概要
世界最大の人口を誇るアジアの連合国家で、神聖ブリタニア帝国とE.U.に並び世界を支配する三大勢力となっていた。共産主義を掲げながらも天子を国家の象徴としてそれを補佐する「大宦官」による政治を行う君主制度も持ち合わせる。その他、首都である洛陽には議会も設けられている。
シャルル・ジ・ブリタニア曰く『富を平等にしたために怠け者ばかり』と称されている。
大宦官の専横による衰退と転換期
しかし、実際には制度としては既に崩壊しており、大宦官及びそれに近い軍人達による専横によって天子は只の傀儡と化して人民は生活が崩壊し、貧困に喘いでいる。
これらの元凶である大宦官を打倒しようと黎星刻率いる武官達がクーデターを画策しており、ブラック・リベリオン後には『紅巾党の乱』と呼ばれる武官達による反乱も勃発している。
ブリタニア及びE.U.との関係
当初、ブリタニアがエリア11を成立させた頃は隣国である日本がブリタニア領土となったこと自体が重大な危機感となってトウキョウ租界に総領事館を建設する、過去を想起させる麻薬リフレインを送り込む、亡命政権の官僚を仲介してエリア11の一部を日本として独立させて傀儡政権を樹立させるなど植民エリア政策を妨害し、ブラック・リベリオンから敗退した皇神楽耶らを匿うなどブリタニアとの関係は険悪であった。
しかし、「紅巾党の乱」を鎮圧したグリンダ騎士団の活躍や民の劣悪な環境を目の当たりにしたオデュッセウス・ウ・ブリタニアの「民が可愛そう」という稚拙ながらも国民生活の改善という的確な指摘からシュナイゼル・エル・ブリタニア主導で融和路線を採ることとなり、僅か一年で天子とオデュッセウスの政略結婚という形での平和的解決にこぎ着けた。大宦官はこの裏で領土の割譲と婚姻によってブリタニアの爵位を得て、自分達だけが得をしようとしていた。
E.U.とは当初、対ブリタニアの同盟関係を結んでいたのだがシベリア国境線沿いのサクラダイト鉱脈の所有権を巡った対立及び事なかれ主義のE.U.がブリタニアの牽制などを全て中華連邦へ押しつけるような政治によって同盟は瓦解、双方ともブリタニアの侵攻に対して孤立状態になる。
ゼロの復活による大宦官の専横の終焉とその後
この背景からブリタニアも丁度ユーロ・ブリタニアの弱体化による本国軍とナイトオブラウンズの戦線参加による戦力困窮に加え、政略結婚が秒読み段階だったために中華連邦との戦争を避けるために復活したゼロが総領事館内にいても迂闊に手が出せず、国外脱出を許すこととなってしまう。
結果、星刻率いるクーデター派の武官とゼロを排除するべくブリタニアは急遽政略結婚を行おうとするが、ゼロによって大宦官の密約が露呈して全てが水泡に帰す。大宦官が処刑されたことで中華連邦は一時、構成各国が分離独立を計ろうとするが、全て鎮圧されて中華連邦は解体され、対ブリタニアの連合国家、超合集国の基盤となる。
背景
この国は、恐らく漢王朝と三国時代の中国をベースにしている。中華連邦に導入されている統治システムは、(モンゴル人の支配者により、元朝の首都として築かれた北京とは対照的に)漢王朝の歴史的な首都だった洛陽から国の大部分を運営する大宦官たちにより、三国以前(漢)と三国(呉、蜀、魏)時代の政府機構に似通っている。
戦闘の中で関わっている地域はすべて(小沛、徐州、剣門関)は三国時代に存在した地域で、さらに主要な例として、大宦官のメンバーも含め、三国時代の古風な姓がしばしば登場している(周香凛、曹)。劇中に登場するこの国の男性名は(近代の中国における三音節の名ではなく)二つの音節を持つ名が多く、中華連邦が大まかに『三国志演義』に基づいていることを信じる理由の一つになる。
さらに、天帝八十八陵と、言及されている88人の天子の存在は、それぞれの天子が各自25年程度の統治を行い、王朝が途切れることなく紀元前127年から継承されてきたことを暗示しており、その時代は漢王朝がその絶頂期にあった時期にあたる。
第6話の最後で、神聖ブリタニア帝国第98代皇帝は演説の中で、中華連邦が富の公平な分配により、怠惰な人間の集まりと化したとしている。これは、毛沢東時代の中国(その平均寿命の増大にもかかわらず、三年大飢荒)、もしくは同様に平等主義的な起源を持つ、太平天国の乱のアナロジーのように見える。
中華連邦は、ジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』におけるイースタシアとほぼ同じ国境線を有しているが、神聖ブリタニア帝国とオセアニアの間の確かな類似性を考慮すれば、驚くにはあたらない。最終的に、皇帝が第6話で述べたことが真実とするならば、中華連邦は「共産主義」国家であることから、イースタシアにさらに似通っていることになる。
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