概要
第1期GAT-Xシリーズのデータが収集された時点で、大西洋連邦において開発された新型G兵器のシリーズ。
開発は軍需産業複合体の主導、デュエイン・ハルバートンと反目していた派閥ではあるが、ヘリオポリスでの開発時にも理事であるムルタ・アズラエルの腹心であるウィリアム・サザーランドに査察させていたため、G兵器の技術を引き抜く事は容易であったようだ。
「後期GAT-Xシリーズ」「第2期GAT-Xシリーズ」などの呼称が用いられる。
フレーム構造などの基本構成は第1期GAT-Xシリーズを踏襲するが、装甲はトランスフェイズ装甲に改変され省電力化を図っている。
第1期GAT-Xシリーズが量産化のトライアルを前提としていたのに対し、こちらでは決戦兵器としてのワンオフと当初から量産化・局地対応を前提とした機体とで完全に二分される。前者がカラミティ、フォビドゥン、レイダー(GAT-X370)の3機で、これらは砲戦・指揮管制、強襲・防衛、機動戦闘・遊撃といったMSの戦闘ドクトリンに必須な要素を振り分けた特化機を作り、連携運用する事で相互補完する関係にある。それ故に一般的なナチュラルでは対応しきれない機体となったため、身体能力を強化したブーステッドマンの専用機となった。
レイダー(GAT-X370)は、制式採用機の設計を基にして先行投入した改装機で、制式採用機の方は成層圏戦闘爆撃MSレイダー(GAT-333)として完成し、量産されている。
フォビドゥンは、対エネルギー装甲の応用性から水陸両用機のテストベッドとなり、そうした派生機が量産化される過程で後に700番台(水陸両用)という新たなナンバリングを生んでいる。
カラミティは、汎用性の高いフレームを生かしてストライクのストライカーパックシステムに次ぐ新たな万能機開発計画の導入を検討されていたが、砲撃型が優先される形で先行投入されている。その後は本体のユニットコストと拡張時のパーツ点数増加、換装時間の関係から保留されることとなった。それもあって生産そのものは少数に留まったが、後の時代にそのシステムが生かされる機体が登場することとなる。
第2期GAT-Xシリーズのコクピットはダガーシリーズとまったく同じ物を使用しているが、半自動操縦方式が採用されているかは不明(そもそも常人を上回る反応を持つ機体に半自動操縦を採用してもあってないようなものと言えるが)。高性能化を追求した結果、処理が複雑になったOSに対して生体CPUとして強化されているブーステッドマンを採用する事で解決させている。
該当機種
- GAT-X133-01 ソードカラミティ(初号機)
- 「リビルド1416プログラム」に基づいて開発されたカラミティの近接戦仕様「ソードカラミティ」の1号機。
- GAT-X133-02 ソードカラミティ(2号機)
- ソードカラミティの2号機。
- GAT-X133-03 ソードカラミティ(3号機)
- ソードカラミティの3号機。
- GAT-X130 エールカラミティ
- 「リビルド1416プログラム」に基づいて開発されたカラミティの空戦仕様。
- GAT-X131B ブラウカラミティ
- 「アクタイオン・プロジェクト」に基づいて開発された機体。ブラウの意味はドイツ語で青。※画像左から2番目
※画像真ん中
- GAT-X252R ロートフォビドゥン
- 「アクタイオン・プロジェクト」に基づいて開発された機体。ロートの意味はドイツ語で赤。画像左から2番目
- GAT-X370 レイダー(先行仕様)
- イージスの発展機。爆撃型MSの設計を流用した次世代G兵器。意味は侵入者、襲撃者
- GAT-X370G ゲルプレイダー
- 「アクタイオン・プロジェクト」に基づいて開発された機体。ゲルブの意味はドイツ語で黄色。※画像右側
量産モデル
GAT-706S ディープフォビドゥン
- GAT-X255 フォビドゥンブルーの制式量産機。本機の実戦データの元、下記のヴォーテクスが製作された。
※画像右から2番目
- GAT-707E フォビドゥンヴォーテクス
- GAT-X255 フォビドゥンブルーの制式量産機。性能自体に差異は挙げられない。
※画像一番右
- GAT-333 レイダー(制式仕様)
- GAT-X370レイダーの制式量産機。ビーム兵器はなく実弾のみとなっている。
立体物
ブーステッドマンが搭乗した3機はリアルタイムではHGで1/144のみ発売。アクションフィギュアはAdvanced MS IN ACTION!!で立体化されている。
後にリマスター版で成型色が若干変わり一新された。その他の情報ではソードカラミティに改造できるセットが雑誌の付録になったくらいである。
2020年代には3機全てFULL MECHANICSで1/100モデルが発売された。
色分けはカメラアイ含むセンサー類以外全てパーツ割という狂気の域に達しており、可動範囲も広く、そして搭載ギミックはいずれも設定通り差し替え無しで再現、さらにアクションベースを使うことで劇中通りカラミティをレイダーに載せる事も可能など三馬鹿ファンも大いに満足出来る傑作ガンプラとなっている。
こちらはバリエーション機はエールカラミティがプレミアムバンダイで展開されたのみとなっている。