この項目には、ゲーム「フラワーナイトガール」の極めて重大なネタバレが含まれます。
概要
害虫。それは花騎士たちが討伐すべき存在であり、スプリングガーデンを蝕む怪物となった「虫」たちである。
物語開始より約1000年前、スプリングガーデンの外界より襲来したアグレッサは、害虫化の呪毒を以て、スプリングガーデンに存在する3種類の怪獣たちを害虫の王にし、自らの手駒とした。
この3種類の怪獣たちを、後に三大害虫と呼称するようになった。
しかし、1000年の時を経て蘇った三大害虫との戦いの中で、偶然発見された遺跡や古文書から、これら三大害虫が、元々はスプリングガーデンの守護者のような存在だったことが発覚し、精霊の言い伝えに習い、それ以降「三大守護神蟲」と改称することとなった。
本稿では原則「守護神蟲」の呼称で統一する。
特徴
害虫の大きさは千差万別であり、現実の昆虫と変わらない数センチ~数10センチ程度程の大きさのものから、大型動物に匹敵する大きさのもの、果ては古代害虫など全長50メートル級の巨大なものまでいるが、守護神蟲はこれらを大きく凌駕する大きさ、もしくは能力を誇り、「虫」の中でも別格とされる。
また、守護神蟲と言うだけあり、その権能や能力は同じ神である世界花に匹敵し、何度倒しても、何度封印しても蘇る驚異的な生命力を持つ。
近年、守護神蟲は分体を複数産み出せることが判明し、その能力は世界花の「化身産生能力」をも上回る(世界花の化身は一体ずつしか産み出せないが、守護神蟲は何体でも分体を産み出せる)。ただでさえ討伐が不可能に近いと言われてきた守護神蟲だが、その正体と役割、そしてこの能力により、後に絶対に討伐できない存在が登場してしまった。
種類
派生個体や分体などについても記述する。
「炎熱と宵闇の化身」、千の足のナイドホグル
スプリングガーデンで初めて発見された巨大怪獣で、推定全長約20000メートル、ウィンターローズ西部に出現した。確認できる限り最初に復活した守護神蟲であり、劇中最も花騎士との因縁が深い。
「浄化のナイドホグル」
(右側)
後述のミズウォルム・シロの力で浄化され、青白く脱色されたナイドホグル。フラスベルグとの戦いのために駆り出され、コダイバナで死闘を繰り広げた。
ナイドホグル団長
エイプリルフールの際に、ナイドホグルをデフォルメしたような姿で現れた。その正体はナイドホグルの分体だとも、団長の幻覚だとも言われているが、確かなことは不明と言われている。
外園騎士ナイドホグル
初めて人型で出現したナイドホグルの分体であり、ナイドホグルの怪人態とも呼ばれる。事実上のナイドホグルの後継者であり、2023年現在、花騎士と最後に戦った守護神蟲でもある。この画像は基本形態である「怪人態」(身長約2メートル)だが、巨大なムカデの姿になった「害虫態」(推定全長約200メートル)にも形態変化する。
「不滅と黄昏の支配者」、千の頭のミズウォルム
2番目に存在が確認された守護神蟲。全長約6メートル、主にリリィウッドを中心に猛威を奮った。高い再生能力と寄生能力、合体能力により、様々な害虫を操り、自在に姿を変え、分子レベルで分解しない限り無限に復活してくる。本体と分体の区別がなく、全ての個体が本体であり分体である。地中性のため長らく存在が認知されておらず、実はナイドホグルより先に復活していた可能性もある。
ミズウォルム・シロ
[画像募集中]
根源の世界花奪還戦の際に、「太陽の剣」ソーラードライブの光で突然変異した、体長の短い真っ白なミズウォルム。通常のミズウォルムよりも幼い顔つきをしているが、未成熟個体だからである可能性がある。ソーラードライブに酷似する光の衝撃波を放つことで他の害虫を撃破し、害虫化の呪毒を浄化する奇妙な能力が報告されている。
「浄化のミズウォルム」
[画像募集中]
