子羊を称えよ。かの子羊は大いなる力を授かり、囚われの待ち受けし者を解放するだろう。
概要
Massive Monsterが開発、Devolver Digitalが2022年8月11日に発売したローグライクアクション+経営シミュレーションゲーム。プレイヤーは邪悪なカルト教団の教祖となった子羊となり、信者たちから信仰を集め、布教の邪魔となる敵対者を打ち滅ぼすという物語である。対象年齢は12歳以上。
本作に登場するキャラのほとんどは、デフォルメされたかわいい動物たちである。そんな彼らが容赦なく死んだり、拷問を受けたり、キノコでキマったり、ウ◯◯やゲ◯を出したりと、強烈なギャップのあるブラックな描写が多く含まれている。
対応ハードはPC、PS4 / 5、XONE / XXS、Switch。
かわいいとダークが融合した世界観が話題を呼び、本作は発売初週で全世界100万本の売上を達成した。
アップデート情報
- 「Relics of the Old Faith(古き信仰の聖遺物)」
2023年4月23日に配信されたアップデート。クリア後の更なるストーリーや新キャラクターなどの様々なコンテンツが登場した。後述の関連動画で見れるが、ネタバレが含まれるので注意。
- 「Don't Starve Together」
2023年8月21に配信されたアップデート。Klei Entertainmentの名物ローグライクゲーム「Don't Starve」とのクロスオーバー。それに併せて、子羊に満腹度と睡眠度のステータスを追加する新モードが追加された。
システム
ゲーム内の時間はリアルタイムで進行し、ダンジョンを攻略する戦闘パートと、信者に教えを広める拠点パートの二種類を繰り返す。
戦闘パート
- 旧き信仰の森はランダムで形が変わる
教団の運営に必要な資源と信者をダンジョンで集め、様々なイベントが待ち構えるルートを辿りながら、奥に潜むボスを倒す・・・というのが基本の流れ。
一つの戦いに勝利すれば、後述の信仰度は回復し、敗北すれば信仰度が減少し、道中で獲得した資源の一部を失ってしまう。
エリアを支配するボスを倒せば、プレイヤーの現在の強さに見合った敵の強化が入り、ミニボスを倒すたびに周回が可能となる。エリアのボスは特定のオブジェクトを破壊すると現れるポータルで再戦できる。
- 運命を決めるタロットと武器
道中では占い師のテントや鍛冶屋がある。占い師のテントではタロットカードを1枚ひくことが出来、プレイヤーの聖戦に有利となる効果を発揮する(お金を払えば更にひける)。鍛冶屋では武器や呪文を1つだけ獲得できる。
タロットと武器・・・これらを上手く組み合わせれば、いかなる強敵や罠にも容易に攻略が出来るだろう。
拠点パート
- 日々の儀式と労働が勝利への鍵
信者の祈りを集め、農耕や鉱業をしながら拠点を強くしていく。儀式を行えば新しいスキルやステータスの強化が可能となり、啓示が集まれば建築できるものが増える。最初は信者の数も足りないので、まずはプレイヤー自身が資源集めに努めるべし。また、Twitchとの連動で自身のフォロワーを信者として迎え入れる事も出来る。
教団を維持していくためには、資源のほかにも信仰度・満腹度・健康度の3つのパラメーターを意識しなければいけない。一つでも不備があれば、信者の離反・飢餓・パンデミックなどでたちまち教団は崩壊するだろう。よほどの物好きじゃない限り、ゲ◯とウ◯◯と死体まみれの教団に誰が好きこのんで住むのだろうか?
そして、教団にいる信者の数が0になった時、子羊は力を保てなくなって永遠の死・・・すなわちゲームオーバーとなる。そうなれば、使用していたセーブデータが削除されてしまう。
- 千差万別の信者達
プレイヤーを支える信者は、何らかの特性をランダムで持ち、種族ごと見た目(スキン)をカスタマイズできる。ブタ/ネコ/シカといった動物から、ユニコーンやクトゥルフなどの空想物、果てはウ〇〇まである。ちなみに鳥類は、クチバシが顔の横から生えている。
信者のスキンはダンジョンで獲得するか、特定の条件を満たすことで入手できる。DLCを除く全てのスキンを獲得することである実績が解除されるが、コレらを揃えるのは色々と大変だろう。そう色々と。
過酷な試練に挑みたい教祖へ
- 敗北は死なり「パーマデスモード」
「古き信仰の聖遺物」から追加されたモード。通常の場合、子羊は敗北しても資源と信仰の一部を失うのだが、このモードでは一度でも敗北すればゲームオーバーとなる。その後セーブデータが消える。
「Don't Starve Together」から追加されたモード。子羊に、信者と同じ睡眠と空腹のゲージが追加される。このうちどっちかが0になると、3つのドクロマークと共に死へのカウントダウンが開始され、ドクロ全てに×が入るとゲームオーバー。パーマデスモード同様にセーブデータが消えるのである。
キャラクター
キャラクターの名前のほとんどは、何らかの神話や物語の登場人物からとられている。
メインキャラクター
- 子羊
本作の主人公。
司教達の啓示により、自分以外の同族が処刑された最後のヒツジ。
「待ち受けし者」との逃れられぬ取引の下、かの一柱の解放を目指し、聖戦と布教を繰り広げていく。敬愛される指導者となるか、皆から恐れられる圧制者となるかは子羊次第である。
- 「待ち受けし者」
