アンドロメダ(Fate)
あんどろめだ
真名
英雄に救い出された生贄の乙女、『アンドロメダ』。
現代においてその名は、宇宙の代表格であるアンドロメダ銀河として有名だが、下記の通り本人自身にはさしたる武勇や伝説がある訳ではない。
元はエチオピア王ケフェウスと王妃カシオペアの間に生まれた姫だったが、カシオペアが「自身の美貌(文献によっては娘の美貌が)は海の乙女たち(ネレイデス)全に勝る」と豪語したことにより海神ポセイドンの怒りを買い、国は高潮と海の怪物ケートスに襲われることとなったが、ケペウスは「アンドロメダをケトゥスに捧げれば許されるだろう」との神託を受ける、娘を怪物に捧げることを選んだ、ケートスの生贄にされ岩に鎖で縛りつけられてしまう。
そこに、メドゥーサ退治を成し遂げたペルセウスが通りかかり、メドゥーサの首でケートスを石化させ討伐、アンドロメダは彼に救い出され妻となった。
その後、アンドロメダの元婚約者が結婚を反故にされたことに怒り、反乱を企てる一幕もあったが、ペルセウスは元婚約者一派をメドゥーサの首で石に変え、事なきを得る。姫と英雄はこうしてめでたく結ばれた。
そうして子供を産んだ後、アテナによって星座に星座として天に召し上げられたという。二人の子孫からは後に神格化される半神の英雄、ヘラクレスやディオスクロイなどが出ている。
上記のエピソードを反映してか、鎖の意匠があちこちに反映されている他、容姿が褐色肌なのも出身国がエチオピアであるので、人種に関して様々な説が存在する為であろう。
人物
お転婆で快活な少女。見た目こそ王女としての品の良さを感じるが人懐っこく素直で純情で純粋。生前の夫であるペルセウスに強い愛情を抱いている。
能力
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | B | B | B | C | A | C |
保有スキル
騎乗(A+) | 乗り物を乗りこなす能力。生前には存在しなかった現代の乗り物はもちろん、竜以外の幻獣・神獣すらも乗りこなせる。 |
---|---|
対魔力(C) | 魔術に対する抵抗力。二節以下の詠唱による魔術を無効化する。大魔術、儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 |
英雄願望(C) | |
水泳上手(B) | |
カシオペアの娘(A) | アンドロメダはエチオピア(アイティオピアー)の王妃カシオペアの娘である。彼女が自身の容姿を(一説によれば娘の容姿を)海の女神たち(ネレイデス)より美しいと自慢したのが全ての始まりであった。カシオペアは夫である王ケペウスと並んで星座となっているが、ネレイデスの味方であるポセイドンの怒りは未だ収まらず、それゆえに海に潜ることを許されず常に夜空に見えるのだという。 |
生贄の乙女(A) | |
信託鎖エレイデス(EX) | アンドロメダを海に突き出た岩に縛りつけた、神託によって巻かれることになった鎖。それはカシオペアの発言に激怒した海の女神たちネレイデスの怒りを収めるためのものであり、基本的には常にアンドロメダの身体と共に在る。見た目上消せたとしても、本質的には逃れられていない。ネレイデスの怒りにより彼女に与えられた不可避の運命、呪いに近いものかもしれない。「ネレイデスの怒りを鎮める生贄のために用意された神託の鎖」という意味のものであるが、いつしか彼女の周囲はそれそのものをネレイデスと呼ぶようになった。その鎖は彼女を運命的に岩に縛りつけるものであり、逆に言えば、鎖を引けばその先には必ず岩が繋がっている。すなわち大きな岩がくっついた鎖分銅のようなものとしてこれを振り回すのが、サーヴァントとしての彼女の基本的な戦闘スタイルである。 |
彼の海にて眠る鯨竜(アイティオピアー・ケトゥス)
- ランク:C
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1〜30
- 最大捕捉:300人
海の乙女たちの怒りを受け、ポセイドンにより遣わされ暴れ回ったと伝えられる海の怪物、ケトゥス。
