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京都市バスの編集履歴

2025-01-02 20:40:53 バージョン

京都市バス

きょうとしばす

京都市交通局が運営する路線バス。地元では単に市バス(しバス)と呼ばれることが多い。

概要

市内交通の主要な位置を占める。京都市内を中心に走行しているが、一部長岡京市向日市にも停留所がある。

なお、京都府内には京都交通京阪京都交通京都バス京都京阪バスという「京都」の冠が付いた民間バス会社が存在するが、これらはいずれも市バスとは別物である。うち前者は日本交通、後者3社は京阪電鉄グループ会社である。

2005年に京都市に編入された旧・京北町京北町営バスは編入後は市バスとしてではなく、「きょうと京北ふるさと公社京北ふるさとバス」として引続き運行されている。



歴史

京都におけるバス事業の始まり

京都市によるバス事業は1928年、出町柳 - 植物園間2.5kmで運行を開始したのが始まりである。その後、「市内は市電、新市域は市バス」を基本方針として、京都市内外縁部を中心に路線を設定して行った。また、1932年にはトロリーバス事業を開始した。


昭和初期 - 戦中

しかし、WW2勃発に伴う影響で燃料入手が次第に難しくなり、木炭自動車・電気自動車(今のEVとは全く異なる)・コーライト自動車・メタンガス自動車導入や木炭自動車用木炭自家製化などを図ることとなった。また、燃料消費を抑えるため、運休時間帯設定や路線縮小、急行運行実施等も併せて実施された。

同時に京都市内でバス事業を行っていたバス事業者買収を行い、基本的に市内は京都市電気局によりバス事業が行われることとなった。なお、京都市内におけるバス事業戦時統合は京都市電気局に統合実施されることとなったが、上述の通り、京都市内のほぼ全てが京都市電気局により統合されていたため、実質的には実施されなかった。ただし、現在でも京都市内に民営バス会社やJRバスによる路線が残存しているのは、この統合時に大阪市域の統合に絡む京阪自動車(現・京阪バス)・奈良電鉄(現・近鉄バス)・宇治田原自動車(後の京阪宇治交通、現・京阪バス)と丹後地方の統合に絡む丹波交通(現・京阪京都交通)が統合対象でなかったこと、省営バスはそもそも戦時統合の対象外であったことによるものである。また、現在の京都バスの前身に当たる嵐山自動車と鞍馬自動車は当時の京都市域にほとんど路線を持っていなかったため、やはり統合の対象外であった。


戦災からの復興

戦後、他の日本の大都市と比較すると京都市内は余り空襲等の被害を受けていなかったため、車両や施設への被害は最小限で済んでいた。しかし、戦中から続く燃料事情が厳しいなどの状況は継続しており、京都市電気局により運行が行われていたバスは戦後時点では僅か8路線であり、それらも代燃車により運行される状況であった。

この様な中で徐々に復興が進められて行った。1947年(昭和22年)には、京都市電気局は京都市交通局に名称変更を行い、同時期に進駐軍から車両払下げを受け、増強に努めた。その後、車両大型化が進むと共に運休路線再開が行われ、徐々に戦争前の姿を取り戻して行くこととなった。 1949年(昭和24年)には、一般貸切旅客運送自動車事業を開始し、1951年(昭和26年)には、夜の観光バス運行を開始した。また、京都市内には前述の通り、戦時統合が行われずに多くの事業者が残されていたため、1948年には省営バスや京阪自動車、京都バスを始めとした会社線のバスとの相互直通を開始。1951年(昭和26年)には京阪自動車・京都バス・丹波交通・国鉄との運輸協定を締結するに至った。

また、1951年には大阪市に次いで国内2番目となるワンマンバス運行を開始した。なお、ワンマン化についてはこの後順次進められて行き、1970年に多区間系統ワンマン化実施。1972年に後乗り前降りの整理券方式による乗降方式導入が行われて行く。

1952年(昭和27年)には地方公営企業法施行に伴い、公営企業体としての京都市交通局が発足した。この発足と同時にバス車体カラーリングを変更。現在の京都市営バスの車体に見られる若草色と濃緑色の曲線からなるデザインに変更されることとなった。 この様な状況の中で路線拡充が進められて行き、1955年に京阪自動車と共同で京都定期観光バス、1958年に京阪自動車と共同で比叡山線運行をそれぞれ開始したのが一例である。


市電事業廃止・市営地下鉄事業開始による影響

しかし、1960年代となると次第に日本全国共通の問題となる市内中心部空洞化(ドーナツ化現象)や自動車の急激な普及(モータリゼーションの急速な進展)に伴い、利用客減少や渋滞等により定時制の喪失が京都市内においても顕著に見られる様になって来た。これに合わせて、京都市交通局財政も悪化を続け、京都市電やトロリーバスが廃止されることとなり、代替輸送を市バスにより行うこととなった。これに合わせて施設の増強が行われ、醍醐や梅津・三哲・西賀茂・錦林・九条・烏丸の各営業所が適宜新設されることとなった。

路面電車が上記の様に廃止され、京都市交通局はバス専業事業者となったが、1960年代から市営地下鉄事業計画が進められており、1981年(昭和56年)に京都市営地下鉄烏丸線が開通した。これに合わせてバスでも路線再編が行われた。この再編基本方針は市バス・地下鉄の有機的な連絡を基本としており、地下鉄・市バス乗継運賃導入や北大路バスターミナルにおけるフィーダ路線導入がその具体例であった。


交通体系変化と新たなバスサービス拡充

1990年代に入っても道路渋滞悪化に伴い、バス定時性確保が難しさを増して行った。また、京都市営地下鉄烏丸線、東西線の相次ぐ延伸や新規開通に伴い、鉄道と並行する路線縮小や他事業者への移管を進めることとなった。これにより、山科区や伏見区東部の路線を全て京阪バスに移管、左京区北部の路線の大半を京都バスに移管することとなった(なお、この際、敬老乗車証などを移管した路線でもそのまま使える措置を取っている)。

また、この様な外部環境変化に伴い、市バス事業の赤字が悪化したため、一部路線運行業務を民間事業者に委託することとなった。最初は横大路営業所を委託することから始まり、現在では西賀茂・梅津・九条・洛西・横大路の各営業所が一部または全てを民間事業者に委託することとなった。これらの施策により、ここ数年は財務状況改善が見られる様になって来た。


一方、バス事業規制緩和に伴い、2002年にMKタクシーが東山地区を中心とした循環路線を設定し、市バスより安い運賃(構想では200円、当時の市バス運賃は220円)で路線バス事業に参入することを発表した。このことに対して京都市は、市バス経営に影響を与えるとして激しく反発することとなった。この問題を解決するために、2004年7月に京都商工会議所の村田純一会頭による協議の提案を受け、京都市とMKタクシーの当事者同士が協議をする場として「京都のバス事業を考える会」が発足した。この中での様々な議論を通じて、従来と異なる新たな施策等が示された。これに伴い、MKタクシーは路線バス事業参入を取止めることとなった。代わりに、考える会最終報告書に記載された一部路線ジャンボタクシー等を使用したサービス改善を担当することとなり、委託事業者として横大路営業所運行委託業務に参入した。なお、MKタクシーが事前に準備していた中型バスは上記の通り、路線バス事業に参入しないこととなり不要となったため、一部を残して京都市交通局がリースという形で引取った。


