ここでは、
・1958年に投入した初代京成3000形電車
・2002年に投入した2代目京成3000形電車
について解説する。
初代
1958年に登場した、「赤電」の初代車両。
都営浅草線乗り入れに対応した通勤車として1958年に登場。京成本線の改軌前に落成したため塗装は暫定的に「青電」塗装であったが、改軌に際して赤電塗装に変更された。
導入された14両のうち8両は東洋電機製モーターを装備したTDカルダン駆動、6両は三菱電機製モーターを装備したWNカルダン駆動と某社だったら別形式にしてもおかしくないレベルで電装品が異なっており、このパターンは3300形まで続いた。
赤電では唯一冷房化改造が行われず、1991年に引退。
現在は最後まで使用された3004号車が赤電塗装変更直後の姿に復元されて宗吾車両基地に保存されている。
2代目
本項では7次車以外について解説し、7次車については別途解説する。
車両解説
抵抗制御の鋼製車3200形・3300形・3500形未更新車の置き換えを目的として2002年にデビュー。
製造は日本車輌と東急車輌→総合車両製作所が担当し、2019年の3042編成まで足掛け17年にわたって製造された。
環境対策・省エネ・メンテナンスフリー・バリアフリー対策を盛り込んであり、「日車ブロック工法」に基づく軽量ステンレス車体とIGBT素子によるVVVFインバータ制御方式を採用した。
前面はブラックフェイスで、長年貫通扉下に設置されていた種別表記が行先方向幕と一体で表示されるようになった。
車内案内表示器は当初LED式だったが、3026編成からLCD式を採用しており、それ以前の編成でも2019年までに換装が完了している。
6・8両編成で総勢326両という京成通勤車の一大勢力であり、後述するように京成グループ各社でも「京成グループ標準車体」として導入されている。
7次車・3050番台(3050形)
新AE形と同時デビューを果たした「成田スカイアクセス」こと京成成田空港線用の車両。スカイアクセス線対応のため最高速度が120km/hに引き上げられたことから、従来車の区別として3050番台となり8両編成6本が投入された。全編成日本車輌製。
車体塗装が空港アクセスをイメージしたものとなっており、2019年の3100形の投入後は、3051編成を除き3100形に合わせたオレンジ基調の塗装に変更された。
このグループから車内案内表示装置にLCDが採用されている。
3100形の増備に合わせて順次京成本線向けへ転用され、2023年6月までに全て一般色になった。
なお、一般色化後も従来車とは内装の色調が異なっているほか、正面の車両番号が切り文字ではなくメタリックステッカーになっているのが区別点。
2代目の姉妹車両
北総鉄道7500形
北総鉄道が「京成グループ標準車体」として本形式をベースに製造した車両。
詳しくは当該記事を参照。
新京成電鉄N800形
新京成電鉄が「京成グループ標準車体」として本形式をベースに製造した車両。
詳しくは当該記事を参照。
千葉ニュータウン鉄道9200形
千葉ニュータウン鉄道が保有。「京成グループ標準車体」として本形式をベースにした。
詳しくは北総7500形を参照。