演:高畑淳子
概要
クライシス帝国の地球侵略を担当する幹部・四大隊長の紅一点にして諜報参謀。
率いるのは魔力などを操る能力をもつ怪魔妖族で、彼女自身もこれらの術の扱いに非常に長けており変身して諜報活動を行うこともあった。他の幹部と同じくいわゆる怪人態の姿は存在しない。
ちなみに大叔母は怪魔妖族の頭領である百目婆ァである。
頭の羽飾りや赤く光るムチ、火炎攻撃を武器とし、額の黄色い宝玉からは相手を拘束する光線を放つ。
第19話では重力砲の開発者である相原文吾教授を脅迫するために彼の脳をアンテナにして、テレビに彼の子供たちを拷問する姿を映し出すというなんだか凄い事をやっている(ラジオよろしく子供達の悲鳴を教授にテレパシーで送信している時点で凄い気がするのだが…)。
第45話では(ロボットを含めた)死者を蘇らせる呪術を披露、蘇らせた死者に羽飾りを与えて霊界怪人としたが、この黄金の羽はいわゆるキョンシーに対するお札のような役割を果たしており、貼り付けた怪人の不死性が失われてしまうという弱点を有していた。
また、最終回ではパンチで光太郎を吹っ飛ばすシーンも見られた。
同じ四大隊長の内、クライシス人ではないガテゾーンとは比較的仲が良く共同作戦を行うこともあったが、自身と同じく生粋のクライシス人であるボスガンとはプライドの高い者同士で仲が悪い。
「諜報参謀」の肩書に相応しい冷静沈着な知略家だが、ここぞという場面で私情が勝ってしまうのが欠点で、そのために犯したミスも意外に多い。
後述する事件の際にRXがロボライダー/バイオライダーに覚醒した為か、他の四大隊長に忠告を行うことも(その割に第45話では作戦のカラクリをベラベラ喋るなど変な所で迂闊だったりするが)。
一方こちらも四大隊長ほぼ全員に言えることだがジャーク将軍への敬意は極めて厚い。
特に彼女は、クライシス皇帝の細胞から養育したガロニア姫をアクシデントで死なせ、隠蔽の為に佐原ひとみを替え玉に仕立て上げたことがバレた上に、そのひとみを奪回されてしまうという二重三重の失態を犯した際も、ジャーク将軍は一言も彼女を責めず、「ガロニア姫はRXに殺されたと報告せよ」と庇ってくれたことから、将軍に心酔し切っている。
その忠誠心の高さを表すようにジャーク将軍ことジャークミドラが劣勢になっていた際にはダスマダーに救援するよう命じたが、あっさりと見捨てられて絶句する様子を見せていた。
彼女率いる怪魔妖族が終盤で全滅し、他の幹部達や切り札のグランザイラスまでもが倒されるとRXに倒された怪魔戦士達を怪魔霊界から呼び寄せて10人ライダー達を襲撃させるが、グランザイラスと共に消滅したと思われていたバイオライダーにより形勢逆転。
バイオブレードで顔に傷を付けられ、這う這うの体で逃げ帰ったところをダスマダーに激しくなじられるもジャーク将軍は彼女に罰を与えることはしなかった。
そんな彼女だけに、そのジャーク将軍を倒した怨敵・南光太郎をクライシス帝国に迎え入れようとするクライシス皇帝の提案は到底認めがたいものであった。
皇帝の意向に逆らってまで光太郎を殺そうとした為に用済みを宣告され、口から放たれた円錐状の光線に腹部を貫かれてしまう。なおも羽飾りを手に執念で皇帝に一矢報いようとするが力尽き、光太郎の名を叫びながら炎に包まれ消滅した。
余談
- 演者の高畑淳子氏は『仮面ライダーBLACK RX』が役者としての出世作であり、「この作品がなければ役者として食べていけなかった」と言わしめるほどである。
- 『コミックボンボン』に掲載されていた漫画版では、正義の心に目覚めたシャドームーンがクライス要塞ごと自爆してクライシス帝国を滅ぼした後に幹部勢で唯一人生き残り、残党を率いてRXに戦いを挑む。鬼女のような怪人の姿を現してRXを倒そうとするが、最後はシャドームーンのキングストーンの力を継いだRXにアルゼンチンバックブリーカーで真っ二つにされて殺害され、クライシス帝国は滅亡した。このシーンは内臓がぶっちぎれて飛散するという凄まじい迫力のコマで描かれている。
- 同じく『コミックボンボン』に掲載されていた『仮面ライダーSD』にはクライシス軍の四大隊長で唯一レギュラー出演。パソコンで侵略に最適な怪人を選んだり、日本かぶれのジャーク将軍の奇行に振り回されたりしていた。
- 顔出し幹部だった為か、『ロストヒーローズ2』では四大隊長では唯一登場できず…。この為、怪魔妖族の出番は雑魚や中ボスを含めてあんまりない(あるとすればスカル魔、スカル魔スター、百目婆ァぐらい)。
- 実はシリーズ初となる第1話に初登場して、最終話で退場した敵幹部。