東山地域系統では観光都市・京都ということで観光客重視のダイヤで設定されている系統が多い。観光面に特化した「洛バス」という急行バスも設定している。市内中心部においては、基本的には昼間は本数が多いが、交通事情が悪い場合は団子状態で来るないし長時間バスが来ない場合もある。しかし近年は河原町通(河原町今出川 - 京都駅)や桂駅 - 洛西ニュータウン(こちらは京阪京都交通と連携)で等間隔でバスを走らせたり、西大路通では立命館大学(衣笠キャンパス)に向かう快速バスを増やして所要時間短縮を図る等、観光以外の面でもサービス向上を図っている。

大半の系統は22時台に最終便となるものが多いが、循環系統については旧市電代行という側面もあり、一部主要系統と合わせて23時頃まで運行している。それでも都心部に深夜帯に到着する列車からの乗継出来ない事例も多く、他大都市で見られる(運賃倍額の)深夜バスの設定を求める声が一部挙がっており、それを受けてか、河原町通り - 京都駅に向けて、夜間バス(よるバス)運行が始まった(後に祇園地区からの便も設定)。

近年では西大路通では市バスを優先して信号を制御する公共車両優先システム(バスが接近すれば自動的に青になる)を導入する等市バス定時運行を進めている。バス本数が多い区間では朝夕ラッシュ時にバス専用レーンを設けてはいるが、違反一般車両流入や違法駐車車両で余り効果を上げていない(特に四条河原町周辺では週末となると1車線が違法駐車車両・タクシーで埋め尽くされ、取り締まる京都府警の睨み合い状態と化している程であり、バス路線の定時運行の大きな障害となっている)。



路線

路線概要

路線は大きく分けると運賃制度の違いで「均一系統路線」「調整系統路線」「その他(観光特急バス)」に分けられる。いずれも、乗降方式は観光特急バスを除き、後乗り前降りの後払いである。

系統は数字で示されるのが基本である。基本系統と一部路線が異なる場合は枝番ではなく特・臨などの文字が数字の前に付加されるのが特徴である(特18・臨18等。臨は臨時の意味ではなく、枝系統でも運行本数が少ない場合に付く、ただし、近年は特・臨については表示されないことも増えている)。これ地は別にブロック系統(後述)には、北・西・南が頭に付き、これとは別にM1系統がある。1系統、北1系統、西1系統、南1系統、M1系統は全く別の系統になるため、注意が必要となる。

市バス対応各種カード(後述)で利用の場合は乗車時(調整系統路線のみ)と降車時にカードリーダーにカードを通すまたはタッチして運賃を精算する。

2006年以降導入の車両は従来のLED式停留所案内・運賃表示機の代わりに液晶モニタが設置され、系統案内や停留所案内、さらに運賃案内が表示される(既存車についても交換済)。

なお、近年の路線バス車体において主流となっているLED表示方向幕(行先・経路表示機)は一部を除いて導入されておらず、長らく幕式表示が主流となっていた(これは後述の均一・循環・調整系統の色別表示、及び中心部南北通ラインカラー表示を行っていることが大きく影響しているものとされる)。「まで」と書いてあるバスは、その停留所が終点である。「まで」の表示があるのは区間運転で途中に終点になる場合で、起終点付近で一方向循環に系統で入庫の関係で途中の停留所止まりとなる場合もある。


均一系統路線

京都市中心部の「均一区間」を走る路線である。京都市内の有名な観光地の多くは、この区間内にある。運賃は一律で230円(大人)。市中心部循環系統(後述)以外の均一系統の系統番号は、方向幕の青地に白文字で書かれている。ただし81、105、南5系統の末端部(中書島~横大路車庫前間)、臨18系統の一部区間(国道赤池~竹田駅西口~パルスプラザ前間)は均一区間外を走行するが、均一系統扱いとされている。なお、均一区間は2014年春に嵯峨嵐山地区、2016年春に修学院岩倉地区にも拡大されている。かつては通勤・通学向けに停車停留所を減らした快速9系統があり、2011年3月26日に廃止されたが、2024年6月改正で一部の系統で快速運転が復活した。なお、M1系統のMは「Micro」の頭文字であり、狭隘路のエリアにバス路線を展開するため、手始めにM1系統が開設されたものの、後が続かなかった結果である。


調整系統路線

均一区間外側を走る路線である。中心部から郊外に向かう路線と郊外同士を結び付ける路線がある。調整区間を走るバスには前方に「整理券車」という表示がされている。調整系統の系統番号は、方向幕の白地に黒文字で書かれている(ただし、均一系統扱いされている例外はある)。

乗車時に整理券を取る(乗車口で「整理券をお取り下さい」とのアナウンスが流れる)か対応カードをカードリーダーに通し、降車時にバス前方に表示されている「整理券番号」に対応した運賃を支払って(対応カードの場合は運賃支払機のカードリーダーに通して運賃を精算)降車する。整理券を受け取らなかった場合(若しくは対応カードを乗車口のカードリーダーに通さなかった場合)「運賃表の表示の最高額を支払う」規則となっている。なお、多区間系統路線であっても、均一区間内のみ利用の場合は運賃は230円(大人)である。

車内運賃表の表示が変わる(運賃が上がる)時には次停留所名案内放送の最後に必ず「これから先運賃が変わります」という案内が流れる。これは京都バス等の路線でも行なわれている。ちなみに、運賃表が巻き取り式幕であった頃にはこの案内が流れる際に運賃表の幕が回っていた。

また、均一区間から外れる境界となるバス停接近時には「これから先、均一運賃区間外となります」とアナウンスが流れる。これは均一区間のみを走る路線が多く、また均一区間専用の車には運賃表や整理券発行器が取付けられていないため、運賃が区間によって変わることが習慣付けられていない人が、運賃不足に気付かないまま降車してしまうことを防ぐためと思われる。なお、均一区間外では市バス・京都パス1日乗車券カード、均一区間全線定期券は利用できず、また地下鉄・バス乗継乗車券では差額精算が必要となるため、運賃表示器は幕式時代から全線定期での差額(均一区間の境界からの普通運賃)、地下鉄乗継券での差額(普通運賃から230円引き)も合わせて表示される。ただし、京都市南部(主に伏見区)を走行する一部調整系統では均一区間外であっても市バス・京都バス1日乗車券カードと京都市域昼間割引共通回数券(本来は均一区間専用)では差額等なしで利用可能な区間がある。

