CV:藤田咲
朧村正 元禄怪奇譚の「大根義民一揆」(通称:一揆) の登場人物。
1年前に流行病で亡くなった、主人公権兵衛の恋女房。
死んだ後も権兵衛の傍から離れたくないと化けて出る。
見た目は、オーソドックスな額に天冠付け、死装束を身にまとった青白い女性。巨乳美尻。
農民なので権兵衛同様、訛っている。
今回の飢饉で「夫が苦しむぐらいならいっそ楽に取り殺してやろう」と物騒な事を思いついて化けて出るが、夫が村のために直訴へ出る事を聞いて協力する。
主人公の権兵衛たちがごく普通の一般人であるため、二段ジャンプやら霊力の使用やら、他の主人公たちが当然のように行っているアクションの大半は、一揆編では彼女の賜物。良妻。
分岐エンディングであり
- 一揆こそ成功したものの、その後捕まり、磔獄門の後、権兵衛ら主犯格は多くの命を奪った罪で地獄に落ち、お妙も権兵衛についていくと願い出て同じく地獄に落ちる。しかし近頃地獄の鬼達の様子がおかしく、「人手が足りず働き詰めでフラフラ、刑罰の最中に休憩を始める」「罪人を切り刻む鋸一つ使うにも誰に使うのかどう使うのかなどしちめんどくさい記録が要る様になり辟易している」「罪人を釜茹でにしている最中自分ものぼせて火加減ができず、普通にいい温度の湯になる」など明らかな機能不全を起こしていた。泣く子も黙る地獄の鬼がこれではあまりに不憫と、権兵衛らやお妙は地獄の法度を破ってまで閻魔大王に直訴し、閻魔大王はその馬鹿真面目さと親切心に免じ、鬼たちの労働環境の改善を確約。また、地獄の法度を破った罰として地獄からの追放=蘇生を言い渡し、権兵衛達と共にお妙も現世に帰る事となる。その後は良き領主が赴任した事、閻魔大王の「早々にこちらに戻ってこないため」の計らいか豊作が続いたことで御仏と閻魔大王を拝むことを欠かさず夫婦揃って幸せに暮らした。
- 一揆に成功した……という夢から覚め、いざ討ち入って見れば米もなく領主もおらず、いつの間にか周囲を侍に取り囲まれている絶体絶命の状態に陥る。が、周りを見渡すと何故か場違いな女行者がおり、「今は何年か?」とおかしなことを尋ねて来る。権兵衛が元禄一六年と答えると「今は享保七年、お前たちが騒動を起こしてから十九年経っている」と返され、真実を知ることとなる。実は権兵衛は一九年前の騒乱で唯一生き残って捕縛された百姓で、一揆は不審火で城が全焼した事で有耶無耶になったうえ、城に討ち入った百姓達も焼け死ぬか侍に斬り殺され全滅していたのである。領主たちの横暴はその後も続き、その後十九年無念と飢え死にした者達の怨念が権兵衛に集まり、城の跡地で近づくものを害し続けていたのだ、一揆は失敗したのである。お妙はそのことを知っており、権兵衛の願いを叶えることで成仏させようと考えたが、願い叶っても前夜に戻るばかりでどうにもならず、行者に助けを求めたのである。十九年知らず知らずのうちに他者を害し続けた罪を背負って生きるのは不可能であると権兵衛は自身を出家させて欲しいと嘆願するも断られてしまう。なぜなら権兵衛も牢から出ることなく、仲間たちの無念を想い天地全てを呪いながら死んでいった怨霊であったからである。女行者は彼らの無念を弔う事を約束し、お妙は権兵衛らとともに成仏していった。
の二通りの結末となっている