この項目には、ゲームフラワーナイトガールの極めて重大なネタバレが含まれます。閲覧には十分ご注意ください。
注意:本稿はかなりの長文となっております。編集の際、過剰な句読点の排除はご遠慮願います。
概要
スプリングガーデンに遥か大昔から言い伝えられている、「三大守護神蟲」と呼称される三種類の害虫の王の一つ。推定全長約2~6メートル程度と、耐久性含め他の一般害虫との根本的な違いは外見上見られない。希少なミミズ型害虫だが頭部はヘビのようになっている。
その本当の恐ろしさは大きく次の4つの能力による。
全ての個体が互いに記憶を共有する
これはいわゆるテレパシーなどを用いた極めて高度な情報伝達能力であり、無数にいるミズウォルムのどの個体が本体であるかが不明になるのみならず、全ての個体が本体とも言えてしまう恐るべき能力である。ただでさえ地下深くに隠れている害虫であるミズウォルムを根絶することは極めて難しく、この能力のため高度に連携されることもあり、戦闘の長期化と泥沼化の原因になった。
毒性の強い体液
ミズウォルムは腐っても三大守護神蟲の一種、その毒性は他の害虫の比ではない。そのため、何も対策せず殲滅しようとすると、大規模な土壌汚染の原因になる。しかもミズウォルムは根源の世界花周辺地帯を根城にしていたため、そのままではスプリングガーデン全土に悪影響が及ぶ危険性があった。
寄生能力
ミズウォルムは珍しい寄生生物型の害虫である。手近な害虫に取り憑き操ることで、自らの戦闘能力の低さをカバーしている。当たり前のように極限指定級の大型害虫や古代害虫などを操って来るため、スプリングガーデン全土の全戦力をミズウォルムのためだけに分散しなければならなくなり、これが大きな混乱の原因にもなった。
再生能力
ミズウォルム最大の能力にして、最も恐ろしい能力である。斬られてもプラナリアの如く再生し、ついでに倍々に殖えていく。これを応用して合体怪獣にもなり、また適応力も高く再生の度に花騎士側の能力への対策をしてくる。そのため、基本的にミズウォルム戦には冷凍や焼却などの範囲攻撃が使われるが、地下のため衝撃による落盤や一酸化炭素中毒などの危険性があり、さらにミズウォルムの総数が未知数だったことから殲滅は困難を窮めた。
そしてこの再生能力により、ついにミズウォルムは理論上討伐不可能な存在になってしまった。
活動記録
初登場はメインストーリー2部。リリィウッドのミズ回廊地下に封印されているはずのミズウォルムによって、ブロッサムヒル郊外の花園が突然壊滅してしまったことから話は始まる。
ミズウォルムは高い地下機動力を駆使してスプリングガーデン全土に姿を現し、さらに上記の通り寄生能力と再生能力を使って各国を苦しめることとなった。
その後、リリィウッド元老院とディープ・レコードの調査の末、リリィウッドの地下深くに「根源の世界花」というものがあり、もしここが陥落すればスプリングガーデンは滅亡してしまうことが判明した。
攻略中に発見された地下の精霊の集落からの情報により、ミズウォルムは毒性があまりに強すぎるため討伐は困難であること、そしてミズウォルムの本隊が既に根源の世界花のすぐ近くに迫っていることが判明する。
その際、「ミズウォルムは守護神蟲だから」と、ミズウォルムとの戦いに反発する精霊も現れたが、ミズウォルムがいかなる存在であれ、スプリングガーデンの命運がかかっている以上必ず戦わなければならない存在だと精霊を説得、大軍で根源の世界花に接近し、ミズウォルムとの決戦の火蓋を切った。
根源の世界花には既に億を超えるミズウォルムの大軍がひしめいていた。そのままでは根源の世界花を巻き込む可能性があることから、各個撃破の後ミズウォルムを根源の世界花から引き離し、封印の楔を空間のあちらこちらに打ち込む作戦で決定。
当初は慣れない地下深くでの制圧作戦のため、物量で勝るミズウォルムが圧倒的に優勢だったが、地上部隊の合流に精霊が援護したことで徐々に形勢が逆転。
あらかたミズウォルムが根源の世界花から離れたのを確認した団長は、とどめに「太陽の剣」ソーラードライブを最大火力で放つ。
強烈な光が、根源の世界花を包み込む。空間を満たし、封印の楔の効果で光はより強くなる。
圧倒的な光が、ミズウォルムから生じた呪毒を浄化する。散らばったミズウォルムが消し飛ばされる。
こうして、あれだけいたミズウォルムは、死闘の末に根源の世界花から引き剥がされ、極陽の光の中に消えていった…。