かつて調整系統用車両にはバンパーに縦書きで「整理券車」と書かれた円形標識を付けていた。濃紺地に緑文字という暗い色を使用していたが、結構大きめの標識であったため、目立つものであった。その後、横書きのシールに変更された(シールは黄色地に黒文字)。

市バスエリア内の主要観光地のうち、桂離宮は均一区間外である。


市中心部循環系統路線(均一系統扱い)

200番台系統は市内中心部を循環する路線であり、市内の幹線道路を一周する。概ね5 - 23時台まで運行されており、1日の運行本数も比較的多い(1番本数が少ない208系統でも日中30分間隔)。系統番号は、方向幕のオレンジ地に白文字で書かれている。200番台は元々廃止された京都市電の代替路線に、それまで走っていた市電の系統番号+200として設けれられた路線であるが、その後の路線改編によって200番台は循環系統と改められた。このため、現在も忠実に旧市電時代の経路を辿っているのは、201(市電1系統)・207(市電7系統)系統のみで、いずれも市電時代からの循環系統である。また、202・205・206・208系統がそれぞれ市電2・5・6・8系統の一部を彷彿させる経路を走っている。一部系統には通勤・通学用に停車する停留所を減らした「快速」が存在する。ただし現在運行されている快速には循環する系統はない。なお、均一系統と系統番号の色が異なるのは、かつてはオレンジ色の中心部循環系統と青色の均一系統との乗継割引制度があった名残である。


ブロック系統(均一及び調整系統扱い)

鉄道駅からのフィーダー輸送を担う系統として、1981年5月’地下鉄烏丸線開通日)から設定された系統(一部は既存系統を区間変更の上番号変更)。現在は地下鉄北大路駅からの洛北ブロック系統(北○)、阪急桂駅(後にJR桂川駅と阪急洛西口駅からも)からの洛西ブロック系統(西○)、地下鉄・近鉄竹田駅からの洛南ブロック系統(南○)が設定されている。かつては阪急河原町駅(四条河原町)および京阪三条駅(三条京阪前)、四条駅(四条京阪前 現在の祇園四条駅)からの洛東ブロック系統(東○)も存在していたが、1997年10月の地下鉄東西線開通に伴い、全廃(山科醍醐地区から市バス自体が撤退)された。


観光特急バス

新型コロナウイルス流行が落ち着き、外国等からの来訪客が再度急増したことで、観光地への系統が混雑し、市民の通常移動にも支障が出たことから2024年に新設。現在は土休日のみの運行。

京都駅 - 銀閣寺道間EX100・京都駅 - 五条坂間EX101の2つで、停車地はEX100は京都駅→五条坂→祇園→岡崎公園 美術館・平安神宮前→銀閣寺前→銀閣寺道→岡崎公園 美術館・平安神宮前→祇園→清水道→五条坂→京都駅。EX101は京都駅 - 五条坂(ノンストップ)と観光地アクセス特化となっている。

前払い方式を採用。運賃は現金・交通系ICカード利用の場合は大人500円と均一区間運賃の倍額以上に設定されているが、1日券等利用の場合は追加料金不要。また、定期券、回数券、敬老・福祉乗車証は一切利用不可と完全な観光特化型。


よるバス

よるバスは京都市内の繁華街 - 京都駅間を結ぶ夜間バスである(深夜バスではない)。河原町三条 - 京都駅間を結ぶかわらまち・よるバスと、祇園・四条烏丸 - 京都駅間を結ぶぎおん・よるバスの2路線が運行中。夜間における、京都市の中心部から京都駅経由JR・近鉄方面へのアクセス改善のため、地元の商店経営者らが共同で設立した事業組合「京都まちづくり交通研究所」が京都市交通局に運営を委託する方式で運行されている。各バス停には、青地に白字の特徴的な看板が掲出されている。2009年度には民・学・官の連携が評価されて日本都市計画学会の計画設計賞を受賞している。

運賃は230円で他の市バス路線と同じであり、定期券・回数券・1日乗車券等も全て使用可能である。ただし、交通局ホームページからの時刻検索は出来ない。

よるバス独自のマスコットキャラとしてフクロウを模した「じゅうじゅう」(兄、かわらまち・よるバス)・「ゆうゆう」(妹、ぎおん・よるバス)がある。

かわらまち・よるバスは河原町通を走行し、起点から4つの停留所を経由後、終点・京都駅まで直行する。午後10:00 - 11:30まで10分毎に計10本が運行される(平日・土休日共にダイヤは同じ)。

●運行経路:河原町三条北 - 河原町三条南 - 四条河原町北 - 四条河原町南 - 京都駅前(南行のみの運行)

●歴史:2007年12月1日運行開始


ぎおん・よるバスは、京都駅から東山七条・五条坂を経由、祇園に向かい、そこから四条通を走行。5つの停留所を経由後、四条烏丸から京都駅まで直行する一方向循環路線。午後8:00 - 9:30まで10分毎に計10本が運行される(平日・土休日共にダイヤは同じ)。

●運行経路:京都駅前 - 祇園 - 四条京阪前 - 四条河原町 - 四条高倉 - 四条烏丸 - 京都駅前(反時計回りのみ運行)

●歴史:2009年12月1日運行開始


近年休廃止された路線の概要

定期観光バス(2013年撤退)

晩年は京阪バスと共同運行を行っていた。バス代・入場料等を含めた価格で、JR京都駅・京阪三条駅から毎日運行されていた。1970年代のピーク時と比べ、利用客が減少傾向にあった。そのため、旅客がコースにおいて選択出来る自由度を高める等の様々な工夫を凝らして来たが、赤字傾向から脱出出来ないため、2012年3月限りで運行より撤退した。京都定期観光バスも参照。

なお、定期観光バスで使用されていた車両は一部は廃車とならず、水族館シャトルに転用されていた。


京大快速(均一系統扱い・2020年3月廃止)

2018年3月から運行開始。京都駅から京大病院、京都大学吉田キャンパスへの速達系統で、京都バスとの共同運行であったが、2020年3月に京都バス担当便共々廃止された。


100円循環バス(循環1系統・2020年3月廃止)

運賃が大人・小児共に100円で運行されていた路線である。繁華街がある御池通・烏丸通・四条通・河原町通を反時計回りに1周する。土休日(元日を除く)の昼間時に10分間隔で運行。その他の路線系統と比べると停留所が短い間隔で設置されていた。利用客数が低迷したため、2020年3月に廃止。


洛バス及び急行系統(均一区間扱い)