裏切り者たる司教の手で、二体の僕バアルとアイムと共に鎖で封印された邪神。
処刑された子羊の命を救い、己の力の一端たる赤き王冠を授けた。子羊の命は彼の手の中にある。
- 信者
子羊ならびに「待ち受けし者」の名の下に、日々の奉仕と信仰を行う者たち。
その出自は様々で、司教に捧げる生贄として囚われたもの、元は旧き信仰の信者だったもの、旧き信仰の粛清から生き延びたもの、殺意と狂気に苦悩するもの・・・彼らの辿るべき運命は子羊に定められる。
旧き信仰の森の支配者たる、王冠を被りし者たち。
ワームのレーシィ、ヒキガエルのヘケト、イカのカラマール、クモのシャムラの4柱から成り立つ。
旧き信仰による予言の実現を阻止するために、「待ち受けし者」と交信できるヒツジ達を次々と刎ねていった。この裏切り者たちを抹殺しない限りは、かの1柱との出会いは叶わぬだろう。
サブキャラクター
- ネズム
復活した子羊の前に現れた隻眼のネズミ。
「待ち受けし者」の下僕の一人であり、まだ右も左もわからぬ子羊をサポートする。
- ネズヌ※右側
かつて恋人に心臓を奪われ、それを取り返す毎日を繰り返す、ネズムの兄弟である隻眼のネズミ。
彼が今まで取ってきた心臓は子羊の命を癒す。
- フォルネウス
大きな体をしたネコの商人。
2人の子供がおり、彼女は我が子の帰りを今も待っている。
- クラウネック※右上
旧き信仰の森でタロット占いを生業とする謎多き人物。冒頭のセリフはこの人物の言葉である。
森で遭遇するたびに、子羊の聖戦を有利にするタロットカードを引かせてくれる。その口に語るのは過去の出来事か、それとも未来の予言か。
- クダーイ
旧き信仰の森で鍛冶を生業とする謎多き人物。
遭遇するたびに、鍛え上げた武器と呪文を1つだけ渡してくれる。その鍛冶場の炉は永遠の炎が燃え続ける。
- ハロ
旧き信仰の森で知られざる歴史を語る謎多き人物。
子羊や司教と同じ王冠を被っているが、その王冠の目は今も閉じたまま。
- 漁師
巡礼者の道で釣りをしている魚・・・のような変な人物。
ある4匹の大物を追っており、子羊に釣りの才能を見出す。
- 灯台守主
巡礼者の道の灯台を管理する、灯台守達のリーダーであるアホロートル。
- ヘロブ
動物を攫っては彼らを商品として売買するクモの商人。
金銭さえ払えば、その動物は子羊の所有物・・・すなわち信者となるだろう。売れなかった動物の末路は・・・彼の恰好を見れば自ずとわかるはずだ。
- ソーゾウ
キノコの研究を行っている、頭にキノコを生やしたアリ。
普段から摂取しているキノコの影響か、フレンドリーに話してたら急に突っぱねた態度を取ったりと情緒が不安定。日本語翻訳限定のセリフではタケノコ派ではないらしい。
- ラークシャサ
虹色の殻を持つエビの料理人。
巨大なカタツムリの妻と共に、ダンジョン内でレストランを経営している。
- プリンポ
旧き信仰の森の外、海からやって来たバッタの密商人。
- ミダス
金銀財宝の眠る洞窟で暮らす、黄金の力を操るヒトデ。
もしも金銭に余裕があるなら、彼の所に訪れてみるのもいいだろう。そこでは金こそ全てだからだ。
アップデート「旧き信仰の聖遺物」において、ときおり彼は森の中を冒険する。もし彼と偶然出会ったら・・・サイフの紐を締めたほうがいいだろう。
- 闇に潜む牙
旧き信仰の森で語られる存在。
夜の間に現れるソレは常に飢えており、ソレに狙われたが最後、森の闇へと消えるという伝承が語られる。
- 魔眼
正体不明の怪物。本来ならそのような怪物と出会う事はない。
・・・旧き信仰の森の、支配が乱れなければの話だが。
追加キャラクター
- 「名無し」
不気味な目と虚無がフードの下に隠れた、名前を持たぬ神性。
現世と幽世の狭間が薄まりゆく時、かの者は現世の神の前に現れるだろう。
- ケマック
旧き信仰の森で奇妙な聖遺物を次々と作り出す謎多き人物。
子羊や「司教」と同様に王冠を被っており、その言動と性格は子供染みた狂気を発する。
- ウェバー
Don't Starveからのゲストキャラで、蜘蛛と合体した元人間の少年。
本ゲームのプレイヤーならおなじみのある方法で、彼を信者として迎え入れられる。
関連イラスト
かわいい教祖様からこわカッコいい教祖様など目白押し。
関連動画
予告PV
アニメーショントレーラー集
作業用BGM
余談
本作の公式X(旧Twitter)は本ゲームの宣伝以外に、おかしなジョークを飛ばすことで有名なアカウントである。他の公式アカウントに変なポストを出したり、かの有名な丸くて赤い鳥の公式アカウントと悪ノリで幸せなキス()をしたりと、良くも悪くも自由奔放。
関連項目
洋ゲー インディーゲーム アクションゲーム アドベンチャー ローグライク 経営シミュレーション
ほのぼのダーク / ダークファンタジー カニバリズム グロテスク ギャップ 下ネタ
関連作品
ハッピーツリーフレンズ:かわいいキャラが容赦なく死ぬという共通点がある。
HollowKnight:小さい主人公、舞台となる世界で宗教同士の争いが発生中と関連性がある。
どうぶつの森:誰が呼んだか「きたないどうぶつの森」「ダークどうぶつの森」。
表記揺れ
cultofthelamb:スペース無しの表記。
カルトオブザラム:カタカナ表記。
進擊羔羊傳說:中国語表記。
外部リンク
されど贄なる獣よ、用心せよ。王冠が二つの頭に乗ることは決してないのだから。