こがね丸(お前、タヌキにならねーか?)
こがねまる
種族:化け狸
性別:男性
年齢:不明(後述)
口癖:「おう」
『お前、タヌキにならねーか?』の主人公。
その名の通り、金色に近い美しい毛並みを持つ。
本作は主に、こがね丸と悩める現代人の交流を描く作品なので、主人公というより狂言回しまたはメインヒーローと呼ぶべきかもしれない
(手塚治虫のブラック・ジャックに例えるとわかりやすいかもしれない)。
山のタヌキが減ってきたことを憂え、都会で人間をスカウトしている。
彼にスカウトされてタヌキになった人間は多いが、後に人間に戻った者も少なくない。
性格はマイペースで天然。
口ではドライに「タヌキにならない人間に用はない」と言っているが、結局困っている人間を毎回助けている。
後述する人知を超えた能力など、他の化け狸たちと一線を画する存在であり、土竜や貂の妖同様に上級の妖怪である。
とは言え、化け狸という種族のフランクな性質に加え、彼自身の気取らない性格も相まって、仲間から特に畏怖の念を抱かれてはいない(とは言え、一目置かれてはいる模様)。
唐揚げが好物らしく、よく食している。
家族構成の詳細は不明だが、姉がいることが本人の口から語られた(存命か否かは不明)。
化け狸の一族の中でも、特に高い妖力を誇る。
一般的に狸以上の妖力を持つとされる貂たちさえ「バケモノ」と呼ぶほどである。
藤万が妖力で彼を捕獲しようとした際は、大量の落ち葉で逆に化かし返すという離れ業を見せた(第44話)。
通常、妖力の強い妖怪は、近付いただけで人間の体調を崩させるほどの妖気を放つとされるが、彼はそれを器用にコントロールしているという。
特筆すべきは、木の葉を用いて人間をタヌキに変化させる能力である。
彼はこの能力で、人間をタヌキにスカウトしたり、悩める人間を導いたりする。
リンによると、これは彼のみが持つ特殊能力であるという。
人間社会にある程度通じており、箸を器用に用い、文字も多少読むことができる。
ただし、文字列の構成が似た単語を読み間違えることがある(カラオケ→カラアゲ)ので、恐らくは単語毎に字形を丸暗記していると思われる。
一方、敬語は壊滅的に下手で、「ござまる(います、あります)」「いただす(いただく)」など、独特の補助動詞を使う。
過去編に登場する謎の化け狸。
こがね丸に酷似した人間態を持ち(ただし服装は異なる)、彼と同様に人間をタヌキに変化させる特殊能力を有する。
「おう」という口癖も共通する。
少なくとも江戸時代には存在しており、生きていれば連載開始時点で153才以上ということになる。
人間を深く愛しており、自殺者が存在することに心を痛めていた。
過去については謎が多く、仲間のタヌキらにも打ち明けていない秘密があるらしい。
友人のタヌキチは、こがね丸が実はかなりの高齢であることを匂わせる発言をした(第8話)。
封印されている貂の妖とも深甚な因縁があるらしく、藤万から命を狙われている(とは言え、最近は勝てないと悟ってか積極的に殺そうとしなくなった)。
過去編の黄金丸と同一人物か否かなども含め、彼の過去が物語の鍵を握ると思われる。
!単行本6巻ネタバレ注意!
単行本6巻で、ついに こがね丸=黄金丸 であることが本人の口から藤万に明かされた。
このとき、彼はトレードマークのキャップを被っていなかった。現代編の「こがね丸」ではなく、百年以上前に先代祠守りと酒を酌み交わした「黄金丸」として藤万に接しようという意志の表れかもしれない。