100番台系統は著名観光地と主要駅等を結ぶ系統で、主要停留所のみ停車する「急行」として運行されている(「急行」を名乗っているが急行料金は必要ない)。このうち、「100」「101」「102」の3系統は「洛バス」として原則専用ラッピングバスで運行されているが、2006年3月末までは京都市電を模したデザインの「チンチンバス」も一緒に運行されていた。 洛バスは、白を基調に「100」系統は小豆色、「101」系統は緑色、「102」系統は黄色である。2016年3月実施の新運行計画で新たに「103」「104」「105」「106」「110」系統が新設(一部は既存急行系統に番号を付与)された。各急行系統の運行ルートは以下の通り。


  • 100 京都駅前 - 博物館三十三間堂前 - 五条坂 - 祇園 - 岡崎公園美術館・平安神宮前 - 銀閣寺前(一方循環)
  • 101 京都駅前 - 四条烏丸 - 二条城前 - 北野天満宮前 - 金閣寺道 - 大徳寺前 - 北大路バスターミナル
  • 102 北大路バスターミナル - 大徳寺前 - 金閣寺道 - 北野天満宮前 - 出町柳駅前 - 銀閣寺道 - 錦林車庫前
  • 105 京都駅前 - 稲荷大社前 - 竹田駅東口(一部は中書島・横大路車庫まで運行)
  • 106 京都駅前→東山七条→五条坂→祇園→四条京阪前→四条河原町→京都駅前
  • 110 梅小路公園・京都鉄道博物館 - 京都駅前 - 東山七条 - 祇園 - 岡崎公園美術館・平安神宮前(一方循環)
  • 111 京都駅前→西本願寺前→二条城前→金閣寺道→北野天満宮前→二条城前→西本願寺前→京都駅前

廃止系統

  • 103 京都駅前 - 梅小路公園・京都鉄道博物館 梅小路京都西駅間開通に伴い、2019年3月に廃止。
  • 104 梅小路公園・京都鉄道博物館前 - 京都駅前 - 四条河原町 - 河原町三条 - 三条京阪前 利用客が少なかったことから2020年3月廃止。

他系統も新型コロナウイルスの世界的な流行を受け、2022年3月に運休。


京都岡崎ループ(循環2系統・均一系統扱い)

2015年9月から運行開始。岡崎・円山公園エリア - 河原町通・三条京阪間を結ぶ周遊系統。専用小型バスが使用されている。

新型コロナウイルスの世界的な流行を受けて、2022年3月に運休。


深夜バス(均一及び調整系統扱い)

2014年3月22日から運行開始。鉄道駅を午前0:00に発車する便で、系統番号は「Midnight」を意味するMNが頭に付く。現在は17系統と同経路で河原町通から錦林車庫行「MN17」、烏丸北大路から204系統と同経路で錦林車庫行「MN204」、京都駅から205系統と同経路で西大路通から烏丸北大路行「MN205」(MN204・MN205は連続運行)、阪急桂駅から特西3系統と同経路で境谷大橋行「MN特西3」の4系統(実質3系統)が運行されている。運賃は通常の倍額で、定期券・1日券等利用の場合は通常運賃との差額を現金等で支払う形で乗車可能。また、敬老・福祉乗車証は差額無しで利用可能。

新型コロナウイルスの世界的な流行を受け、2022年3月に廃止。



バスロケーションシステム等

主要バス停で、バスの接近情報を提供するバスロケーションシステムが導入されている。また、表示器を搭載していないバス停も含め、ネットや携帯電話上でポケロケ(ポケット・バスロケ)により接近情報が提供されている。最近はバス停近くのコンピニ店内などにも接近情報が表示されている場合もある。ポケロケでは、市内に多数あるバス停から目的のものを見付けるために、各バス停にポケロケコードと呼ばれる数字を割り当てている。これを入力することで簡単にバス停を見付けることが可能。2005年9月30日からは全停留所の各時刻表にQRコードが記載された。これをカメラ付携帯電話で撮影し読み取ると、瞬時に目的の位置情報ページに辿り着くことが出来る。このQRコードはポケロケの他に停留所時刻表用も用意されている。



現行営業所

担当系統は2025年1月現在。なお、早朝深夜や臨時運行の場合は他営業所が担当する場合もある。


西賀茂営業所

●場所…京都市北区西賀茂山ノ森町

●最寄バス停…西賀茂車庫前

●開設年月…1970年12月

●担当系統(直営)…1・49・快速9・12・15・37・46・51・55・67・102


烏丸営業所

●場所…京都市北区小山北上総町

●最寄バス停…北大路バスターミナル

●開設年月…1978年10月

●担当系統(直営)…31・特37・65・204・206・北1・北3・北8


烏丸営業所錦林出張所(元錦林営業所)

●場所…京都市左京区浄土寺真如町

●最寄バス停…錦林車庫前

●開設年月…1976年3月

●担当系統(京都バス委託)…7・86・105・203


梅津営業所

●場所…京都市右京区西院笠目町

●最寄バス停…京都外大前

●開設年月…1967年12月

●担当系統(直営)…3・27・特27・32・52・53・75・80・特80・85・93・快速93・EX100・201・M1・立命館ダイレクト

●担当系統(西日本JRバス委託)…8・特8・10・11・快速15・26・59


九条営業所

●場所…京都市南区東九条下殿田町

●最寄バス停…九条車庫前

●開設年月…1977年10月

●担当系統(直営)…快速5・6・快速6・50・58・71・特71・88・202・快速202(快速立命館)・205・快速205(快速立命館)・207・208


洛西営業所

●場所…京都市西京区大枝東新林町

●最寄バス停…小畑川公園北口

●開設年月…1979年5月

●担当系統(近鉄バス委託)…23・28・29・33・特33・42・70・78・91・EX101・西1 - 西3・特西3・西4・特西4・西5・特西5・西6・西8・西9・特南1


横大路営業所

●場所…京都市伏見区横大路橋本町

●最寄バス停…横大路車庫前

●開設年月…1973年11月

●担当系統(阪急バス委託)…13・特13・18・特18・19・20・22・43・69・81・南1 - 南3・南5

●担当系統(エムケイ委託)…16・84・南6・南8


廃止された営業所

1979年以降に廃止された営業所のみ扱う。営業所から出張所、派出所に降格したものは含まない。


五条営業所

●場所…京都市右京区西京極南庄境町

みぶ操車場を経由する循環系統、右京区北部(宇多野・御室地区)と市内中心部を結ぶ路線、京都駅を起点とする均一系統を受け持っていた。また、京阪バスと共同運行していた定期観光バスの車両も在籍していた。2003年1月閉所。跡地は日本通運営業所となっている。(実際に土地を購入したのはロームだが、日本通運と土地を交換したことで営業所が移転した)。


醍醐営業所

●場所…京都市伏見区醍醐

山科区、伏見区東部(醍醐地区)の路線を受け持っていた。これらの路線は地下鉄東西線開通に伴い、全て京阪バス山科営業所に移管されたため、1997年10月閉所。跡地はマンション(DELPA醍醐)となっている。なお、1983年3月までは前の道路を挟んだ向い側にあり、その跡地は京都市醍醐西市営住宅となっている。


