概要
タグボートのキャラクターを主役としたオリジナル人形劇。きかんしゃトーマスを手掛けた制作会社「クリアウォーター・フィーチャーズ」によって、きかんしゃトーマス第2シリーズ(1986)後の空白期間に制作された。
本作の制作後クリアウォーター・フィーチャーズ社は解散しており、続編などは制作されていない。
日本では1992年テレビ東京で放送された。
ストーリー
1920年代、ビッグシティーと呼ばれる街の港ではタグボートが働いていた。
この港にはスター船隊とゼット船隊と言う二つのタグボートチームが存在し、それぞれ競争して仕事をしていた。彼らは港で起こるいくつもの問題に立ち向かっていく。
声の出演
スター船隊
スター船隊の第1スイッチャー。番号は1。陽気な性格で仕事熱心だが、少し怒りっぽい。
- ビッグマック:藤原啓治
主に力仕事をこなすタッグス。番号は2。仕事熱心で真面目だが、几帳面な性格。
- オー・ジェイ:塚田正昭
スター船隊唯一の外輪船。番号は3。名前は「オールド・ジョーンズ」の略であり、日本語版では「オー・ジェイ爺さん」と呼ばれている。親切な性格で、仲間思い。何十年も働いているらしく、良い知恵を出してくれる。
- トップハット:江原正士
スター船隊の鉄道タッグス。番号は4。綺麗好きな皮肉屋で、汚れ仕事を嫌う。
- ウォリアー:真殿光昭
港で様々な仕事をこなすタッグス。番号は5。力持ちだがぶきっちょで、よくヘマをしてしまう。窮地に立たされた際でも良いアイデアを思いつくなど、賢い一面もある。エピソード内では「ウォーリア」と発音されている。
- ハーキュリー:亀山助清
港の外や、遠い場所で仕事をするタッグス。番号は6。勇敢な性格で、Z船隊やギャングさえも恐れない。少しギザな面もあるが、自惚れているというわけではない。
- サンシャイン:三田ゆう子
スター船隊の第2スイッチャー。番号は7。陽気な性格でプラス思考。体は小さいが、いざというときに頭が回る。
- グランパス:稀代桜子
海軍の潜水艇だったが、後にキャプテン・スターが譲り受けた。番号はないが、スター船隊と仲が良く、頻繁に海を見回っている。
- キャプテン・スター:納谷六朗
スター船隊のキャプテン。基本真面目だが、ユーモアのセンスも持ち合わせている。事務所のメガホン型のスピーカーからタッグスに指示を出す。原語版ではキャプテン・スター自身が昔あった出来事を語るという形でナレーションを担当している。
ゼット船隊
- ゾラン:小関一
ゼット船隊のリーダー。番号は1。正真正銘の「悪(ワル)」であり、スター船隊の仕事を横取りしようとすることもしばしば。しかし、最後には失敗することが多い。
- ゼベデー:石井康嗣
ゼット船隊一の力持ち。番号は2。他とは違い大人しい性格で、スター船隊を手伝ったこともある。
- ザク:梅津秀行
ゾランの右腕。番号は3。よくゾランの悪巧みを手伝うが、自分から行動することは少ない。
- ズグ:荒川太郎
ゼット船隊の第1スイッチャー。番号は4。生意気でよくスター船隊の事をからかうが、少し怖がり。よくジップと一緒に行動している。
- ジップ:江原正士
ゼット船隊の第2スイッチャー。番号は5。ゾランの右腕になりたがっているらしいが、単純でどこか抜けている。よくズグと一緒に行動している。
- キャプテン・ゼロ:塚田正昭
ゼット船体のキャプテン。横暴な性格で、良い仕事を得る為なら手段を択ばない。
他のタッグス
- シーローグ:藤原啓治
右目に眼帯を付けたタッグス。海賊のような見た目をしているが、優しい性格で家族思い。海賊におじさんを誘拐され、はしけや積み荷を盗まされていたが、テンセンツとサンシャイン、そしてグランパスに助けられた。所属は海軍の弾薬倉庫。
- おじさん:塚田正昭
シーローグの叔父。海賊に誘拐されて沈められそうになっていたが、グランパスに助けられた。シーローグを大切にしており、自分が沈められそうになった時でも「盗むんじゃない」と声をかけていた。
- ブーマー:荒川太郎
何の仕事をしてもケチが付く、縁起の悪いタッグス。昔はキャプテン・ハリーと呼ばれていたが、ブーマーという名前になってからケチが付くようになり、仕事に支障をきたすようになった。最後にはハウスボートに改造され、現在は川上で元気に暮らしている。
- バーク:梅津秀行
屑鉄屋の1人。ブレアーの兄。古い船をスクラップにしてお金儲ける、腹黒い商売人。所属は川上の屑鉄置き場。
- ブレアー:真殿光昭
屑鉄屋の1人。バークの弟。古い船をスクラップにしてお金儲ける、腹黒い商売人。所属は川上の屑鉄置き場。
- 青い目を二つ付けた船:納谷六朗
海賊船。シーローグの叔父を誘拐して、金目の物を盗むよう脅迫した。
- ホワイト船団
エンジン音を立てずに、氷山を追う4隻のタグボート達。エンジンの静かさとその真っ白な見た目から、幽霊船と勘違いされていた。
その他輸送船
- ビリー・シューパック:真殿光昭→納谷六朗