…はず、だった。
ミズウォルム・シロ
※注:この先、フラワーナイトガールの極めて重大なネタバレが含まれます。
極陽の光が晴れる。土埃が収まり、眼前にはミズウォルムのいない根源の世界花。ついにミズウォルムを根絶した。誰もがそう確信したその時、コルチカムの足元に、見たこともない生物が現れた。
それは、まるでコガネムシの幼虫のような姿、白く、蔓のようなものを纏っているが、その頭部形状などを見る限り、紛れもなくミズウォルムの残党である。
余談だがシナリオ上では出てこないがイベントのボーナスステージの固有の敵に「浄化のミズウォルム」というこの一部が白くこの個体と同じ花が咲いている前段階のようなのがいたりする。
どう見てもひどく衰弱していたことから、今まで存在しなかったこの謎のミズウォルムは騎士団に捕獲され、リリィウッド郊外の研究施設において飼育され、慎重な研究がレインボーローズ達によって行われた。
わかったことはこの白いミズウォルムが確かに害虫ミズウォルムの分体である。しかしミズウォルムと異なり花騎士たちに敵意がなく、害虫特有の毒素もないことが特徴。
おそらくナーエの浄化能力により体内の毒素が浄化されたとレインボーローズは推測している。普通なら浄化されればそのまま消滅するはずなのだがこの個体はその浄化にも適応できるよう進化したと思われる。恐ろしいほどの速度での進化だが幸いなことに前述のとおり結果大人しい性格になっており花騎士たちにとって悪い方への進化ではなかった。
またナーエと同じく「土壌の浄化能力」も持っていることが偶然判明していた。(メインストーリー2部8-2より)
メインストーリー2部8-3話ではこの「土壌の浄化能力」を詳しく知るため外に連れ出して実験を行うこととなった。無論無害とはいえミズウォルムを外に連れ出すのに元老院は渋い顔をしたがフリチラリアと団長が実験地をフォレステマ神殿が所有する管理が行き届いていない土地と限定することと複数の花騎士を連れて行くという条件で説得した。
この実験に出発する際にカルミアから「白いミズウォルム」では長いし可愛くないとしてシロちゃんとあだ名がつけられた。この記事でも以下シロちゃんと表記する。
メインストーリー2部8-4にて実験地に到着すると管理の行き届いていない土地であるため小型だが害虫が出現。しかしシロちゃんは突如発行し害虫を追い払った。この時はただの目くらましだと思われていたのだが…。その後研究場でレインボーローズが見たのと同じ光を放ち更にナーエも光を放ったことで土壌がよくなり枯れていた草木が復活した。この結果にレインボーローズは奇跡への第一歩になるのではと笑みを浮かべた。
メインストーリー2部8-5ではシロちゃんにはナーエ同様の土壌の浄化能力は確かに確認できたがナーエの方が浄化能力は高いこと。そしてナーエと同時に能力を発動した場合は効果の範囲と浄化の度合いが格段にあがることが判明した。この結果にこれらをうまく使えばより効果的に土壌の浄化ができ、コダイバナ復興も予定より早く進められるのでは?とフリチラリアやミントは期待した。そんな中先ほどシロちゃんが追い払った害虫が戻ってくる。応戦しよとする花騎士たちだったが団長が害虫たちの様子がおかしいことに気づく。そんな害虫たちの様子にシロちゃんのとんでもない能力に気づくコルチカムとレインボーローズであったがそこにフラスフリンデを操ったミズウォルムがシロちゃん(と団長)を狙って襲来するも花騎士の活躍により返り討ちとなった。しかしミズウォルム達にトドメをさそうとした時再びシロちゃんが害虫に接近。最初に害虫に放ったのと同じ光を放ちフラスフリンデを先ほどと同じく無害化。そしてミズウォルムに至ってはなんと自分と同じ姿に変えてしまったのだった。土壌改善だけでも驚愕の能力なのに害虫の無害化まで見せつけたこと、さらにシロちゃんはいわばまだ産まれたばかりであり成長すればこれらの能力もより強くなり、大型害虫や古代害虫も無害化しこの戦況をひっくり返す切り札になり得るのでは?と花騎士たちは大いに期待するのであった。
イベントストーリー迷える森の冒険譚にて
ミズヒナゲシ・ハマナス・チオノドクサ実装イベントで、シロちゃんメインのストーリーでもある。このイベントストーリーによるとミズウォルムから守るために忘却虫による結界に守られたエダの禁書保管庫区域内に造られたミズウォルム浄化個体研究所にて10体以上がナーエと共に大切に保護・研究されている。なお隠された研究所だが花騎士になら別に知られても問題ない、むしろ知っていた方がいいらしい。