高野営業所

●場所…京都市左京区高野玉岡町

左京区の多区間系統を受持っていた。1986年3月閉所。跡地は京都市障害者スポーツセンターとなっている。


九条営業所三哲支所

●場所…京都市下京区西洞院通塩小路上る東塩小路町

京都駅を起点とする均一系統を受け持っていた。1983年10月閉所。跡地は下京区総合庁舎となっているが、現在でも1F部分の一部が操車場としての機能を持っている。なお、この場所にはかつて市電(狭軌線)の車庫が存在した。


烏丸営業所北野支所

●場所…京都市上京区一条通七本松西入瀧ヶ鼻町

1961年7月以前の前身は市電堀川線(北野線)北野車庫であった。北区西部(衣笠地区)と市内中心部を結ぶ路線を受け持っていた。バス営業所であった時代には正門横に堀川線に使用されていた27号電車がガラス張りにして保存されていた(現在、同車は梅小路公園で動態保存されている)。1979年5月閉所。跡地は京都こども文化会館となっている。


八条営業所

●場所…京都市南区東九条西山王町

京都駅八条口前に所在し、京都駅(八条口)を起点とする路線を受け持っていた。1970年3月までは京都市電の八条口操車場と同居していた。市電の廃止に伴い、至近にあるその九条車庫跡地が市バス営業所に転用されたため、九条営業所へと移転の形で1979年5月閉所。跡地は再開発ビル「アバンティ」、ホテル京阪京都となっている。



運賃支払い方法

支払方法には次の方法がある。基本的には後乗前降、運賃後払い方式であるが、2019年3月より100系統と臨時系統である東山エクスプレス、2020年3月から102系統が前乗後降、運賃先払い方式に変更された。今後、均一系統については順次前乗り方式への変更が予定されている。

また観光特急バスは前払い方式を採用している。


現金

最も簡単な方法である。小銭が足りない時には運転席の横にある運賃箱付属の両替機で1,000円以下の紙幣と硬貨が両替出来る(釣り銭方式ではない)。2,000円以上の紙幣の場合はお釣りが用意されていないので、乗車前に1,000円以下の紙幣か硬貨を用意する必要がある。なお、車内では地下鉄乗継割引乗車券(バス・地下鉄連絡普通券)は購入出来ず、カードのみの対応となっている。


普通乗車券

通常目にすることは少ないが(まず見掛けない)、京都市営バスには普通乗車券も存在する。以前は行楽時に降車時の混雑を減少させるため、バス乗り場に係員が立ち、乗車券を発売していた。近年は係員は案内のみとなり、乗車券類発売は見られなくなった。しかし、現在でも案内所等では普通乗車券が発売されている。以前は10円単位で各種用意されていた普通乗車券だが、現在では230円券のみが存在している。案内所においても発売実体がほとんどないため、存在自体を知らない係員もいる様で、購入には「回数券じゃなくて普通券」と念を押さないと発売されないのが実情である。


バス・地下鉄乗継普通券

地下鉄・バス(京阪京都交通・京阪バス)で、指定駅/停留所で乗継いだ場合に使用出来る割引乗車券である。地下鉄運賃とバス均一料金の合算額から120円引きの形となっている。地下鉄からバスの場合は地下鉄駅券売機で購入する形で、そのまま自動改札に通すことが可能。一方で、バスから地下鉄の場合はバス均一料金券と地下鉄1区料金引換券のセット券として発売されており、バス券はそのままバスの運賃箱に入れる形で、地下鉄利用の場合は駅の有人改札で磁気乗車券と引換える必要がある。また、乗越の場合は差額精算する形である。なお、バス料金が220円の場合はお釣りが出ない。また、バス→地下鉄乗継券はバス車内では発売しておらず、予め地下鉄駅等で購入する必要がある。

2023年3月までまでは市バス、京都バスでも利用出来たが、交通系ICカードでのポイントサービスに移行。


回数券

京都市域バス共通回数券

市バスを始め、市内を運行する他バス会社(京阪バス京都バス京阪京都交通阪急バス西日本JRバス京都京阪バスヤサカバス京北ふるさとバス概ね京都市内路線)の路線でも利用出来る回数券である(一部例外あり)。各社局の各営業所(出張所等含む)や主要バスターミナル(カード類を含む自動券売機もあり)、市内小売店の一部で販売されている。80 - 260円券まで10円ごとにあり、11枚綴りで発売額は10枚相当額。230円券については発売額1,000円(1,100円分・230円券4枚+180円券1枚)及び5,000円(5,520円分・230円券24枚)も設定している。現金より割引されている。バス車内では1,000円のみ販売されていたが、2005年3月31日限りで同じ割引率で市バスでのみ利用出来る「市バスとくとくカード」に移行された(それ以降に関しては#廃止されたカードの項を参照)。


昼間割引共通回数券

均一区間内で平日昼間(午前10:00 - 午後4:00までの間に降車)のみ使える回数券である。日・休日及び均一区間外を含む乗車の場合は使用不可。ただし、京都市南部の一部均一区間外では使用可能。2,000円(2,760円分・230円券12枚)と1,000円(1,440円分・120円券12枚)を発売。制限が多い分、割引率が高い。また京阪バス京都バス京阪京都交通阪急バス西日本JRバスの均一区間内でも利用可能。


ICカード

交通系ICカード対応は遅れていたが、2014年12月24日からPiTaPaを導入。合わせて交通系ICカード相互利用対とになっている。また、PiTaPaに関しては利用額割引サービス・登録型割引に対応している。なお、IC定期券はICOCAで対応しており、市内均一区間内フリー定期は京都バス西日本JRバスでも利用可能となっている。バス同士及びバス・地下鉄乗継割引にも対応。ただし、地下鉄・市バス乗継割引は現金(事前に乗車券購入)とトラフィカ京カード使用時の120円引きではなく、60円引きである。


企画乗車券

トラフィカ京カード

市バス及び京都パス・市営地下鉄専用プリペイドカード(乗車カード)である。回数券同様、発売額より利用出来る額が高くなる。バス同士やバス・地下鉄を乗継ぐ場合には、乗継割引が適用される。現在は発売額3,000円カード(利用可能額は3,300円)と1,000円カード(利用可能額は1,100円)が販売されている。そのうち、1,000円カードはバス車内でも販売している。均一系統路線では降車時に運転手横の読取機にカードを通すだけで良いが、多区間系統路線の場合、乗車時にも入口で読取機にカードを通す必要がある。この場合、整理券は不要となる。


バス1日券(販売・利用終了)

