になる。
本件と「千の足の方舟計画」との差異
本件はしばしば、前述の「千の足の方舟計画」と比較される。また、この「千の足の方舟計画」が、今回のナイドホグルの騎士団加入の妥当性の根拠とする意見も見られる。
実際、両件ともに「ナイドホグルが花騎士と共闘する」という点で共通しているものの、詳しく両件を比較してみると、実際にはかなりの差異があることがわかる。
以下に、「千の足の方舟計画」と、今回の「ナイドホグルの騎士団加入」の具体的な違いを述べる。
・騎士団におけるナイドホグルの位置付けの違い
本件を「千の足の方舟計画」と比較した際、真っ先に着目すべき差異である。
「千の足の方舟計画」では前述の通り、ナイドホグルはあくまでもフラスベルグに肉薄するための移動要塞であり、巨大な乗り物として扱われていた。
一方、今回の騎士団加入により、ナイドホグルは騎士団のメンバーとして扱われることになる。
すなわち、「千の足の方舟計画」時にはクジラ艇をナイドホグルに載せる構図だったのが、今後は逆にナイドホグルをクジラ艇に乗せる構図となる。そのため、騎士団から見て、ナイドホグルの戦略的な位置付けが根本的に異なることになる。
・ナイドホグルの大きさの違い
非常にわかりやすく、また戦術的に重要な差異である。
これまでナイドホグルは推定全長約20000メートルという、極めて巨大な存在であり、「千の足の方舟計画」時には、この巨体がスプリングガーデン軍の盾として活用されていた。これだけの大きさがあれば、いかなる地形、いかなる戦況においても非常に目立ち、敵味方ともにその存在を簡単に認識できる。
一方、外園騎士ナイドホグルは通常、身長約2メートル、害虫態でも全長約200メートルしかない。そのため、スプリングガーデン軍の盾として運用することはできない。また地形や戦況によっては、敵味方ともにナイドホグルの現在地を正確に把握することが難しくなる可能性がある。
これにより、ナイドホグルの戦力としての運用方が全く変わることになる。
・ナイドホグルと花騎士の共闘期間の違い
二つの計画を比較する上で重要な差異である。
「千の足の方舟計画」では、伝説に基づき「フラスベルグとナイドホグルを共倒れさせる」ことが目標に定められていた。このため花騎士とナイドホグルの共闘期間はフラスベルグが倒れるまでとなる。フラスベルグさえ倒してしまえば、ナイドホグルとの共闘関係は解消される。
しかし今回、世界花が花騎士たちに求めているのは、ナイドホグルとの無期限での共闘である。ナイドホグルを騎士団に加入させたのは、このためである。
ナイドホグルとの共闘期間に終わりが有るのか、無いのか。戦略的な意味だけでなく、花騎士の士気にも影響し得る重大な差異と言える。
・ナイドホグルと花騎士の距離の違い
以上三点の差異に深く関わる、騎士団在来の花騎士の士気に影響し得る重要な差異である。
「千の足の方舟計画」では、スプリングガーデン軍は現場での合流となった。そしてあくまで花騎士にとってナイドホグルは利用対象であり、ナイドホグルの眷族が害虫であること、ナイドホグルが元々害虫だったことを割り切る要素となっていた。
しかし前述の通り、ナイドホグルを騎士団に入れてしまった以上、今後は寝食を共にする一人の団員として扱うことになる。ナイドホグルの眷族が変わらず害虫であること、そしてナイドホグルが元々害虫であり、再び害虫の姿を選択した事実は、外園での最終決戦から変化していない。
少し前まで害虫であり、今なお害虫の眷族を率い続けているナイドホグルと、騎士団上げて仲良くする方針は、害虫と戦うという花騎士の使命を重んじる多くの花騎士にとって、大きな精神的負担を伴う恐れがある。
- 害虫を憎む花騎士は本当にいなくなったのか?