10体以上もいるのはシロちゃんにも増殖能力があるのか、新たにミズウォルムを浄化したのか、それともメインストーリー2部8話で浄化したのが10体だったかは不明。またシロちゃんという浄化個体が誕生した理由に上記のナーエの力によるものの他に根源の世界花や太陽の剣による可能性も候補にあがっている。
このイベントでは新たにシロちゃんのことでいくつか判明したので記載する。
・危機感知能力は非常に高いが戦闘能力は皆無。
・泳ぐことはできない。害虫ミズウォルムは後天的に泳げるようになったが浄化された影響でその能力はリセットされたらしい。
・ナーエと異なり個体ごとの見た目の違いはないが性格は基本的に陽気で好奇心旺盛だが臆病で控えめな性格の個体や正義感の強い勇敢な個体もいる。
・ミズウォルムが情報を共有していたようにシロちゃん同士でも共有している。シロちゃんとミズウォルムで情報の共有ができるかは不明。
またこのイベントストーリーのエピローグではウルシがメインストーリーで見せたシロの益虫化能力の条件を解き明かした。
どういう条件なのかはこの時はプレイヤーに語られなかったが、タラゴン曰く「条件は極めて限定的で、すぐに実証できるわけでも結果が出せるわけでもない。汎用性はなく、応用性も皆無で、利用できるのはただ一点、ただ一回のみ」しかしレインボーローズからは(その利用できる一回が)できれば古代害虫どころかあのフラスベルグすらなんとかできるかもしれないという評価であり、この情報はすぐさま各国に共有されることとなった。
この判明した情報の詳細は下記のコダイバナ奪還作戦に記載する。
コダイバナ奪還作戦
(詳細はナイドホグルの当該項目を参照)
フラスベルグが復活し、コダイバナ最奥に陣を構えていた。倒す方法を探ぐるためディープ・レコードの調査で発見された禁書により、千年前の世界に行ったのだがそこでわかったのは千年前の勇者がフラスベルグを封印したのはナイドホグルと戦ってる隙をついたものであり、ナイドホグルが封印されているいま千年前の方法はできないと落胆する騎士団はメインストーリー3部4にてミズウォルム浄化個体研究所に招かれる。
ここで上記のイベントストーリーでウルシが解明したシロちゃんの益虫化能力の詳細な条件が説明される。
条件は後天的に害虫になった個体、益虫化能力の作用に耐えられるだけの生命力があること、の二つ。
この説明にスコップちゃんは一つ目の条件は見分けが難しいがミズウォルム分体が耐えられるのだから二つ目の条件は大抵の害虫なら当てはまるだろうと言うがウルシ曰く古代害虫でもおそらく耐えられないとのことで、これには禁書内で再現された千年前の世界でミズウォルム分体と戦ったメコノプシスは「ミズウォルム分体に古代害虫ほどの生命力があるとは思えない」と当然の疑問を持った。
確かにミズウォルムの分体1体1体は大した強さではない。しかし分体全てが同時に本体でもあるミズウォルムならではの抜け道で、益虫化能力の作用に耐え抜いたのである。
ストーリー内ではウルシがより分かりやすくするため益虫化作用に耐えるための生命力を水、古代害虫を大きなバケツ、ミズウォルムをすぐそばに蛇口のあるコップに例えて説明した。
大きなバケツである古代害虫はたくさんの水を入れれるが益虫化作用に耐えるために必要な分の水は入らない。対してミズウォルムはすぐそばに蛇口があるため無尽蔵に水を補給することができ、一度に入れられる水を少なくても実際はバケツよりもたくさんの水を使うことができる。だから益虫化に成功したのである。
早い話がシロちゃんの能力で益虫に戻せるのは同じミズウォルム以外では同格のナイドホグルとフラスベルグだけなのである。タラゴンが「条件は極めて限定的」と言ったのもこのためなのだろう。
しかし逆に言えばあのナイドホグルを益虫に戻し味方にすることが理論上は可能ということであり、ナイドホグルを益虫に戻せればフラスベルグにぶつけるという不可能と思われた千年前の勇者がやった方法を再現することができる。上記のイベントでタラゴンとレインボーローズが言った「利用できるのはただ一点、ただ一回のみだができればフラスベルグしかなんとかできるかも」というのはナイドホグルのことだったのである。(フラスベルグには歴戦の花騎士でさえ近づくことは困難なのでひ弱なシロちゃんを近づけて浄化させるのは不可能)