市バス及び京都バスの均一区間内に限り乗り放題となるカード。発売額が600円と割安で、均一区間内で3回以上乗車する場合は非常にお得なカードである。西ブロック系統(西1号・西2号・臨西2号・西3号・特西3号・西4号・西5号・臨西5号・西6号・西8号系統)以外のバス車内でも販売されている。このカードは市バスと京都バス以外の他社路線バスでは利用不可。均一区間内を走る他社の路線バス乗車口及び車内にもその注意書きやアナウンスがされている。このカードについては、均一区間系統バスに乗車する場合は1回目の利用で日付が印字されるため、2回目以降の利用時は定期券の様に日付を運転手に見せれば良いが、多区間系統バスに乗車する場合は乗車・降車時共に読取機に通す必要がある。また、均一区間外まで乗越した場合、追加運賃(境界の停留所からの運賃)が必要である。ただし、京都市南部の一部均一区間外については利用可能となっている。元は「市バス専用1日乗車券カード」で販売額は500円、2014年春の均一区間嵯峨嵐山地区への拡大に合わせ、京都バスでも使用可能となり「市バス・京都バス一日乗車券カード」と改称(販売学は据置き)。さらに、2016年春の岩倉修学院地区への均一区間拡大に伴い。市バス・京都バスエリア主要観光地でこのカードに対応していないのは桂・洛西・高雄・貴船鞍馬・花背・八瀬大原地区等かなり限定される形となっている。2018年3月17日より「バス1日券」と改称され、600円に値上げされた。


地下鉄・バス1日券/2日券

市バス・市営地下鉄全路線・京都バス(一部地域を除く)・京阪バス(京都市エリアの大半)が乗り放題のカードで、1日券(900円)・2日券(1,700円)がある。市内のいくつかの観光施設ではこの乗車券を見せることで利用料が割引となる所がある。2018年3月16日までは「京都観光1日乗車券」(1,200円)・「京都観光1日乗車券山科・醍醐拡大版」(1,300円)・「京都観光2日乗車券」(2,000円)であったが、2018年3月17日よりフリーエリアが拡大(山科・醍醐拡大版同様)、合わせて発売額値下げが実施された。京都市内の観光地の大半がカバー出来る様になっている(主要観光地で対応していないのは、対応バス路線がない栂ノ尾、京都バスエリア外である貴船・鞍馬・花背・大原以北・比叡山方面等)。このカードは1回目の利用で日付が印字されるため、2回目以降の利用時は日付を運転手に見せれば良い(ただし、初回乗車が京阪バスの場合はマジック等で日付を入れる必要がある)。修学旅行の場合はフリーエリアは同じであるが、より割安な「京都修学旅行1Dayチケット」「京都修学旅行1Dayチケット 京阪電車拡大版」もあるが、入手希望日の14日前までに予約が必要。また、京都市内でコンベンションが行なわれる際にその参加者向けに主催者が配布するフリーきっぷとして「京都コンベンションパス」も発売されている。今では市バスは全域で利用出来るが、「スルッとKANSAI」導入前は桂・洛西地区、伏見地区・高雄等では利用出来なかった。


バス一日券値上げと地下鉄・バス1/2日券値下げは、バス1日券が割安過ぎたためにバス混雑が激しくなったことから、発売額格差を縮めて地下鉄利用を促進、バス混雑を緩和する目的もある。


なお、これら以外にも期間限定等で他社局との連携の形で様々な割引乗車券類が発売されており、主なものとして「バス(市バス・京都バス)嵐電1日券」(バス1日券+嵐電全線)・「バス&えいでん 鞍馬・貴船日帰りきっぷ」(バス1日券+京都バス貴船・鞍馬・大原地区+叡電全線+京阪電車出町柳 - 東福寺)・「いい古都チケット」(阪急阪神全線+バス・地下鉄1日券 この他に神戸電鉄山陽電鉄能勢電鉄神戸市営地下鉄北神急行拡大版がある。京都市交通局では発売していない)、「京めぐり」(バス・地下鉄1日券+近鉄指定エリア 京都市交通局では発売していない)などがある。


廃止されたカード

市バスとくとくカード

2005年4月1日に発売開始。市バスでのみ利用出来るプリペイドカードであった。 発売額は1,000円で1,100円分利用出来るが、2006年1月7日から地下鉄にも乗れるトラフィカ京カードの1,000円券に代替される形で廃止された(廃止前に購入したカードも同様の扱いで引き続き利用出来る)。


スルッとKANSAI都カード(2018年1月31日に利用終了)

市バスと市営地下鉄は勿論、京阪神地区の多くの交通機関で使えるプリペイドカードであった。トラフィカ京カードとは異なり、実利用額の割増や乗継割引はない。


市バス専用カード(2019年3月に発売終了)

市バス専用のプリペイドカードである。発売額は2,000円(利用可能額:2,250円)の1種類のみ。制度上は10円券225枚分の回数券扱いである。乗継割引は適用されない。洛西営業所管轄系統(28号・29号・33号・特33号・69号・73号・91号、特南1号・西1号・西2号・臨西2号・西3号・特西3号・西4号・西5号・臨西5号・西6号・西8号系統)のみ、バス車内でも販売されている。



現行路線一覧

京都市バス路線一覧」を参照。



車両

いすゞ自動車・三菱ふそうトラック・バス・日野自動車・日産ディーゼル(現・UDトラックス)の4メーカーの車両を保有していた。競争入札制度導入以前は、日産ディーゼル車割合が他の3メーカーと比べると圧倒的に低かった。制度導入後は事実上同一車種であるいすゞ・日野が大半を占める形となっており、現在は全てバリアフリー対応となっている。

4メーカー共に西日本車体工業製車体を積極的に採用しており、1990年代までは約半数の車両が西日本車体工業製の車体を架装していた(特に日産ディーゼルは全て西工ボディ)。さらに、同社が日産ディーゼルの指定メーカーになるまでは、西日本車体工業製車体を継続的に購入する最東端の事業者でもあった。

1997年にノンステップバス導入を開始。2001年以降は原則としてノンステップバスのみ導入している。CNGノンステップバスも継続的に導入している。

現在、新車導入は競争入札制を採用している。かつては、営業所ごとに導入される車両メーカーが指定されていたが、競争入札制採用に伴い、その原則は崩れている。

車両番号は登録番号をそのまま採用している。

特徴的な装備としては一部車種にはオプション装備にもないセーフティウインドを特注で取付けている。

なお、経年車は全て15条抹消となるため、中古バスが日本国内の他事業者で活躍することは一切なく、一部が東南アジア等に輸出されるくらいである。



停留所名

道路が碁盤の目状に作られている市内中心部では、地名の通り名表示同様、停留所名は主に交差する道路名を組み合わせたものが圧倒的に多い。例えば、四条通・河原町通が交差する点のバス停名は「四条河原町」である。他都市の様に、バス停が設置されている町名が停留所名になるのは中心部においては少数派で、「△丁目」といった例は皆無である。これは、市民生活においても町名より通り名のほうが馴染みが深い京都ならではの事例である。

