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ヤモリビト

やもりびと

ヤモリビトとは、水木しげる原作の貸本版『悪魔くん』及び、それを原作とする松下一郎シリーズに登場する使徒。
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概要編集

貸本版悪魔くん』に登場する使徒の1人で、序列は第2使徒。貸本版のもう一人の主人公と言っても過言ではない人物。なお、マガジン版以降のメフィスト老瓜二つの姿をしている。



作中の動向編集

元は松下一郎(悪魔くん)の父が経営する電機メーカー『太平洋電気』の社員佐藤(メイン画像手前のスーツの男)で、東大を首席で卒業した若き美男子だった。


「精神的奇形児」と称される程の天才である息子、一郎を不気味がった社長により、一万人の候補者から選ばれ家庭教師(実際には監視役)として派遣されるが、一郎の通う『入らずの森』に足を踏み入れたためにヤモリビトの墓に落ち、寄生されてメイン画像右上の醜悪なの姿となってしまう


占術者から「まもなくヤモリビトに乗っ取られて死ぬ」と告げられ悲観していた佐藤だが、インドの呪医フラン・ネールと出会い治療を受け、ヤモリビトと分離し人間に戻ることができた。


以降はフラン・ネールから、「抜け殻となったヤモリビトの皮をマスクのようにかぶり、悪魔になったフリをして悪魔くんに接近しないといずれ消される」と吹き込まれ、一郎に協力する。


しかし、貸本の売れ行きが良くなく連載が全5巻のはずが3巻で打ち切られたため、ここで展開は急変。

実はサタンの仲間であったフランから恩義を着せられ、3000万円の報酬で一郎を警察に密告。一郎は補導中にサタンの影武者(実はキリヒト)により攫われ、影武者を撃とうとした機動隊の流れ弾に当たって死亡する


こうして佐藤はヤモリビトの皮を捨てて一般社会へと戻り、3000万の報酬を手にした。しかし、サタン一派の戦車隊から守ってくれた一郎を売り飛ばすという裏切りを行った罰が下ったのか、佐藤は悪魔(ロソン)により搾取され体を壊し3年の後に破産してしまう

一郎を死に追いやった罪悪感で改心した佐藤は、蛙男と共に雑踏へと消えていくのであった。


続編『悪魔くん世紀末大戦』では、10年程前(1987年頃)に亡くなったと語られている。


悪魔くん千年王国』では編集

寄生しているヤモリビトは2000年前の魔法使いであり、『悪魔くん千年王国』では創造の書を読めるただ1人の人物という扱い。

ただし前作同様、本体はフラン・ネールの治療により除去され、ネールの指示で佐藤はヤモリビトの皮を被り、嘘をついてごまかしていた。

しかしまもなく悪魔ベルゼブブ(第五使徒)に正体を見抜かれ、弱みを握られる形となる。

最終的に佐藤ははベルゼブブから金銭づくで唆され、一郎を言いくるめて連れ出し、警官隊に引き渡そうと企む。事態に気付いた一郎はホウキで逃れようとするが間に合わず、射殺されてしまった。


メシア幸せに……!

(※原作にもあるシーンです

  • 新約聖書ではユダがキリストを金銭で裏切るが、誰がキリストであるかを捕り手に示すため、接吻をするという場面がある。

こうして佐藤に戻ったヤモリビトだが、結局は貸本版同様に落ちぶれていたところを蛙男に拾われ、その罪を咎められた後、八大仙人により一郎が蘇生していたことを聞かされ、再び使徒となった。

なお、蛙男から糾弾される部分は前作からの引用となっているため取って付けた感があり、裏切りの報酬についてもブレがあるなど、不自然なものになってしまっている。



関連イラスト編集

佐藤悪魔君 



関連項目編集

悪魔くん 貸本版悪魔くん 悪魔くん千年王国


松下一郎 蛙男


裏切り者 イスカリオテのユダ 後悔先に立たず

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