概要
ファーストステージシリーズで実用化されたモビルスーツ用核分裂炉と、セカンドステージシリーズで実用化されたデュートリオンビーム送電システムを併せ持ったハイブリッドエンジンである。
プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルが、次世代MS群『サードステージシリーズ』開発の折に「最高の技術を全て盛り込む」ことを指示したためにその一環として開発された。
主動力となる核分裂炉には、ファーストステージシリーズに搭載された従来の核エンジンよりも小型・高出力化した超小型原子炉(ウルトラコンパクト・ニュークリア・リアクター)を採用。これだけでも従来より高出力である。
この上でデュートリオンビームを受信する装置を搭載モビルスーツに備え付けることで、ただでさえ無尽蔵な機体を再充電可能である。もっとも過充電状態は危険であるため、デュートリオンビーム送電システムの搭載は不測の事態に備えたという側面が強い。また、デュートリオンビームを照射できる母艦はセカンドステージシリーズ専用運用艦ミネルバしか存在しないため、デュートリオンチャージを用いるにはミネルバ艦載機である必要が出てくる。
なお、劇中ではどの搭載機もデュートリオンチャージを行ったことはない。
ザフトでは第2世代ドラグーンシステム試験機であるZGMF-X3000Q プロヴィデンスザクにて試験採用、エンジンの高性能ぶりとドラグーンの技術が確立。ZGMF-X56S インパルスのシルエットバリエーションであるZGMF-X56S/Θ デスティニーインパルスでみられたエネルギー不足問題もこれで解消できるため、それぞれを発展させたZGMF-X42S デスティニーとZGMF-X666S レジェンドが完成し実戦投入、多大な戦果を挙げた。
このエンジンの開発データはターミナルへ流れており、ファクトリーで開発中だったZGMF-X20A ストライクフリーダムとZGMF-X19A インフィニットジャスティスの動力として採用された。
なお、名称だけではわからないがこのエンジンは普通に核分裂炉であるため、使用にはニュートロンジャマーキャンセラーの併用が不可欠である。第1次連合・プラント大戦の停戦条約「ユニウス条約」では、MS等の兵器へのニュートロンジャマーキャンセラー搭載が禁止されているため、第2次大戦開戦のきっかけとなった連合のMk5核弾頭ミサイル発射以降、条約が形骸化している事がわかる。
なお、ユニウス条約はあくまで連合・プラント間の条約であるため、どちらにも属していないストライクフリーダムとインフィニットジャスティスは関係ない。