封印されたナイドホグルをシロちゃんの能力で益虫に戻し、戻したナイドホグルをフラスベルグにぶつけ、その隙に団長の太陽の剣でフラスベルグを倒すという「千の足の方舟計画」が実行されるとこととなった。
ナイドホグルの協力のもとついに団長の太陽の剣によってフラスベルグを倒された。しかしそこに、1000年前に滅んだはずのアグレッサの怨霊が「闇」となって復活し、その場に居合わせたナイドホグル、シロを含むミズウォルム、フラスベルグの全てを飲み込みんだ。
しかしナズナの身体に憑依するかたちで現れたフォスの力もあり、三大守護神蟲は闇から引き剥がされ、アグレッサは今度こそ葬り去られた。
シロちゃんを含むすべてのミズウォルムも害虫毒は浄化されスプリングガーデンの地下で戦いの傷を癒すために眠りについた。
外園について
(ナイドホグルの該当項目も参照)
- 4部3話にて
それから時は経ち傷が癒えたミズウォルムはリリィウッドを離れ、外園へと移動を始めた。
それらの目撃情報を受けてエーデルワイスたちリリィウッドの花騎士たちによる調査隊が結成され、ナーエによりシロちゃんの一体を発見し、マニュとの翻訳によって対話した。
花騎士たちの予想通りシロちゃんたちミズウォルムは傷が治った個体から順に外園に向かっていた。外園は自分たちが大暴れしても大丈夫なぐらい広い大地で侵入者を叩き潰すための場所。千年前には七賢者を通してるのだが、その結果スプリングガーデンに害虫毒がまき散らされることとなり、自分たちも害虫化することとなったため「あんなやつら信用せずにつぶせばよかった」と後悔している模様。侵入者とは外から来た者だけを指し、スプリングガーデンから外園に来たものは脱走者と区別され、脱走者は殺さずにスプリングガーデンに連れ戻すだけ。意識を逸らす等の仕掛けで脱走しないようにしていたがそれはもう通用しなくなったためもう脱走自体を止めようとはしない。外の世界を知り自らの使命感と自由意志によって出たくなった花騎士たちとそれを止めたいミズウォルムたち守護神蟲、それぞれがやりたいことをやるのだいまの時代なのだと語るシロちゃん。守護神蟲たちの役割は根源の世界花アルカとの約束であり花騎士たちスプリングガーデンの住人もまたアルカの願いでうまれたというある種対等な存在。だから話し合いでもぶつかりあいでもどんな形に落ち着くにしろお互いの信じる道を突き進めばアルカの願いも現れる。それがシロちゃんは見たいとのこと。
- サイドストーリーにて
外園調査隊と侵入者を追い返した外園騎士ナイドホグル。この時には自分の正体についてよくわかっておらず、胸の奥にもやもやしたものを抱えていた。
そんなナイドホグルの前に現れたのが、シロちゃんではなく害虫の時と同じ姿をしたミズウォルムであった。とはいえちゃんと益虫には戻っており、全てのミズウォルムは逐次その記憶を共有する能力によって当然のように「千の足の方舟計画」についても理解していた。もっとも「千の足の方舟計画」のために浄化されたナイドホグルがコダイバナに現れた時に害虫ミズウォルムもコダイバナにいたので、あの時すでに理解していた可能性もあるが。
人型形態となった外園騎士ナイドホグルに驚きつつも、ナイドホグルをからかう素振りを見せたり、ナイドホグルに自らの能力をひけらかしたりしつつも、ナイドホグルの自己矛盾についても見抜いており、これがナイドホグルの自己矛盾の自覚へとつながる。
ちなみに、この際ふざけて「真似してみようかな」とも話しており、これがミズウォルムの人型化、さらにはフラスベルグの人型化をも想起させている。もっとも、ナイドホグルが人の姿で出た時点で大多数のプレイヤーは予想していたが。(むしろ外園騎士の姿が公開された当初はミズウォルムやフラスベルグもすでに人型になっていると思っていたプレイヤーもいた)
ところで
ところで、SNSやここピクシブなどでミズウォルムについて検索してみると、前述の怪人態化の想像図などでもそうだがなぜかR-18関係の話題が非常に多い。
その理由として
・ミズウォルムは、非常に珍しい非節足動物型の害虫であり、非節足動物型で最も個体数が多い
・ミズウォルムは細長く、蛇のように他者に巻き付くことができる
・ミズウォルムはミミズ型の神出鬼没な害虫であり、狭いところに侵入できる
また害虫に寄生に操る能力もある等、これらの要素がそっち方面と驚くほど相性が良かったことから、登場以降そういう方面での人気が出てきている。