※第49話の重大なネタバレにつき閲覧注意
「こ…こんな力には負けません!この力をコントロールして…強くなって…みんなを…助ける!」
ダークヘッド「最高の容れ物を手に入れたぞ!」
概要
第49話において、本作主人公であるキュアスカイ/ソラ・ハレワタールが、アンダーグ・エナジーを受け入れたことで変貌した姿。
プリキュアシリーズで史上初の、主役キュアが闇堕ちした(正確には闇の力を得た)スペシャルフォームとなる。
外見
衣装はキュアスカイのものから一転して、黒と赤と灰色を基調としたカイゼリンに近いものに変化。
ボロボロになったマントの肩留めもカイゼリンを思わせるトゲ付きとなり、それと逆の背中に黒い翼を身に纏う等、堕天使然とした姿に変貌。
髪の色も変身前に近い紺に変色している他、前髪のメッシュは赤く、ツインテールの先端部はより黒く染まり、翼型の髪留めもヒビが入った壊れかけになっている。
両目から青いオーラが炎の様に出てくる点も見逃せない。この蒼炎と青い目は闇に侵食されてもなお持ち続ける「ヒーローとしての心」の発露でもあるようで、ダークヘッドが憑依して完全に操られた状態では炎は消え去り、両目は血のような赤色に染まった。
戦闘能力
新たに飛行能力を会得(特に自身の翼を使う様子もなく、スキアヘッドのように浮遊できている例もあるため単にアンダーグエナジーの使い道と言う可能性もあるので翼の影響かは不明)。
「最強な力」と評されている通り、ダークヘッドをも圧倒する戦闘能力を発揮するが、常時アンダークエナジーの侵食にも苛まれ、苦しみながら戦う事を余儀なくされる。
戦闘スタイルはキュアスカイと同じで浄化技のヒーローガールスカイパンチに酷似した技も披露した(拳のオーラが紫になり腕もダークヘッドのものに変わっている)。
本編での経緯
スキアヘッドことダークヘッドによって、アンダーグ・エナジーの海の近くに誘い込まれた結果、急激に力を消耗してしまうキュアスカイ。その影響で意識を失ってアンダーグ・エナジーの海に放り込まれそうになったキュアプリズムを助けようと、ダークヘッドの誘いにやむを得ず乗る形で彼に捩じ込まれたパワーを受け入れて変化した。
何とか自我を維持してキュアプリズムを救出した後はダークヘッドを圧倒するも、戦う度に本人の意思に反してアンダーグ・エナジーに飲み込まれていき、一時は意識を失う。
そこをダークヘッドに憑依されてしまい、彼の思惑通り「最高の容れ物」としてプリズムに襲い掛かるが、彼女を信じて無言で向き合うプリズムを前に、スカイの心の必死の抵抗により自我を取り戻し、最後はスカイを想うプリズムの光を浴びてダークヘッドが消滅した事で元の姿に戻った。
余談
当初は公式のストーリー等でも名前が出ず正式名称が不明だった。
一応、関係者の発言としては、この回の作画監督を務めた板岡錦がXに投稿した際は「ダークスカイ」と呼んでいる。出典
その後、アニメージュとアニメディア双方の2024年3月号の前者のデザイン意図や三面図、後者の作中の扱いに触れる際に「ダークスカイ」として言及していたので、これが公式名称と思われる。
デザインは「黒い翼」「片羽」は脚本から、青い炎がコンテで足され、現在のカイゼリンに近い形でデザインされ、キャラクターデザインの斎藤敦史が引き続き担当している。
各誌のインタビューでは『ひろプリ』最大のピンチとして普段ならNGになる荒々しい演技で行われたことや怖さを強調した映像にしたとしている。
その一方でアニメディアではダークスカイのままCMをまたがないようにした、ABCアニメーション側から子供たちが観なくなるので次週に持ち越すのはやめてほしいという意見があったと明かしている。実際に49話Bパートのみの出番であることから闇堕ちについての慎重な扱いが窺える。
また、ファンの意見としていわゆるプリキュアタブーとして挙げられる「洗脳され仲間を襲うプリキュア」と言う点も関係があるのではという想像もある(前述の回答もプリキュアがダークになると子どもが怖がってしまうと聞いたという近い発言をインタビュアーが行っている)。
初代映画においてのプリキュア同士の戦いが封印されて以降、闇の勢力側のプリキュアの存在としてダークプリキュア5、ダークプリキュア、バッドエンドプリキュアと存在していたが、どれもコピーされた偽物であり味方が闇落ちした存在ではない。
よってこの姿は、シリーズ初のメインプリキュアの完全な闇堕ちフォームと言える。
しかしながら過去の類似例のように特殊な力で直接精神を操作されたわけではなく、あくまでもソラが自らの意思でアンダーグエナジーを招き入れたという点が大きく異なる。
見方によってはこれまで示されてきた「力が全てではない」というポリシーを半ば放棄しつつあったということにもなり、アンダーグエナジーが満ちた環境に耐えられなかったプリズムと並んで一度力に負けたと言える。そのうえで力がすべてではないとする二人のコンビで立ち向かう形になった。もしもこのまま力に屈して自我を失ってしまっていたら憧れの人の二の舞になってしまっていたかもしれない。
一方でキュアスカイの身体を奪う試みとしては、ほんの一時主導権を奪えた程度にとどまり、プリズムシャインの力を借りるまでもなくソラ自身の意思力で主導権を奪還されてしまった。彼女は以前ミノトンに告げた通り、アンダーグエナジーに負けなかったのだ。このため、「キュアスカイならキラキラエナジーとアンダーグエナジーの両方を使えるようになるのでは?」と考えた視聴者もいたようだ。
それ以前に、アンダーグエナジーを人間に注ぐ事自体無理があると以前から語られていたので、失敗するのも当然の結果だったのかもしれないが…ダークヘッドからすれば、あくまで憑依する隙を作るための手段に過ぎなかったのかもしれない。
因みに上記のダークプリキュアも、背中に黒い片翼が生えていると言う共通点があるが、こちらは左側でダークキュアスカイと左右対称になっている。
また、初代以来の敵勢力に洗脳された存在としてハピネスチャージプリキュア!第37・38話におけるキュアテンダーと、キラキラ☆プリキュアアラモード第27話におけるキュアジェラートの2人が当てはまるが、後者はあくまでロックフェスを攻撃して無茶苦茶にする為の洗脳であって、味方のプリキュア達には攻撃しようとしなかった。
一方で、前者はクイーンミラージュにより洗脳され、本当に味方を攻撃しようとするなど、今回のダークキュアスカイと経緯が似ている。
その見た目と設定、活躍に加え「ヒーローの闇堕ち」という要素から短時間の登場ながらも人気は高く、関連ワードがSNSのトレンドに入るなど反響も凄まじい。同時に目から青いオーラが炎のように出ているという共通点を持つブラック★ロックシューター(B★RS)もセットでトレンド入りした。
Pixivではダークキュアプリズムを想像して描いたイラストも投稿されている。
関連イラスト
無駄に厨二病
↓予言者
関連タグ
アンダーグ・エナジー 闇キュア 闇堕ちフォーム 闇堕ち 憑依
その他の意味
アメリカ合衆国でのNBCテレビで放送された海外SFテレビドラマ、原題:Dark Skies。→wikipedia:ダークスカイ