アンドロメダを喰らうはずであったそれは、通りかかったペルセウスが持っていたメドゥーサの首によって岩と化し、今も故郷のアイティオピアーの海、彼と初めて会ったその海に眠っている。
「アンドロメダの神託鎖には岩が繋がっている」「ケトゥスは岩となった」という神話的事実を繋げ、アンドロメダが無理矢理に鎖の先にケトゥスを引っ張り上げて乗り回し、突進させる宝具。
ケトゥスの正体は明らかになってはいないが、鯨に似た水棲の竜種ではないかと考えられている(くじら座として星座になってはいるものの、一般的な鯨の姿ではなく、怪物のまま描かれている)。
アンドロメダ本人も「ケトゥスは……ケトゥス……だよ?(目そらし)」とよくわかっていない模様。
ゲーム上での性能
関連人物
生前
命の恩人にして夫であり、シリーズ初登場時は同じくライダークラス。
後に天に上げられてペルセウス座となる。彼に対して強い愛を抱いている。
実の父親。
後に天に上げられてケフェウス座となる。
実の母親で自分が生贄になる原因を作った人物。
後に天に上げられてカシオペア座となっており、ここまでが秋の星座として天に輝いている。
ちなみに、ネレイデスの味方であるポセイドンの怒りは未だ収まらず、それゆえに海に潜ることを許されず常に夜空に見えるのだという。
実の曾孫達。この内ヘラクレスは自身と同じく褐色肌である他、ヘラクレスとディオスクロイは天に上げられて星座となっている。
ヘラクレスについては狂化により意思疎通は取れないものの元気でよろしいとのこと。
ペルセウスが所持していた首としか面識(?)はないが、彼と共に自身を生贄の運命から救い出してくれた存在。
シリーズ全体に目を向ければ、彼女の宝具「他者封印・鮮血神殿(ブラッドフォート・アンドロメダ)」や「強制封印・万魔神殿(パンデモニウム・ケトゥス)」に自身やケートスの名前が借用されている(※)他、『Fate/EXTELLA-LINK』ではライダーのメドゥーサがアンドロメダをイメージしたコスチューム「アンドロメダの装束」を着用するなど間接的に関わりがある。
ちなみに、彼女の子であるペガサスが星座となったペガスス座はアンドロメダ座と隣接している。
ペルセウスの関係者と言うこともあってあまり快く思われてないらしくバレンタインでは物騒な嘘を吹き込まれている。
(※)こうした直接関係のない人物名の借用は『Fate/stay night』組にはよくある事であり、『Fate/unlimited codes』の技名などにもそれが見て取れる。
Fate/Grand Order
主従関係と言うか友達感覚で接している。
ポセイドンで苦労した者同士、シンパシーを感じている。
無表情な彼女の奥に宿る強い愛情に共感を抱いている。
鎖で体が絡められている者同士、シンパシーを感じている。
文系と体育会系という違いはあるもののバリバリの陽キャラ同士、意気投合している。
その他
海神の怒りを鎮めるために生贄にされたアンドロメダと、嵐の船上から身を投げた彼女は悲劇の人身御供系女子という共通点を持つ。
ちなみに、妻になった後神々への生贄となったオトタチバナヒメとは対照的である。
余談
元ネタあれこれ
宝具使用時に背景に映し出されるのは彼女が元ネタになったアンドロメダ座にある『アンドロメダ大銀河』。
一時期日本では「アンドロメダ大星雲」と呼ばれていた時代があり、同じくアンドロメダ座のキャラクターが登場する『聖闘士星矢』ファンにはこちらの方が馴染み深いか。
なお、宝具で召喚されるケートスは絵画などでは鯨というよりかは「鯨竜」の名の通りドラゴンじみた姿で描かれているが、FGOではギリシャの神々が外宇宙から飛来した存在である事を踏まえてか、メカニカルな白い鯨として描かれている。
ちなみに、このケートスが星座となったものがくじら座とされている。
また、現在発表されているビジュアルでは6つの口のような物体から鎖が伸びているが、元ネタは不明。
一応、宮沢賢治の『星めぐりの歌』では「アンドロメダの くもはさかなのくちの かたち。」という一節がある。