機体データ
型式番号 | GAT-X130 |
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全高 | 18.26m |
装甲材質 | トランスフェイズ装甲 |
動力源 | バッテリー |
所属 | 地球連合軍(大西洋連邦)→アンティファクティス |
パイロット |
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概要
先行して開発されたGAT-X131 カラミティをベースに建造されたバリエーション機体。万能機開発計画「リビルド1416プログラム」に基づいて開発された際に、砲撃戦に特化したベース機と違い空戦型に特化した調整が加えられている。
開発当初は飛行系(エール)・格闘系(ソード)・砲撃系(ランチャー)の3種が同時に計画されていたが、オーブ解放作戦に間に合わせたい軍部(ムルタ・アズラエルもしくは彼のシンパ)からの要請に従い、砲撃系が優先的に開発されることになり、GAT-X131 カラミティが完成した。砲撃系をベースとする格闘系への改変には成功したが、飛行系への改変は困難を極め、3種の中で最後に完成を迎えることになった。
本機は飛行モジュールにより空戦能力に長けている。
また、機体性能は申し分ないため、砲撃・格闘・飛行の性能を兼ね備えた、エールから統合兵装モジュールへの派生も検討されていた。飛行モジュールにはシュラークやシュベルトゲベールが追加可能になっており、発想はマルチプルアサルトストライカーに近い。なお、飛行ユニットであるため機体名に「エール」を含むが、飛行モジュール自体はエールストライカーとは別物であり、カラミティ専用となっていることが大きな相違点である。
エースパイロット用に少数生産されてはいるものの、扱えるパイロットが存在しなかったために初期生産分で打ち切られた。
『SEED ECLIPSE』では、ハーフコーディネイターによるテロ組織「アンティファクティス」が運用している。ダガーと異なり稀少な機体だが、その入手経緯は謎に包まれている。ジョエル・ジャンメール・ジローが搭乗し、その性能で大西洋連邦の艦隊を単騎で壊滅させ、ODRのエクリプス1号機を圧倒している。その後、同志であるヴァレンティーナ・ビノンが愛機を失った際にジョエルから譲渡されている。
武装
580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」
カラミティのものと同じ胸部内蔵の大出力ビーム砲。威力面での変更は不明。
空戦用複合兵装「アドラー」
4種のモード「ウォーハンマーモード」「ライフルモードA」「ライフルモードB」「ジャベリンモード」を切り替えて攻撃可能。内ライフルモード2種は副次的な武装となる。
名前はドイツ語で『鷲』を意味する。
- ウォーハンマーモード
4機の初期GAT-Xシリーズがザフトに強奪された事で開発を始めた「対フェイズシフト装甲兵器」の1種。
高硬度高密度高質量の金属で構成された錐状の頭部を、武装に備わったスラスター推力と本体側のパワーを合わせ、一点に集中して敵に撃ち込むことで、HESHなどにおいて発生するスポール破壊を引き起こし、例えPS装甲の物理表面は無傷でも衝撃を装甲の裏側まで伝播貫通させて内部を破壊する原理である。
これはかつて開発者が、大戦前にとある場所で出会った武術家(バリー・ホーと思しき男)に見せられた、「発勁」と呼ばれるC.E.以前の旧世紀より伝わる武術(マーシャルアーツ)の効果を、武装で再現しようとしたものである。ちなみに、バリー・ホーはM1Aアストレイで発勁を再現している。
120mm 3連装ガトリング砲
主翼両端に装備されたガトリングガン。
57mm 2連装ショルダーキャノン
両肩装甲部に搭載。砲身は機体側面に向けられている。
220mm 4連装多目的ミサイルポッド
両肩装甲でガードされる形で機体正面に向けられている。
ビームガントレット
両前腕部に装備された小型シールド兼ビームサーベル。小規模ながらビームシールドも発生できる。
オプション武装
飛行モジュールに追加可能なオプション装備。
125mm 2連装高エネルギー長射程ビーム砲「シュラーク」
カラミティにも採用されている高エネルギービーム砲。砲門の可動範囲も若干拡大している。
試射として1度使ったが、以降は外されている。
関連機体
エールストライク
高機動用ストライカーパック「エールストライカー」に換装したストライク。
パーフェクトストライク
飛行系のバックパックに格闘系と砲撃系の能力を持たせたストライカーパック「マルチプルアサルトストライカー」に換装したストライク。
余談
- 少数ながら生産は行われているとのことで、カラミティ系の中ではそれなりの機体数が存在すると思われる。
- 存在が確認されているだけでもカラミティは1機(再生産機であるブラウカラミティを含めれば2機)、ソードカラミティは3機(内、1機はカラミティからの換装)のみとなっている。
- デザインはアストレイズの阿久津潤一氏によるもの。先行して発売されていたフルメカニクスの1/100カラミティガンダムの金型流用を前提としたバリエーションで、ディティールもそちらに準拠している。
- これはMGジンをベースにしたジングラディエイターも同様である。
- 『SEED MSV』の設定では、GAT-X131 カラミティ開発過程で「リビルド1416プログラム」に組み込まれたもの、となっていたが、開発当初は飛行系(エール)・格闘系(ソード)・砲撃系(ランチャー)の3種が同時に計画されていた事に設定が変化してる。
- その為、既存の設定との誤差がある。『SEED ECLIPSE』では、既存の設定を上書きする設定が多い。