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編集者:そちゃ
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概要

ゴーカイジャーが自分たちの大いなる力「夢をつかむ力」として手に入れた力。

カンゼンソウルは炎神ソウルの形をしており、マッハルコンにセットすることでゴーカイオーと豪獣神がマッハルコンと地を駆け(まさに夢を追っているという表現かもしれない)、カンゼンゴーカイオーに合体できる。

何故「カンゼン」ソウルなのかが理解しづらい(ソウルについてはマッハルコンが炎神のため、炎神ソウルの命名規則に沿っているに過ぎない)が、形成の経緯を踏まえると理解しやすい。

第37話では宇宙帝国ザンギャックから放たれる敵を倒していくことをキャプテン・マーベラスは「降り掛かる火の粉を払っただけ」「(仲間や地球を)守ってねェし、守れてもいねェ」と言っているが、ナビィはその行為を「地球を守っている」と解釈していた。

しかし、マーベラス、ルカアイムハカセはザンギャックに敗れた過去を持ち、さらにマーベラス以外の3人は自身の星を滅ぼされている。

そして文字通り宇宙規模の敵であるザンギャックを相手取るマーベラスの内心としては、ザンギャックを滅ぼさない限りはいつかはザンギャックに敗北し仲間を失う危惧があった一方、ザンギャックを滅ぼすのは同じく宇宙規模である宇宙最大のお宝を見つけるのと同じくらいに困難と考えていたのかもしれないとジョーは推測している。

その最中、ザンギャックはワルズ・ギルバリゾーググレートワルズを引っ提げ出撃。

ゴーカイジャーの巨大戦力であるゴーカイオー豪獣神を合体した(=仲間の力を集めた)豪獣ゴーカイオーを攻撃。

攻撃を受ける中で過去のトラウマを想起したマーベラスは、豪獣ゴーカイオーに居た他のゴーカイジャーを強制脱出させ、残されたマーベラスは合体が解除されたゴーカイガレオンで意識を失った。

続く第38話では意識を失っていたマーベラスがアカレッドと邂逅。

マーベラスがかつてアカレッドに受けたように、仲間を守ったつもりでいた。

しかしアカレッドは、「本当にお前が守りたかったのは夢を掴むために集まったかけがえのない仲間達との絆じゃないのか」と諭す。

また、「海賊」が夢を掴むために集まった仲間であることも再確認すると、他のゴーカイジャーとの再会時に「お前らやお前らの夢は俺に守られるほどヤワじゃねえ」と誤りを認めた。

そしてグレートワルズとの再戦でも大いなる力の連続技を繰り出すも通用しなかったが、「夢をこの手で掴むまで俺たちは突き進むだけだ!」と言い切った時、ゴーカイジャーのレンジャーキーが光り、ゴーカイオーにセットすると、ゴーカイジャー・ゴーカイシルバー・マッハルコンのクレストが合わさり、カンゼンソウルが生まれた。

俺たちの大いなる力――夢をつかむ力か!

以上の描写から「カンゼン」とは夢をつかむために諦めず一丸となった6人の意志を指している(戦いの後で大いなる力の発現により「本当の」ゴーカイジャーになったとマーベラスが発言している)。

なお鎧が言うように、ゴーカイジャー自身にも大いなる力があったため、ゴーカイジャーも晴れてスーパー戦隊の一員となったという見方もできるが、あくまでそれは第四の壁視点での話であり、上記の通りカンゼンソウルの形成には特に関係が無い。

直接的な要因はゴーカイジャー自身の意志の問題である。

カンゼンソウル形成の時点で、ゴーカイジャー6人の力が合わさった豪獣ゴーカイオー(なお、豪獣神は3つの大いなるによって誕生する)から、元々が炎神戦隊ゴーオンジャー炎神の流れを汲むマッハルコンも加わり、既存のスーパー戦隊の力もより内包していると言えるが、あくまで夢である宇宙最大のお宝をつかんでいない状況であるために、全てのスーパー戦隊の大いなる力を持つ訳ではない

逆に言えば、大いなる力が揃っていないからこそ宇宙最大のお宝を手に入れるという夢が存在でき、その夢のために6人が力を合わせ困難に立ち向かい、守りたいと思えるような絆が生まれるのだ。

第37話のマーベラスは、過去のトラウマ故に仲間を守ることに固執してしまい、仲間の夢をつかみたいという意志を見落としていたと言える。

余談

第37話と第38話は総括するとゴーカイジャーの心が完全に一つになるための話である。

特に過去のトラウマを抱えたマーベラスは上記の通りだが、バリゾーグとの因縁に決着をつけたジョーについても、決着をつけた流れは第37話で自分を守ったことでマーベラスなどの仲間に借りを返すという意味も含まれている。

バリゾーグの破壊後、回想でシドに自分の魂が救われたこと、その上でジョーの強さは自分と仲間のものと諭され、マーベラスの元へ向かうように道を示し、ジョーが後腐れのないように配慮している。

他の4人についてもマーベラスの過去を知りながら守られたことについては思う所があると各々語っている。

一方、対比関係としてザンギャックでは、グレートワルズ及び皇帝の親衛隊が初登場し、皇帝アクドス・ギルによる地球侵略への直接的な動きを見せたため、一度はゴーカイジャーに勝利した。

しかし内情は、司令官であるワルズが日頃のダマラスに対する鬱憤を晴らすため、ワルズの内心を知りながらも(洗脳を受けているためだが)唯一信頼できたバリゾーグとともに行動し、結果的に戦死している。

ワルズはマーベラスと同様に仲間を引っ掻き回したが、対照的に仲間が居らず孤立無援になり、(ダマラスの皇帝直々の命もあったとはいえ)ダマラス以下もワルズの横暴を止められずに引導を渡された形となった。

バリゾーグもジョーの対比で、ワルズは自分が守る対象であり、自分が守られる想定をしていないと発言したため、ジョー(及びシド)とは考え方が違うと再確認した上で戦死する末路を辿った。

片や夢をつかむために仲間との結束を固め完全な「スーパー戦隊」になったゴーカイジャー、片や部下に対する不信により孤立無援となった地球侵略の司令官を失ったザンギャックとの対決は、ここからより苛烈を極めていく。

編集者:そちゃ
編集内容:一部の訂正