CV:井上麻里奈
「いつか私が立派な処刑人になったら、お兄ちゃんの首を斬ってあげる。だから約束。絶対に死んじゃダメだよ。」
「ここにはもう…裁かれるべき罪人など、一人もいません。」
概要
幕府お抱えの処刑執行人一族である池田家の一人。陰では、死神とも言われている模様。16代目池田夜右衛門(先代)の養子であり、17代目夜右衛門その人。
実父は元攘夷志士で、保身で幕府に戦友の身元を密告したが後に逮捕され先代に処刑された。
先代の思想面を強く受け継いでおり、斬首により罪人の魂を清めるという考えを持つ。
池田家の一人だけあって剣術の技量は凄まじく、自動車すらたやすく両断してしまう。
必殺技は「辻斬り」。これは、首の皮が一枚繋がっているのではなく、傷口が鮮やかなため細胞が癒着しかけており、細胞すら斬られたことに気づかぬ、まさしく魂だけを抜き去る妙技。池田家に伝わる抱き首の極致であり、魂あらいとも言う。
かつて銀時を含む死刑囚を複数逃していた事が発覚した先代の介錯を務めた。しかし、罪人を逃した事がバレると家が取り潰される恐れがあったため、先代の死を有耶無耶にするため主君殺しの謀反人として行方をくらましていた。また、この間に家督を継いだ18代目夜右衛門(16代目の実子)が逃した罪人の殺害を秘密裏に行ったため、これも自然と朝右衛門の罪となった。その後、これ以上罪人として追い回されないよう、夜右衛門から捜索を依頼されていた銀時達万事屋により連れ戻され、書類上死亡した事にされて江戸から姿を消す裏工作が行われた。だが、実態は夜右衛門は朝右衛門を逃がすつもりはなく、銀時と共に自らの後ろ盾である徳川喜喜に身柄を引き渡そうとした。その結果、自分と夜右衛門の考え方に決定的な違いがあると感じ、家を守るため先代を殺害した事を悔い、その精算のため夜右衛門と対決、銀時と連携して夜右衛門を倒した。夜右衛門との対決後、朝右衛門の考え方を認めた夜右衛門から家督を受け継ぎ、19代目池田夜右衛門として再び夜右衛門の名を襲名した。
過去
実は銀時とはお登勢と出会う前から知り合っており、銀時にとって銀魂の作中で過去と深いつながりのある数少ない人物(登場女性キャラではおそらく最古)。
馴れ初めは、まだ幼い彼女が実父に売られようとしていたところを銀時に救われたことがきっかけ。
牢獄に閉じ込められた銀時に「自分が立派な処刑人になったら、お兄ちゃんの首を斬ってあげる。だからそれまで絶対に死んじゃダメだよ」と約束した。この二人のやりとりを陰で見ていた先代・夜右衛門は銀時を逃がし、彼女との約束を守るよう言い渡し、冒頭に至る。
銀時はこの時の彼女の言葉が生きる希望と心の支えとなり、見事立派な処刑人となった彼女と10数年ぶりに再会、罪から解放され、約束を果たした。
以上から、銀時にとっても彼女は恩人かつ重要人物であり、彼女が自害したと沖田から告げられた時には「なぜ止めなかった」と激昂し責め立てたほどだった。普段は他人の意思を尊重する銀時にしては珍しい反応であり、それほど彼女が特別な存在であることが窺える。
容姿・性格
名前のモデルは江戸時代の試し斬り職人・山田浅右衛門。外見のモデルは剛力彩芽。
黒いミニスカ丈の和服装束と頭にドクロの面を着けている。また、ニーハイから垣間見える太腿と絶対領域が何とも眩しくけしからんことになっているが、鉄壁スカート属性なのか、中身が見えることはない。
基本的に真面目で冷静沈着な常識人だが、銀時の乳首をギャグ調で斬ったり(本人曰く「討ち首」ではなく「うっ乳首」)、上述の迷台詞をかましたりするなど天然でお茶目な一面もある。なお、不幸にも銀時の屁をゼロ距離で顔面に食らってしまったことがある。
一方で、杜撰に荷物を積んだトラックから見ず知らずの子供を助けたり、過去に罪人となった銀時を元気づけたりするなど、困っている人を放っておけない心優しい性格。
新八や神楽も懐いており、自害したと思われた彼女が生きていることを知った時には思わず嬉し涙を流しながら駆け寄ったほど。
原作・アニメ同様、死神篇の最後で笑顔を見せており、これがまた可愛いので必見。
逸話
偶然にも朝右衛門の中の人は、同時期にアニメ化していた別誌の死神漫画のヒロインを演じていたため、運命的なツイートを残している。
また、死神篇ということもあり、作中では主に同誌の死神漫画のネタ(あれとかこれとかそれとか)を多分に乱用していた。しかし、朝右衛門が銀時に介錯を頼むシーンでは、「中の人つながり的には尸魂界よりも輪廻の輪に送ってあげたほうがいいのでは?」という半ば冗談交じりの実況コメントも視聴者から多く寄せられていた。
再登場?
これまで、漫画第463~469訓(第52〜53巻)およびアニメ第279~281話に登場しているが、銀ノ魂篇にてかぶき町へと助けに駆け付けるメンバーの中の一人に、朝右衛門と思しき人物のシルエットが確認できる。
……のだが、アルタナ解放軍及び虚との戦いに鯱共々間に合わなかったようで、再登場は二年後まで見送られることになった。