モチーフは、ゲーテの「ファウスト」に登場する悪魔メフィストフェレス。但し、元ネタになった悪魔が残虐で狡猾な性質であるのに対し「悪魔くん」のメフィストは狡猾ではあるがどこか憎めないキャラとなっている。
山田真吾版「悪魔くん」でのメフィスト
演*吉田義夫氏
山田真吾が最初に呼び出した悪魔。見た目は貸本版のヤモリビトに瓜二つ。
外見はシルクハットを被りステッキを持った険しい目つきの鉤鼻の老紳士で、ハットを脱いだ頭部には短い一本角が生えている。
真吾と契約したものの全く忠誠を誓っておらず、しばしばやる気の無い態度を見せ、その度に真吾にソロモンの笛で懲らしめられる(三蔵法師と孫悟空のような感じ)。
普段は怠けているが、本気を出せば万兵をも1秒で下すほどの実力者で、魔法を使うときには「魔術●●!」と叫ぶ。
実写ドラマ版では弟(演*潮健児氏)が居る設定になっているが、これはメフィスト役だった吉田氏が体調不良で降板し、第11話で潮氏に交代した為、吉田版メフィストを「兄」、潮版メフィストを「弟」と設定した事による(作劇上はメフィスト兄が真吾を救う為に聖域にて魔力を使う禁を犯し、その罰で謹慎処分となった為にメフィスト弟と交代すると言うストーリーにされた)。
パラレルワールド的作品「水木しげるのノストラダムス大予言」では山田版メフィストに準ずる設定で登場。本人が魔力で大活躍するに留まらず、時空を渡り、世界各地に魔女や悪魔などの協力者が存在する顔の広さを見せた。
埋れ木真吾版こと「最新版悪魔くん」及びアニメ「悪魔くん」でのメフィスト老
声の出演*亀井三郎氏
十二使徒のひとり、メフィスト2世の父親。サマリンと言う奥さんが居る。
息子のピンチの際に登場するが、(後述の作品に比べると)出番はやや少ない。加齢の所為か、時々腰痛に苦しむ描写が劇中で見られた。
性格は漫画版では山田真吾版とほぼ同一だが、アニメ版では頼もしい保護者のようなキャラクターになっている。カブトムシ型の愛車、魔動カーを駆ってくることもある。山田真吾版と同じくチョコレートが好物。ちなみに魔界内ならば、魔法陣を使わずとも電話一本で召喚に応じてくれるらしい。
漫画版では最終的に十二使徒に代わり悪魔くんの使い魔として活躍する事を匂わせる描写がある。アニメ版では、終盤近くに敵から味方についた悪魔ベルゼブブと仲良くしていた。
その他の作品では
前掲の通り、貸本版含む松下一郎版「悪魔くん」ではメフィストは登場しないが、同じヴィジュアルを持った「ヤモリビト」と言う十二使徒のひとりが登場し、このキャラが後にメフィストの元になったと考えられている。
松下版「悪魔くん」では他作品でメフィストが果たす役割は十二使徒のひとり、悪魔ロソンが果たす形になっているが、こちらは業突く張りかつ全く戦闘力が無く、悪魔くんにとっては害しか齎さないヤカラであった。その為続編である「世紀末大戦」では生き返った悪魔くんにさんざんにしてやられ、破滅の道を辿った。
貸本版のリメイク「悪魔くん千年王国」ではベルゼブブが同ポジションに当たる。
フジテレビ系列のバラエティ『ドッキリGP』では、悪魔の契約チャレンジというコーナーの進行役が行うコスプレとして登場。当初は山内健司(かまいたち)が担当していたが、途中からあばれる君が引き継いだ(2023年12月9日放送の2時間SPではあばれる君がスケジュールで忙しかったため彼の代役としてフジテレビの山本賢太アナが担当)。
内容は、スタッフが街頭インタビューで声をかけた一般人の家族連れが豪華景品(おもちゃやゲームのハードとソフト)を賭けドッジボールのプロチームが投げる球から制限時間いっぱい逃げ切るというもので、成功すれば子供の欲しい物、失敗すれば家長からの面目丸つぶれという絆が試される(そのためか進行役での彼は狡猾と言うより挑戦者達を応援する面が強く泣き出した子供を慰める優しい面が強い)
初期の頃は特殊メイクの盛りすぎで演者の原型がほぼない状態だったが、あばれる君のクレームによりメイクが薄くなった。また、このコーナーの解説役を作者繋がりに因み鬼太郎(沢城みゆき)と目玉おやじ(野沢雅子)が担当する。