ミズウォルム・シロの光の衝撃波を中途半端に喰らい、半分だけミズウォルム・シロになったミズウォルム。
外園騎士ミズウォルム・アオ、外園騎士ミズウォルム・シロ
(外園騎士ミズウォルム・シロ)
外園騎士ナイドホグルをモデルにミズウォルムが製造した、人造のミズウォルム。他のミズウォルムからはただの生物兵器としか見られておらず、工作員にするために虐待同然の戦闘教育をほどこされていた。そのためミズウォルムでありながら心の底からミズウォルムを憎んでおり、「人」と「害虫」の狭間の存在として揺れ動くことになる。
「天雷と暁の王」、千の翅のフラスベルグ
最後に存在が確認された守護神蟲。推定全長約100メートル、本来はベルガモットバレー東部に封印されていたはずだが、いつの間にかコダイバナ奥地に移動していた。非常に謎が多く、詳細はほとんど何もわかっていない。
守護神蟲同士の関係
守護神蟲同士は、実は仲は良くない。それどころか、ナイドホグルとフラスベルグは、少なくとも1000年以上前から互いに憎み合っており、それが何度も両者の命取りになりかけてきた程である。
どれだけ仲が悪いかと言うと、
・1000年以上前、守護神蟲たちがアグレッサの手先にされた時、ナイドホグルとフラスベルグが常に争っていた隙を突かれていた可能性がある(まだ明示はされていないが)
・約1000年前、ナイドホグルとフラスベルグが争っていたところを、当時の「勇者」らによって両者まとめて封印された
・そして現代、かつての「勇者」が行った作戦を参考に「千の足の方舟計画」が実行され、再び死闘に駆り出される
・三大守護神蟲が揃って倒れかけていたところをアグレッサの怨霊に付け込まれ、ミズウォルムもろとも呪毒の闇に取り込まれてアグレッサの復活を許してしまう
・アグレッサの撃滅に成功したものの、既にナイドホグル、フラスベルグともに完全に力尽き、本体は既に息絶えつつある
・ナイドホグルの後を継いだ外園騎士ナイドホグルも、ジュズダマがフラスベルグを信仰していた過去があることが理由で運用上の制限がかかる
…と、もうさんざんである。
ミズウォルムは、そうした戦いの合間を縫って、巧くすり抜けてきているようである。実際、コダイバナでの最終決戦の際には、ナイドホグル側にもフラスベルグ側にもミズウォルムがいる様子が確認されている。
守護神蟲の役割
守護神蟲の本来の役割とは、スプリングガーデンの守護である。しかし、それが具体的にどのような行為なのかは、長い間不明だった。
2023年になり、守護神蟲の役割が「外園に現れた存在を強制的に追い返す」ことであることが判明した。その際、外界から現れた存在を「侵入者」、スプリングガーデンから出ようとする存在を「脱走者」と呼称していることが判明しており、守護神蟲は単なる守護神というよりも、むしろ「遮断者」であると言える。
スプリングガーデンに新たな生命を追加することを許さず、スプリングガーデン内の生命が外に出ることを許さない。スプリングガーデンがしばしば「箱庭」などと比喩されている所以である。
しかし、前述の通りナイドホグルとフラスベルグが常に争っているため、スプリングガーデンの閉鎖状況は、外園の結界以外は思ったよりザルなのも事実である。
現在はこのザル具合を改善すべく、ナイドホグルが外園に眷族害虫を大量に連れ込んでいるのが確認された。
正体
この項目には、フラワーナイトガールの根本的なネタバレが含まれます
守護神蟲の正体は、根源の世界花と約束を交わし、根源の世界花の加護を受けた高次存在である(ナイドホグルの当該項目も参照)。その詳細については2023年現在ほとんど何もわかっていないが、少なくとも加護を受けた者として花騎士に、スプリングガーデンに存在していた生命体として他の世界花に、それぞれ先立つ存在であることはほぼ間違いない。
