オトタチバナヒメ(Fate)
おとたちばなひめ
この記事は『Fate/Samurai Remnant』に関する重大なネタバレを含みます。
※ プロフィールの出典地域は本百科の推測なので注意。
『Fate/Samurai Remnant』に登場するキャスタークラスのサーヴァント。
『盈月の儀』において最後に召喚された15騎目である。キルケーと同じく「逸れのキャスター」であり、小笠原カヤを依代として現界した疑似サーヴァント。
正確には『Apocrypha』のジャンヌ同様、現世に生きる生身のカヤ本人に憑依している形であり、当のカヤ自身はその存在に全く気付いておらず、彼女が表に出てきた時の記憶もない。
実は『盈月の儀』にとって必要不可欠の存在であり、本来の聖杯にはない欠陥や特殊な工程をもつ盈月は、彼女を捧げる事で完成する。そのため、セイバー以外の陣営が彼女の身柄を常に狙っており、彼女を守る事が災厄の元凶である盈月の完成を防ぐ最大の手段となる。
ちなみにOPムービーにも一瞬かつ僅かに登場している。
「弟」とは「年下の」を意味する「弟人」が変化した語なので、タチバナヒメと称されることがある。『古事記』では「弟橘比売命」、『日本書紀』では「弟橘媛」と表記する。
原典に明確な記述は無いが、初登場はオトタチバナヒメが詠んだ和歌から、焼津でヤマトタケルと共に騙され火攻めに遭うよりも前。ヤマトタケルの東征に加わっていたことになっている。
ヤマトタケルがヤマトヒメから賜っていた天叢雲剣で、辺り一面の草を薙ぎ払い、火打ち石で起こした迎え火で難を逃れた逸話から、天叢雲剣が草薙剣と呼ばれるにようになった。
父に疎まれ孤独だったタケルに寄り添い続けたが、走水の海(現在の浦賀水道)を渡る際に、海神の怒りを鎮めるために、自ら人身御供となりその身を捧げた。
入水する直前に詠んだ和歌は『古事記』にのみ存在しており、騙されて火攻めに遭った時に、自分を助けてくれたタケルに対する感謝の気持ちが綴られている。
オトタチバナヒメを忘れられないタケルが、「吾妻はや」と嘆いた言葉から2人が固い絆で結ばれていたのが解る。日本の東部を「あずま」と呼ぶのはこの逸話が由来となっている。
事故から7日後、彼女の櫛だけが海岸に流れ着いた。玉浦(現在の九十九里浜)に辿り着いたタケルが、橘の木を彼女の墓標としたことが由来とされる橘樹神社が、千葉県茂原市に存在する。
近接戦闘能力は皆無で、キャスター基準でも後方支援型に特化した性能であるため、万が一聖杯戦争に召喚されても勝ち抜くのは難しい弱いサーヴァントとされる。一方、支援手段である治癒能力は強力で、アサシンの蛇毒に侵され高熱に浮かされる伊織を癒してみせた。
生前
生前の最愛の存在。
共に召喚されたことは二度とない奇跡であり、互いにそれを理解している。
二人の関係は既に生前の時点で完結しているため、互いに未練なく接している。特典で入手できるタケルの霊衣は、オトタチバナヒメの衣装に似ている。
Fate/Samurai Remnant
自身の依代となった少女。
タケルとそのマスターである伊織との縁で偶発的に憑依してしまったらしく、現界してからも彼女を儀に巻き込まないよう、表出は最低限に努めている。
タケルのマスターで依代の義兄。
彼の前ではカヤの振りをし続けたため、終盤にタケルが明かすまで存在に気付かれなかった。
儀の最中に自身を攫った相手。ルート次第では逆にカヤを助ける事に。