なお、「七条」のバス停の読みは本来の「しちじょう」であると「一条」等との混同の可能性があるため、「ななじょう」としている。

施設に近いバス停については、その施設にごく近い場合は「施設名+前」となり(例えば「北野天満宮前」等)、比較的距離のある場合は「施設名+道」(例えば「壬生寺道」など)になる。さらに、「藤森神社前」と「藤森神社」の様に「前」の有無だけであるが全く別のバス停という例もある。最寄り施設が複数ある場合は組合わせる場合もあり「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前」などの例もある。

各鉄道との乗換停留所についても、前述の通り名表示を使用し、車内アナウンスで「○○線はお乗換え願います」と追加される例が多いが、一部は副名称として括弧書きで駅名を追記する例が増えている。

通り名表示を使用するものの例:四条河原町(阪急京都線京都河原町駅)、四条烏丸(阪急京都線烏丸駅・地下鉄烏丸線四条駅)など、ただし四条烏丸は現在は「四条烏丸(地下鉄四条駅)」と案内されている。

駅名がバス停名になるものの例:京都駅前(JR各線、東海道新幹線、地下鉄烏丸線、近鉄京都線) 二条駅前(JR嵯峨野線、地下鉄東西線)、出町柳駅前(「叡電・京阪出町柳駅)など

通り名また駅名と鉄道会社名を組み合わる例:四条京阪前(京阪本線祇園四条駅)、九条近鉄前(近鉄京都線東寺駅)。鉄道会社名を後に付けるのは関西ではまま見られる表記であり、大阪市営地下鉄の野田阪神と同じ表記方法である。

ただし上記の事例は、郊外部においては当てはまらず、京都市内中心部のみの特徴である。



行先表示

前述の通り京都市バスの方向幕はそれぞれの系統にあわせ、系統番号部分が均一系統は青地に白、市中心部循環系統はオレンジ色に白、調整系統は白地に黒と定められているが、市バスには様々な系統のほかに、臨時バスに対応したものもある。

2014年3月の新運行計画から方向幕が全面更新され、行先表示部分は黒字に白文字となった、また文字フォントも丸ゴシックから角ゴシックに変更されている。それまでは原則として紫地の白文字といういかにも京都らしい配色で、快速・臨時系統などは誤乗防止のため白地に黒文字であった。

同一系統でも一部の区間運転便(特に循環系統で「まで」と表示される便9と経由違い便(特・臨系統の一部を含む)は系統番号部の上部に行先または経由地を付記する形となっている。例えば206系統の「北大路バスターミナルまで」の便は系統番号表示の上に「北大路BT」、5系統の五条通経由は系統番号表示の上に「五条通」と表示する。また快速及び急行系統は系統番号表示の上に、赤文字で「快速 Rapid」「急行 Express」と表示される。

さらに、市中心部の主要南北通のラインカラーが導入され、各系統がメインで走行する南北通のラインカラーが、行先表示(左側に縦線の形)や停留所時刻表に表示されるようになった。なお市中心部循環系統の場合は表示されるラインカラーも区間によって変わる

各通りのラインカラーは、白川通…白色、東山通…赤色、河原町通…水色、堀川通…緑色、大宮・千本通…紫色、西大路通…黄色、となっている。

多くの系統では途中で表示幕を変えることが多い。特にラインカラーが入っている場合は、そのラインカラーの通りを外れるとラインカラーのない表示に変更されることが普通である。例えば5系統の岩倉行きは平安神宮付近で、10系統の山越中町行きは北野白梅町付近、59系統の山越中町行きは千本北大路付近、100系統は銀閣寺行きは五条坂付近、京都駅行きは祇園付近、101系統は京都駅行きはわら天神前付近、北大路バスターミナル行きは北野白梅町付近、102系統は錦林車庫行きはわら天神前付近、北大路バスターミナル行きは北野天満宮前付近で方向幕を変更する。また循環系統はこまめに表示を変える形になっており、例えば201系統時計回りの場合、ダイヤ上の始発地であるみぶ操車場前では「出町柳駅・百万遍」たが、以後「百万遍・祇園」→「四条河原町・四条大宮」→「四条大宮・千本今出川」と切り替えていく。

なお、全国的に主流となっているLED表記は多色表示対応ができなかったことから、一部のバスに限られて(エムケイからのリース車や、仕様としてLEDにしか対応していない日野ポンチョなど)いたが、2010年度新車から一部の大型車にもLEDが採用され、いよいよ全面導入かと思われたが、2013年度に2014年からのラインカラー表示導入が明らかになったため、再び幕式に戻されるという異例の展開になった。しかしついに2019年新車からフルカラーLED方式が導入された。フルカラーLEDでも表示は幕式を可能な限り忠実に再現しており、特に「回送車」などの白地に黒文字表示もそのまま白地に黒字で表示するという凝りようである。在来車の改造も始まっており、数年内にすべてLED表示になる予定。

循環1系統(100円循環バス)

緑地の方向幕である。側面の表示は100円循環バスの運行区間の4道路状に矢印が記された形となっている。烏丸御池入庫の場合は前面は「(キャラクター)100円 烏丸御池まで」、側面は4道路状の→の「烏丸御池」部に大きく「烏丸御池まで」とある。

よるバス

かわらまちよるバスには専用の方向幕はなく白地に黒字で「京都駅」と表示される(マグネット式のヘッドマークで対応)。しかし「ぎおん・よるバス」には専用の方向幕が用意されている。こちらは現在も白地に黒文字(「急行」は赤文字)のままである。


その他

その他に臨時運行等に対応して、黒字に白文字で行先だけの表示、「臨時」「京都市バス(白地・交通局マークも合わせて表示)」なども用意されている。なお、回送バスは「回送車」と表示(白地)される。かつては「故障車」「応急車」という表示もあった。



臨時系統・終夜運行

沿線に多くの社寺を抱える京都市バスでは初詣客の便宜を図るため、例年12月31日夜 - 翌1月1日早朝にかけて終夜運行が行われる。また、各種イベント等に合わせる形で臨時系統運行も随時実施されている。

大晦日終夜運行は北野天満宮・八坂神社・平安神宮への初詣への便宜を図る形で2017年大晦日には以下の系統が運行された。


特50系統:京都駅前→四条大宮→西大路四条(阪急・嵐電西院駅)→北野天満宮前→四条大宮→京都駅前(20 - 30分間隔)

特201系統:四条大宮 - 西大路四条(阪急・嵐電西院駅) - 北野天満宮前 - 出町柳駅前 - 岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前(10 - 20分間隔・半数は四条大宮 - 出町柳駅間区間運行)

特206系統:京都駅前 - 五条坂(20 - 30分間隔)