そのため、他の害虫とは根本的に異なる存在であり、世界花とすら同列に語ることが難しい可能性すら存在した存在である。
真実を知らなかったとはいえ、花騎士たちの大志は、世界花よりも高位に存在しているかもしれない存在と直接戦争を繰り広げられる程に強固だったのである。
重要関連者
世界花
守護神蟲に加護を与えたとされる存在。少なくともナイドホグルとは旧友であったようである。一方、他の世界花とは異なる独自の思惑を持っている可能性が示唆されている。
ナイドホグルが封印されていた。現在も深い関係にある。外園騎士ナイドホグルと一対一で戦ったこともある。
元々はミズウォルムが封印されていたらしい。根源の世界花の真上にあり、ウィンターローズとの国境近くにはごく最近までミズウォルムの研究所があった。
元々はフラスベルグが封印されていたらしい。
アグレッサが最初に攻めてきた。転がり込んできたフラスベルグが、アグレッサの遺産「呪毒の根源」を求め、コダイバナ最奥に陣取っていた。
外園騎士ナイドホグルが、初めて外園で遭遇した世界花の化身。外園での最終決戦に敗れたナイドホグルは、その後ブロッサムヒル郊外で再発見された。ナイドホグルの和解や加入を最初に言い出した存在でもある。
ナイドホグル撃滅、フラスベルグ討伐、外園への遠征など、様々な戦いに参加したクジラ艇の基地がある。
花騎士
かつてフラスベルグを信仰し、カルト教団「楽園」を率いていた。復活後、一時期フラスベルグの武器である「天雷の使徒」を操っていたことがある。
・ネムノキ
アグレッサが攻めてきた時、ロータスレイクの女王だった。守護神蟲たちが最初に封印された時代を知る数少ない人物。
・フォス
「勇者」とともにアグレッサや守護神蟲たちと初めて戦った、「最初の花騎士」。コダイバナでの最終決戦の際、突然ナズナに憑依して現れ、アグレッサの撃滅の後に成仏した。
国際研究機関「ディープ・レコード」の総帥であり、これまで数多くの古文書の発見や解読に携わってきた。ナイドホグルとフラスベルグの仲が悪いことを利用した、1000年前の封印作戦について記された古文書は、ディープ・レコードによって発見された。
外界から来たという「七賢人」の一人、「ダイン」の子孫。先祖代々受け継がれた封印術は、ナイドホグルの再封印や外園の結界突破などに活用され、守護神蟲絡みの戦いで大きな成果をあげている。また、外園騎士ナイドホグルの再発見の場にいた、たった6人の花騎士のうちの一人でもある。
・アブラナ
現在、守護神蟲絡みの戦い全てに参加したことが確定している数少ない人物。また、外園騎士ナイドホグルの再発見の場にいた、たった6人の花騎士のうちの一人でもある。
花騎士の使命に反する「害虫と仲良くしたい」という望みを抱く、花騎士界の異端児。ミズウォルムの研究所に所属し、ミズウォルム・シロの研究をしていた。また、外園騎士ナイドホグルの攻撃で迷い込んだケペラを保護している。
・ウルシ
ナイドホグル、ミズウォルム、フラスベルグの全てと戦った経験がある。ミズウォルムの研究所にも所属し、ミズウォルム・シロの研究成果を「千の足の方舟計画」として実現させた。
クジラ艇の設計者、ケンザンの子孫にして襲名者。クジラ艇の開発、建造、量産、改装などの最高責任者としてしばしば大きな戦いに参加している。その中には守護神蟲絡みの戦いも多く、クジラ艇を運用する上での最重要人物の一人となっている。
ミズウォルムの計略をいち早く見抜き、その後の根源の世界花奪還戦の司令官となった。また、ミズウォルム・シロの第一発見者となった。
・ナズナ
厳密には花騎士ではないが、フォスが憑依したことがあるためここに記す。現在、守護神蟲絡みの戦い全てに参加したことが確定している数少ない人物。また、外園騎士ナイドホグルの再発見の場にいた人物である。何事も全肯定のため発言の影響力はそこまで強くないが、憑依したフォスの話した内容をある程度覚えていると語るなど、重要な伏線と見られる要素がちらつく。