この差異について考える上で、しばしば議題に上がる無視できない課題である。両方の戦いに参加していたミントをはじめ、花騎士の使命に特に忠実な花騎士の中には、その理由として過去に害虫に親しい人間を殺された経験がある例がしばしば見られる。
メインストーリー中のミントが害虫に対して抱く思いが描写された最後のシーンは、根源の世界花防衛戦の時である。この戦いでは害虫と戦うことに執着し過ぎて暴走気味だったミントとコルチカム、カイコウズとの交流により、害虫への憎しみに囚われすぎて周りが見えなくならないよう成長する展開となっている。
つまりこの物語以降のミントが害虫にいきなり殴りかからなくなっていても、それと害虫への憎しみの有無は無関係ということである。
このミントの例に基づくならば、結論として害虫への憎しみに身を委せて暴走する花騎士はいなくなったが、彼女たちの害虫への憎しみがなくなった訳ではないということになる。
・敵対する対象の違い
前述の差異に加え、花騎士とナイドホグル、双方の士気に影響し得る差異である。
「千の足の方舟計画」が成功した最大の理由は、上述の通りフラスベルグという花騎士とナイドホグルの共通の敵が存在していたからである。そもそも「千の足の方舟計画」自体、ナイドホグルとフラスベルグが敵対関係にあることが解らなければ、まず絶対に立案されなかった作戦である。
しかし現在、ナイドホグルは外界から入ってきた存在を、そして花騎士は害虫と害虫の根源を、それぞれ外園から先の敵と見なしている。直接両者の共通の敵となる存在は現時点では確認されていない。
現在、ナイドホグルと花騎士が共通で対抗すべき存在は見つかっていない。そのため、現在世界花と関係なくナイドホグルと花騎士が自発的に共闘しようと考える可能性は低い。たとえナイドホグルが花騎士と仲良くしようと思っても、当分は一方通行になるだろう。
・作戦中の眷族害虫の行動範囲の違い
花騎士の士気だけでなく、騎士団全体の戦術に関わる重要な差異である。
ナイドホグルの戦力には、眷族として率いている多数の害虫たちが含まれている。「千の足の方舟計画」では、これらの眷族害虫は原則としてナイドホグル体内にのみ配置され、ナイドホグルから離れて他の害虫と交戦することはなかった。眷族害虫が直接戦った相手は天雷の使徒であり、その舞台はナイドホグル体表上に限定されていた。
一方、外園騎士の体内には眷族は配置できない。よって戦場では必然的に眷族がぞろぞろついて来る構図になる。当然だがこの場合、眷族がナイドホグルから遠く離れた所で敵と交戦することが予想される。
現在、外界には、少なくともサソリ型は存在することが判明している。そのため、戦闘中には、ナイドホグルの眷族を敵害虫と誤認して攻撃することが予想される。それを防止しようとした場合、いちいち害虫の正体を確認する必要が出てきてしまう。これが繰り返されれば作戦の成功率にも影響を及ぼし、花騎士の士気にも影響する。
・各国との調整の違い
両件の最大の差異と言ってよい、極めて重大な差異である。
「千の足の方舟計画」の際は、各国首脳部と全ての花騎士の了解の元に作戦が実行された。ナイドホグル浄化作戦の際、ウィンターローズでは決行前にナイドホグル平原からフヴァの氷結湖までの広範囲の立ち入りが制限され、近隣住民は首都東部や近隣諸国へと避難していた。またコダイバナ攻略までの間に、団長が各国を巡り、世界花に挨拶まわりをする一連の儀式をしていた。これは各国が共同で作戦に関わっていることを示しており、その調整などのために何度か首脳級国際会議が開かれていた。さらに劇中ではしばしば作戦の概要などについて花騎士たちに説明している様子が見られ、この場でこの作戦が害虫を運用する作戦であることとその危険性、そしてそれでもやらなければならなかった理由などが説明されていたと見られる描写もある。よってこの作戦では説明を受けた花騎士たちの同意に基づいて各部隊が配置され、そして決行されたことがわかる。
しかし、今回のナイドホグルの加入は、ナイドホグル再発見の場にいた者たちだけの、しかも多数決合意に基づき決定された。前述の通りその場は世界花によって全て仕切られており、花騎士への説明などは一切なかった。そしてこの時、この巡回部隊にいた者以外の花騎士は、各国首脳部含め誰一人としてナイドホグルの安否を知らない状態だった。つまり、ほとんど誰にも知らされないまま、事実上世界花の意向だけでナイドホグルの進退が決定してしまったのである。その後、外界遠征のための各国との調整が行われたようだが、この中にナイドホグルに関する要件が含まれている描写は一切なかった。本件が明るみに出れば、スプリングガーデンで大きな混乱が発生することは目に見えている。しかし、世界花の性格上いつまでも本件が秘匿されるとも考えにくい。各国や騎士団の花騎士たちに事後報告されたのか、それとも隠蔽されたのか、現在それすら何もわからない状態となっている。
ナイドホグルは、その存在そのものがスプリングガーデンに大きな影響を与え得る存在であり、仮に運用するならば各国の慎重な調整が必須となる。「千の足の方舟計画」の際は長期間かけて慎重かつ綿密な調整が行われたのに対し、今回は一切の調整がなされないまま、極めて短時間でナイドホグルの騎士団加入が決定してしまった。
加入したことの問題点