2月3日の節分には節分祭等が実施される壬生寺(最寄:壬生寺道)・吉田神社(最寄:京大正門前)を結ぶバスが運行される。


臨特201系統:壬生寺道 - 祇園 - 京大正門前 - 出町柳駅前間 方向幕は「臨 壬生寺 - 吉田神社」。

臨特206系統:京都駅前 - (東山通) - 京大正門前 - 出町柳駅前間 方向幕は「臨 京都駅 - 吉田神社」。


この他にも、紅葉シーズンに高雄への臨時バス、その他イベント・祭へのアクセスとして臨時系統が随時運行されている。



利用・経営状況

京都市交通局は長年赤字経営に苦しめられていたが、運行業務委託、日中の等間隔運行化等の経営努力などもあって、自動車運送事業(バス)においては2016年度で約27億円の黒字を計上、累積赤字の解消も果たしている(ただし、地下鉄事業の累積赤字は減少傾向ではあるものの、未だ膨大である)。また、利用客数も観光客を中心に増加傾向であるが、利用客増加に伴う増発などが追いついていない問題も発生している。特に近年は外国人観光客の増加に伴う混雑(キャリーバック等の荷物もそのまま持ち運ぶことが混雑を助長している)が観光公害の1つとして認識されるようになっている。

2018年度は全84系統のうち33系統が黒字、残りの51系統が赤字となっている。赤字系統のうち、6系統(16・58・84・西1・西3・西5・南1系統)は営業係数が200以上であるが、2010年度と比較すると改善傾向にある。営業係数が最も大きいのは84系統と西5系統(221)、小さいのは207系統(59)である。2011年度からは全系統について、バス停時刻表に営業係数を掲示するようになった。

ただ、2019年度以降、運行を委託していた事業者の委託範囲の縮小、委託からの撤退方針が明らかになり、このままでは再度赤字に陥ることが判明しており、対応策を検討している。



その他

  • ワンマン運転を導入した当時、関西では珍しく前乗り前払い方式を採用していた。その後、多区間系統のワンマン化対応のため、1970年代前半に後乗り後払い方式に切り替えられた。その間、後乗り後払い方式のバスは正面方向幕左横と車体側面に「後乗りワンマン」と表記されていた。なお、市バスよりも遅れてワンマン運転を導入した市電は全廃まで前乗り前払いであった。また、京都市内を走っていた他の民間バスは当初より後乗り後払い方式である。
  • 近年の観光客の増加で乗降に時間がかかることから、2017年秋に一部の系統で前乗り方式の試行を行い、2018年1月に均一系統に関しては順次、前乗り先払い方式に変更する予定が明らかとなり、まず2019年春より100系統が前乗り方式に変更された。
  • 京都市内では、道路交通を一時規制して行われる形での伝統行事が多く(おもに祇園祭や時代祭など)、また、毎年冬には駅伝大会も市内一帯で開かれることもあり、その度に他社含むバス路線は運行経路変更または運休を迫られる。また、土休日は嵐山付近で道路規制が行われ、他社含むバス路線の経路変更が実施されている。
  • 京都市バスとその他の民間バス会社とで一部停留所名が異なる所がある(例:市バス「上終町京都造形芸大前」京都バス「上終町」・ただし、これらの例では市バスのバス停名は以前は他社と同じだったが、市バスがバス停名を変更したときに他社は変更しなかったため、この様な相違が生じた 一方市バス「高雄」JRバス「山城高雄」は元から違っていた例である)。近年は他社が市バスに合わせる例が増えており、京阪バスが「京阪藤ノ森駅口」を市バスに合わせて「藤ノ森」とした例などがそうであり、特に京都バスと西日本JRバスは一部を除き市バスと揃える形になっており、現在はより一歩進んでルートが重複する系統の運行間隔調整や京都駅前ターミナルののりば共用、北大路バスターミナル、立命館大学前キャンパス内への乗り入れなどが進んでいる。
  • 地下鉄では導入されているPiTaPaに関しては導入コスト等の面から市バス路線への導入は運賃箱更新が完了する2011年度以降とされていたが、実際に導入されたのは2014年12月となった。
  • 京都市バスの車両は、乗車ドアが閉まる際にブザーが鳴った後、「扉が閉まります」という男声によるアナウンスが3回繰返されながらドアが完全に閉まるまで3流れる。これは、かつて乗車しようとした乗客に気付かず、扉に挟んだまま引き摺って走行するという事故が立て続けに起きたためである。
  • バス車内の降車チャイム音は3打点で、全国的に見てもかなり珍しいものである(JR東日本のE233系のドアチャイムの音に酷似している)。ただし、「洛バス」用一部車両には鐘の音が2回なるものがあった。
  • 運賃表示器はパナソニック製だったが、現在はほとんどの車両でレシップ社製「OBC-VISION」を搭載している。これに伴い、アナウンスも肉声からコンピュータ音声に切り替えている。(ちなみにこの音声は、「市バス」のイントネーションが違ったり、経由地の案内だけ放送速度がやたら遅かったりする。)
  • 放送はテープ時代から車外放送は系統番号も合わせて案内していたが、車内放送では系統番号は一切流さず、また「○○経由○○ゆき」ではなく「○○から○○へ参ります」という独特の言い回しを使っている。
  • 一時期、夏・冬・春の学休期間は平日でも土曜ダイヤで運行され、全く異なるダイヤパターンであることが多かった。2004年改正でこのダイヤは廃止され、現在は一部臨時系統で学休日には運行されない形となっている。
  • 時代によって担当営業所が変わる系統があり、最近では78系統が烏丸営業所委託錦林営業所から洛西営業所に委託先が変更したり、特南1系統が横大路営業所(阪急委託)から洛西営業所に変更するなどしている。担当営業所が変更するのは一概にはいえないが車両運用などがある。例えば78系統で言えば錦林車庫から京都駅までの区間を回送で出入庫する手間がかかることが挙げられる。(横大路なら他の系統を運行していた車両を使い回して運行することができるため手間が省ける。)

幽霊バス問題

少なくとも2002年から無届の市営路線バスを運行していたことが発覚している。当然ながら本来存在しない路線である。「幽霊バス」は他のバスと異なり系統や途中経路の表示がなく、行き先だけが記されているほか、停留所での案内にも表示されていなかった。そのため、どのような路線なのかは終点まで行く利用者以外にはわからず、不便で利用しにくい路線バスとなっていた。

京都市交通局はこれらのバスについて乗客が多いなどの理由を挙げ、「臨時バス」という名目で走らせていた。しかし、この「幽霊バス」は曲者であり、正規で運行されているバスの続行で運行されていた。2007年5月20日まででこれら「幽霊バス」は是正され、運行を停止した。また、2008年の京都市営バスダイヤ改正以降、従来は停留所に表示がなかった臨時系統時刻表も掲載される様になっている。

これらの幽霊バスは「支部長ダイヤ」「執行委員ダイヤ」と呼ばれていた。



キャラ

市バスマスコットキャラとして「京ちゃん」が存在する(下画像の女の子のキャラの方)。

センシティブな作品


関連タグ

京都市 京都府 バス 路線バス


外部リンク

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