ダイナマイトを運ぶタッグス。サンシャインの友達。ダイナマイトを「面白い」と言うなど少し変わっているが、扱いには慣れている。
- フルトン号
港の車や荷物を運ぶ小さなフェリー。オー・ジェイの艀と衝突して水没したことがある。
- イージー・ゴメス:納谷六朗
バナナを運ぶメキシコの貨物船。陽気な性格だが少し怠けている所もあり、いつも安値で港に入ろうとする。
- ジョニー・キューバ:荒川太郎
主に密輸を行うギャング船。自惚れている上に、腹黒く横暴な性格。昔、キャプテン・ゼロと関わりがあったそうだが、現在は険悪な関係にある様子。
- ナンタケット:石井康嗣
沖合に止まっている古い船。伝染病にかかっているにもかかわらず、それを隠して港に入ろうとしていた。サンシャインからは「ボロバケツ」と呼ばれている。
海軍
- ブルーノーズ:納谷六朗
海軍のタッグス。自己中心的な威張り屋で、自分の過ちで海軍の波止場を全焼させてしまったことがある。
- クラカトア号
ハーキュリーが引いてくる軍用船。ブルーノーズの失態で全焼し、そのまま屑鉄屋へ売られることとなった。
- 軍艦:石井康嗣
グランパスを演習の的として吹き飛ばそうとした。
港の作業船
- スカトルバット・ピート:亀山助清→梅津秀行
ショベルの付いた泥攫い船。「スカトルバット」は噂話を意味する。名前の通り、噂話が大好きであり、耳寄りな情報をすぐに喋ってしまうが本人曰く「口は堅い」らしい。
- リトル・ディッチャー:石井康嗣→藤原啓治
テンセンツと友達の小さなクレーン。第12話では解体される予定だったが、ウォリアーと共に町を作った為、助けられた。
- マイティー・モー:石井康嗣
港で一番大きなクレーン船。タッグスやフェリーも持ち上げることができる。
- リリー:稀代桜子
沖合で働く灯台船。よく見回りに来るハーキュリーと仲が良い。
- 消防艇:石井康嗣
消防署で働くタッグス。主に港で消火活動を行っている。勇敢かつ真面目な性格だが、ブルーノーズの命令には内心うんざりしていた。
- パトロールボート:亀山助清
港や沖合の見回りをする小さなボート。とても真面目な性格で、頭がいい。
- メッセンジャー:真殿光昭
パトロールボートに知らせを伝えるモーターボート。本名は「デイビー・ジョーンズ」。
- 海老採り漁船達:亀山助清、藤原啓治、梅津秀行
港の外でエビを採る船達。5隻ほどいるが、全員同時に喋る。
艀
- フランク:藤原啓治
鉄道用の艀。エディと双子。いつもトップハットにつながれている。
- エディ:亀山助清→荒川太郎
鉄道用の艀。フランクと双子。いつもトップハットにつながれている。フランクとは違い、口ひげを生やしている。
- スティンカー:荒川太郎
港で働くゴミ船。陽気な性格で、ウォリアーやトップハットと仲が良い。
- パール:稀代桜子
サンシャインと仲の良い艀。よくリトル・ディッチャーと一緒に働いている。
クレーン
- ビッグ・ミッキー:塚田正昭→荒川太郎
大きなクレーン。真面目な性格で、働き者。ブルーノーズの失態により、浅瀬に沈んでしまったことがある。
- ジャック:梅津秀行
ゴミ掴みのクレーンで、正確にはゴミを掴むグラップルの部分。一時期、石炭置き場で働いていたこともある。
外洋客船
- ダッチェス
第1話に登場する大きな客船。スター船隊と契約を結んだ。
- ウィーン
第13話に登場する有名な客船。
- プリンセス・アリス
第4話と第11話に登場する豪華客船。港まつりではパレードの採点を行う。
水上飛行機
- サリー:稀代桜子
サンシャインが片思いをしている水上飛行機。テンセンツやウォリアーとも知り合い。
港湾鉄道
- パファー:梅津秀行
スター船隊と仲が良い蒸気機関車。
人物・その他
- ブイ:稀代桜子
港の近くに浮かんでいるベルブイ。本名は「フィルバート」。ベルボーイの帽子をかぶっている。
- ボス:塚田正昭
ゴミ置き場の監督。本名は「オー・クラッペンシキット」であり、下品なスラングのもじり。
- 石切場の監督:塚田正昭
石切り場の小屋から、タッグス達に指示を出す。
- 燃料屋:納谷六朗
タンクへ燃料を補給している。少し荒っぽい性格で、せかされるのが嫌い。
- パレードの実況:藤原啓治
プリンセス・アリスに乗っていた実況係。ビッグ・シティのタッグス達に声援を送った。
各話リスト
1 | サンシャインとテンセンツ |
---|---|
2 | かいぞく船をやっつけろ |
3 | ゾランのわるだくみ |
4 | グランパスをすくえ |
5 | いしあたまのブルーノーズ |
6 | ぶきっちょなウォリアー |
7 | トップハットの大かつやく |
8 | オー・ジェイのおんぼろエンジン |
9 | ゆうれい船なんかこわくない |
10 | ついてないブーマー |
11 | ゼベデーとギャング |
12 | みなとをまもれ!スターのタッグス |
13 | みなとがこおった日 |