前述の通り、今回のナイドホグルの騎士団加入には激しい賛否両論があり、その是非が今なお問われ続けている状況である。その理由として、既に述べた通り、フラワーナイトガールという作品の設定上、ナイドホグルのプレイアブル化を手放しで喜ぶことが絶対にできない重大な問題がいくつか存在していることが挙げられる。
1.性格面の問題
既に述べた通り、ナイドホグルは非常に感情の起伏が激しく、その度に局地的な災害が発生し得るという危険な側面を併せ持つ。そのため取り扱いが極めて難しく、他の花騎士やケペラでは発生しなかった相性問題が発生している。
最も厄介なのはやはり「フラスベルグ」という単語に対する過敏性と過剰反応である。ナイドホグルの性質上、この問題は重大な弱点になり得る。花騎士と違い、ナイドホグルが暴走を始めた場合は周囲に甚大な被害をもたらすことになるため、ナイドホグルの怒りが鎮まるのを待つしかない。この弱点が敵に露見すれば、部隊の全滅もあり得る。
そうである以上、過去にフラスベルグを信仰していたジュズダマとは絶対に合わせてはならない。一言でもジュズダマが口を滑らせるか、あるいは記録や伝聞でジュズダマの過去がナイドホグルに知れれば、ナイドホグルはジュズダマを殺そうとする可能性がある。
厄介なことに、現在外界遠征部隊にはジュズダマも編成されていることが確認されている。そして外界にはナイドホグルも飛ばされてしまっているため、両者が直接顔を会わせる危険性が高い。
また将来、万が一フラスベルグも分体を作り出した場合にも備える必要がある。仮にそうなった場合、ナイドホグルとフラスベルグの戦いが再開してしまう可能性がある。これが騎士団内や市街地などで起これば、大惨事は免れられない。
2.運用面の問題
既に述べた通り、ナイドホグル自身は既に害虫ではなくなったが、ナイドホグルの眷族はいまだに害虫ばかりである。ナイドホグルを運用する以上、眷族である害虫を運用することも意味するため、害虫を運用する合理的理由付けが必須になる。
その理由は大きく二つ。
1つ目は前述の「花騎士の使命」である。しつこいようだが花騎士とは「世界花の加護を受け、害虫と戦う」存在と定義されている。よって一般的に害虫は花騎士の討伐対象になり、その害虫と戦わず、むしろ共闘するのであれば、それ相応の理由が必要となり、それに関する調整なども必須になるが、前述の通りナイドホグルには現在そのような理由も調整もない。
もう1つは敵味方の識別である。害虫が花騎士に混じって戦闘に参加するのであれば、どの害虫が味方なのか、詳しく確認する必要のない識別手段が求められる。混戦中や最前線であれば、作戦遂行のためにもなおさら識別は短時間で終わらせる必要がある。しかし残念ながらナイドホグルの眷族は、ムカデ型とイモムシ型以外、はっきりそれとわかる固有の共通点がないため、花騎士からの誤認攻撃を受ける可能性が高い。
3.政治的問題
何度も述べた通り、ナイドホグルの運用は政治的に非常に難しい用件の一つである。特に今回、ナイドホグルの騎士団加入に関して、一切の政治的調整が行われないまま話が進行してしまったため、ナイドホグルの運用に関する混乱を抑える手段が何もない。唯一の方法は「世界花の意向」であることを公表することだが、全ての花騎士が常に世界花を信仰している訳ではないため、この方法でも混乱を抑えることは極めて難しい。
しつこいようだが、害虫の被害は描写されている以上に深刻である。当然だが、いまだに害虫を憎んでいる人々や花騎士が無視できない割合で存在している。こうした人々が本件を知れば、大きな混乱を招くことになる。そうした混乱を抑えるためにも、ナイドホグルの運用は各国との調整が必須になっていたのだが、現時点で事後報告含めそのような調整が行われた形跡が一切ないため、今後大きな混乱が発生することが懸念される。
派生種
(ラスト1コマ)
以前から、「ナイドホグル団長」なるオオムカデ型のキャラが、エイプリルフール企画などに登場していた。
ナイドホグル団長は体長約3メートル、オオムカデとナイドホグルの合の子のような見た目で、三つ目、頭に鉢巻を巻いている(前述の三上山の大百足伝説でも、藤原秀郷は鉢巻をして戦ったという言い伝えがある)。現時点では「害虫」の括りだが特に有害な何かがある訳ではない。性格は気の良い関西弁のおっさん。
正体
ナイドホグルの正体
ナイドホグルの過去--全く別の存在だった後にナイドホグルとなる存在は始まりの世界花であるアルカになにか夢はないかと問われる。そんなものはない、ただもう大切な存在が理不尽に奪われるのは嫌なだけと答えるとそれが夢だとアルカに言われ、この世界を守るためにアルカから力をもらった。ナイドホグルと言う名前はこの時、せっかく新しい姿になるのだから名前も変えようということでアルカにつけてもらったようである。しかしナイドホグルの夢が大きすぎたため皆とは並び立てない今の超巨大な姿になってしまったようである。
外園騎士ナイドホグルの正体
ナイドホグル団長の正体
ナイドホグルの真意
謎
関連項目
フラワーナイトガール 害虫(フラワーナイトガール) 守護神蟲 光落ち
ニーズヘッグ:おそらく元ネタ。
カオスダークネス→カオスヘッダー0:「心」の存在によって、最終的に人類と和解したラスボスの先輩。いずれナイドホグルもこのようになるのだろうか。