その他の人物
・「太陽の七賢人」
約1000年前、外界からやって来た存在。現在の花騎士の中には、七賢人の子孫も含まれている。また、七賢人が遺した遺跡や古文書が、後の戦いで大きな意味を持つことが多い。
・団長
「勇者」の子孫とされる、メインストーリーの騎士団を率いる騎士団長。4部の途中から不可解な要素がちらつくようになっており、一つ一つが不穏要素となっている。
外界にあるカレンサス砂漠から来た少女。彼女たちが外園騎士ナイドホグルと戦ったことで外界の存在が確定し、またケペラの語った内容から、害虫化の呪毒の根源がまだ外界で暴れていることが確定している。
約1000年前、スプリングガーデンに攻めてきた、害虫化の呪毒を操る存在。守護神蟲を手駒に収め、スプリングガーデンを滅亡の淵に立たせた。
・「勇者」
団長の遠い祖先とされるコダイバナ王子。フォスらとともにアグレッサと戦い、アグレッサを倒して守護神蟲を封印した。賢人の一人ダインからは父である賢人ウォダン共々「裏切り者」と呼ばれていたようだが、その理由は一切不明である。
・コダイバナ女王
夫の死後、アグレッサと共謀してクーデターを起こし、スプリングガーデンを恐怖に陥れたコダイバナ最後の女王。1000年以上続く害虫との戦争の始まりとなった人物だが、結局アグレッサに使い捨てられ、謀殺された。
世界花、守護神蟲に並ぶ高次存在。ネムノキのコールドスリープに使用された特別な封印術を利用し、ジュズダマをはじめとする歴史的な強者たちを「古代花騎士」として封印し、自らの手駒にしようとしていた。かつて根源の世界花と契約を交わしてその加護を受けたようだが、その役割が何であるか、具体的にいかなる存在であるかなど、不明な点が非常に多く、その正体や詳細などは全て謎に包まれている。
守護神蟲のプレイアブル化
2023年7月、前述の外園騎士ナイドホグルが突如プレイアブル化し、SNSで大きな物議を醸した。元々ナイドホグルが害虫としての初登場であること、理由が明かされていなかったとはいえ益虫か害虫かに拠らず、一度は花騎士たちの未来を阻もうとしたという実装当時のメインストーリーでの事情、なにより一部プレイヤーからメインストーリーでのプレイアブル化の展開が他パートに比べあまりに拙速と批判されたことなどから、ナイドホグルのプレイアブル化は以降半年以上に渡り大変な賛否両論を招き(ナイドホグルやミズウォルムの記事の編集履歴にもその名残りが見られる)、一時はツイッターでトレンド入りするほどの騒ぎとなった。
あえて本記事では「ナイドホグルのプレイアブル化の是非」については言及しないが、外園騎士ナイドホグルの存在、およびそのプレイアブル化という事象から、ミズウォルムやフラスベルグにも外園騎士が存在する可能性が指摘されている。2024年4月現在その存在は確認されていないが、万が一その姿が確認された場合、何が起こるのかは不明である。
それから数ヶ月、今度はミズウォルムの外園騎士が出現した。そしてその後、ナイドホグルとは経緯が大きく異なる形でプレイアブル化が確定した。
ミズウォルムに関しては現状、そのあまりの展開から、同情する声も多く以前のナイドホグルのような騒ぎは起きていない。
関連項目
ウルティノイド・ザギ、テミス:いずれも守護者として生まれ、後に闇に堕ち大いなる脅威と化した存在。
チェイス/魔進チェイサー/仮面ライダーチェイサー:元々は守護者として産まれたが洗脳され闇堕ち、後に正気に戻り和解し、最期は命を賭けて諸悪の根源に立ち向かった。
カオスダークネス/カオスヘッダー0:ラスボスだが最後の最後に和解することになり、後に守護者になった存在。