概要
2008年から2015年5月までコミックZERO-SUM増刊WARDで連載されていた高山しのぶの中華風ファンタジー漫画。
ZERO-SUM増刊WARD休刊後、現在はゼロサムオンラインにて連載中、こちらでは最新話と「第1巻」を見ることが出来る。また、pixivコミック でも1巻などが閲覧できる。
颱風グラフィックスの手によってテレビアニメ化されている。以下別途後述。
ストーリー
大昔の中国を思わせる国。その四方の地で支えていた四凶と八百万の神が存在していたが、四凶のうちの二匹が他国へと逃げ出した。その際、五山の内の二山が崩れ落ちた。
また、八百万の神も消え去った。
国土を保つため、失踪した四凶の代わりとして人々は人柱たる役目を作り上げた。
そして、消えた神々を取り戻すため「歌士官」が作られた。
歌士官である一葉(いちよう)は、自分の育て親である神獣・しろを人柱の身より解放するために「よその国へと逃げ出した神を連れ戻す」ことを目指して職務を続けている。
しかし、彼は「史上最も出来そこないの歌士」と呼ばれる歌士官であり……。
登場人物
※CVはドラマCD版/アニメ版の順
主要人物
一葉(いちよう)
主人公。19歳。首に赤い布を巻いている。
他国へ逃げ出した神々を探している歌士官。口が悪く、従神滇紅には暴力的な態度を取る。
伝説の歌士官藍采和の弟子だが、踏々歌と呼ばれる呪術を使う歌士官でありながら、ありえないほどの音痴という欠陥も持っている。
そのため今まで上手くいった例がなく、未だに連れて来ることの出来た地霊はゼロである。
同じ歌士官達からは「史上最もできそこないの歌士」と言われている。
しかし、首に小さな翼が付いており、規格外である滇紅と花果を扱え、滇紅の封印を解くなど、尋常でない力を持っている。
滇紅(てんこう)
一葉が使役する中級神の一人。種族は不明。赤い長髪で紫の瞳をしている。
水を通して場所の移動ができる。
普段はおっとりしているが、戦う際は髪の色が白く変わり、別人と言えるほどの好戦的な態度に変わる。
ミクロネシア地方の悪神ムレッテムーの遺跡の奥深くに、何者かによって封印されていた。
花果(かか)
一葉が使役する中級神で「竦斯(しょうし)」という珍しい種族。
一葉に懐いていて、一葉に危害を加える者を攻撃する。
普段は小さな子供の姿をしているが、戦闘時などは成長した姿になり、立ち振る舞いや口調も年相応になる。しかし、一葉に叱られると泣き喚くなど精神年齢では普段と大差ない。
CV:_ / 田村睦心
種族は雷獣で雷や嵐を呼ぶ中級神。
諸事情で島から出られずにいたところを一葉に救われて一葉の従神となる。
最初は人間の姿をとる時は男児の姿だったが、精神的成長に伴い外見も大きくなっていく。
親友・親交関係
羅漢(らかん)
一葉の友人で、神々を目的に合わせて成長させる調教師。19歳。
珍品種には目がない。いつも無一文の一葉に食事を驕らされている。
武夷(ぶい)
一葉と同じ歌士。22歳。
賭け事が大好きで稼いだ金をすぐにつぎ込んでしまうため、常に金に余裕がなく、詐欺まがいのことまで働いている。
藍 采和 (らん さいわ)
見た目は小学生にしか見えないほど背が低いが、八仙の一人で一葉の師匠。
一葉に歌士になることを勧め、一通りの礼儀作法や歌士としての役割を教えた。また、一葉の育て親である白豪を捕縛し、国のため人柱とした張本人でもある。
孫登(そんとう)
歌士官長。外見年齢20歳。従神は天竜八部衆。
ポニーテールと太い眉毛が特徴的な男性。地仙のため、老化が遅い。
非常に優秀だが一風変わった人物。藍采和を「心の友」と呼ぶ。
峰龍井(ほうりゅうせい)
歌士官長補佐。外見年齢30歳。従神は花仙十姫。
調教師として一流の腕を持つ。出世を望んでいないが、孫登を抑えることのできる人物として、歌士官長補佐官に任命された。
地仙であったが、三年前に仙籍を返上しており、今は人間に戻っている。
白珠龍(はくしゅりん)
西の崑崙山にいる西王母。
少年のような少女で、一葉に「西王父」とからかわれている。
16歳で天仙となり、成長が止まった。
山烏(さんう)
CV:_ / 鈴木崚汰
八仙・漢鍾離の息子。孤児だった白珠龍にとって兄のような存在だった。
また一葉にとっても最初の友人であり、一葉に学舎で習う内容を教えた。
家族を顧みない父親、ひいては仙に恨みを持ち……。
仙
蒼香茗(そうこうめい)
三皇のひとり、東王父。
女口調で容姿も中性的だが、気が強く、包容力のある男性。
八仙
国の地盤四方を支える柱として、四凶の代わりに東西南北に2人ずつ人柱として縛り付けられる役目を負っている。また、国政に関与している。
漢鍾離(かんしょうり)
CV:_ / 綿貫竜之介
天官長。厳格な男性で、山烏の父。
李鉄拐(りてっかい)
CV:_ / 岸尾だいすけ
水官長補佐。杖をついている丸眼鏡の男性。水官長補佐。
神
白豪(はくごう)
神獣である「天狗(てんこう)」という種族で、大きな猫の姿をしている。
普段は西王母の側近で守護を務めている。国を支える人柱である。
一葉の育て親でもあり、一葉は彼を人柱から解放するため歌士官になった。
比企(ひき)
かつて四凶を封じた神・龍王の息子で、龍生九子の一人。
足を切られ、崑崙山の青柱の人柱とされている。
人に会う時などは、癖毛の青年の姿をしている。口調こそのんびりしているが、人を食ったような言動が多い。
丙閑(へいかん)
CV:_ / 村瀬歩
龍生九子の一人であり、龍王と乙姫の子。
父を敬愛し、白豪と一葉を嫌っているが、様々なことを知る為に一葉の従神となる。
用語
かつてこの国の地中に固く封じられていた、渾沌・窮奇・饕餮・共工の四匹の強大な悪神のこと。
それらが封印を強引にといて二神が他国に逃げ出して以来、国に存在していた八百万の神も消え去ってしまい、その後は偉人たちが国を守り支えてきた。
北の地で北斗七星に封じられていた大きな犬のような獣で盲目聾者の神。
南の地で朱雀に封じられていた翼を持った虎でひねくれた性格を持つ神。
東の地で龍王に封じられている羊身人面で飢餓猛獣の神。
西の地で白虎に封じられている人面蛇身朱色の神をもつ水神。
腹心に九つの分身を持つ水の邪神・相柳がいる。
歌士官(歌士)
消えた神々を取り戻すために作られた職。踏々歌と呼ばれる呪術を使い、神獣を封じ込めることを仕事としている。
独特の歩法と「醮(しょう)」と呼ばれる願文を詠む様が歌舞のようであり、「斎」という数珠に神を宿す様が戯曲のようであるため、「歌士」と呼ばれる。
アニメ
2023年8月にアニメ化が発表された。
2024年10月から11月半ばにかけて、TOKYOMX、サンテレビおよびBS朝日にて第7話まで放送された。第8話以降に関しては後日改めて放送される予定。
スタッフ
制作:颱風グラフィックス
監督:山元隼一
シリーズ構成:村井雄
キャラクターデザイン:佐藤正樹
音楽:栗原悠希
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