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お前、タヌキにならねーか?

おまえたぬきにならねーか

「お前、タヌキにならねーか?」は、奈川トモ氏による現代ファンタジー漫画である。 単行本の既刊は六巻(連載中)。
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話数について編集

pixivコミック連載時と単行本収録時で、ナンバリングの方式が異る(各話リストの項を参照)。

本記事では、参照しやすさを優先し、特に断りのない限り単行本準拠で話数を記す。


作品概要編集

奈川トモ氏によるハートフルタヌキストーリー。pixivコミック内のcomicPOOLで連載されている。

基本的に一話完結式。

悩みを抱える現代人たちと、人間社会に紛れて生きる化け狸化け狐たちの交流が描かれる。


タヌキをはじめとする動物たちのかわいらしさが前面に押し出されており、癒し系漫画としての性格が強い。


その一方で、いじめや自殺、因習や差別といった生々しい問題も掘り下げて描かれている。"明"(救いのある展開)と"暗"(シリアスな世界観)のコントラストを強調するのは、奈川氏お得意の作風である。

また、妖怪漫画としての性格も帯びており、凝ったクリーチャーデザイン、怪奇色の強い演出も見られる。


総評として、癒し系動物モノであると同時に妖怪ファンタジーでもあるという、ジャンル分けの難しい作品である。


食事シーンが多いのも特徴。


主な登場人物編集

※タヌキやキツネが人間に化けた状態に、特に決まった呼び名は無い。

ここでは便宜上「人間態」と表記するが、これは公式の呼称ではないことに注意されたい。


こがね丸編集

(初登場:第1話)

オスの化け狸。

本作のメインキャラクター。人間をタヌキに変えることができる

山のタヌキが減ってきたことを憂え、都会で人間をスカウトしている。


回想シーンを含めると、16話と59話を除く全話に登場している(16話はタヌキチ夫妻を、59話はリンと栗之助を主役としたスピンオフ)。


詳細は当該記事参照。


野々原雪編集

読み:ののはら ゆき

(初登場:第1話)

死のうとしたらタヌキにスカウトされたOLさん②

タヌキになりたがっている人間女性

こがね丸に次いで登場回数が多い。


他者に心配をかけまいとする性分。

それが災いし、心身ともに追い詰めてしまい、踏切で飛び込み自殺を図ろうとしていた。

そこをこがね丸に助けられ、タヌキとして生きる道を選んだ(人間としての生活も捨ててはいない模様)。


こがね丸に好意を寄せているようだが、まだ恋愛には発展していない。


タヌキやキツネに対して、基本的に敬語で話すが、仲の良いリンには例外的に対等に話す。


山が好きだが虫は苦手(幼少期のトラウマが原因)。


グッズ化の機会も多く、公式筋からももう一人の主人公級の扱いがなされている。


タヌキ態編集

ユキがタヌキに変化した姿。

他の本物のタヌキたちに比べて濃い毛色であり、頭に術の込められた木の葉が乗っているのが特徴である。

当初は自力で変化できず、こがね丸にタヌキに変化させてもらっていたが、14話以降、こがね丸から託された木の葉を使い、半自力で変化できるようになった。


作者いわく、彼女のタヌキ態が本作のタヌキたちのデザインのベースであり、これにアレンジを加えることで他のタヌキをデザインしているという。


長老編集

(初登場:第2話)

巷で噂のタヌキじじい


高齢のオスの化け狸。小豆丸の祖父。

本名は銀杏丸(ぎんなんまる)だが、本名で呼ばれることは稀。


非常にノリの良い性格。

「キンタマ踊り」が得意で、宴会でよく披露する。これは長らく本編未描写だったが、第67話でついにその衝撃的な全容が明らかになった。

鶏皮焼きが好物。

文字は読めないらしい(3巻)。


いわゆる霊感があり、霊的な存在を見ることができる。

他の化け狸にも見えるのかは不明。


後述のように、化け狸の社会には上下関係はほぼ見られず、長老とは言え特に高い地位にあるような描写はない。精々慕われている程度である。

長老人間態編集

様々な人間に化けるが、基本的にはニット帽を被った老人の姿になることが多い。


ちなみに、初期デザインでは仙人のような姿であった(外部リンク)。

小豆丸編集

(初登場:第6話)

オスの化け狸で、長老の孫。

こがね丸や長老ほどではないが、変化の術に長ける。

自称「都会の闇に紛れ人の姿を借り、この世界を陰から動かす闇の獣」

ラーメンが好物。


本人は認めないが、関わる者に幸運をもたらす体質であるらしく、「縁起のいい小豆まめ」と渾名されている。


人里に下りてきては悪事を働こうとするが、結果的に図らずとも人間に幸運をもたらしてしまうなど、毎回何かしらのオチが付く。


一人称は「僕」。一度だけ「俺」と言ったことがある(5巻)。


小豆丸人間態編集

人間を破滅へ誘う闇のタヌキ

自称「始まりと終わりを司る者、AZ(アズ)」。

黒尽くめの青年の姿をしている。


かなりの美形で、雪からは「雰囲気のある人」、ラーメン赤石の客らからは「イケメン」と評されるなど、女性にモテる(本人は全く頓着していないが)。


イメージカラーの「黒」に強いこだわりがあるようで、衣服からアクセサリーに至るまで黒系で統一している。


職には就いていないらしく、しばしばこがね丸に食事をたかっている。


小豆丸の悪行一覧

  • 自殺志願者を言葉で後押ししようとする(自殺教唆)
  • 子供が見つけた百円硬貨を横取りして自動販売機でおしるこを購入(拾得物横領)
  • 無銭飲食しようとする(詐欺)
  • パンを咥えて逃走(窃盗)

いずれも大事にこそ至っていない(それどころかプラスに働くことが多い)が、意外にしっかりと悪意ある行動をとっている。


タヌキチ編集

(初登場:第2話)

『お前、タヌキにならねーか?』4巻発売のお知らせ

(下がタヌキチ。上は妻のリク)


オスの化け狸。

大怪我したところを人間であるリクに助けられ、紆余曲折を経て結婚(法的には事実婚)。

人間に化けて幸せな生活を送っているが、タヌキとしてアイデンティティーも捨ててはいない。

その意味で、タヌキに助けられてタヌキとなった野々原雪とは対照的な境遇と言える。


常識人であり、天然ぞろいのタヌキたちのツッコミ役に回ることも多い。


アジの開きが好物で、すごい勢いで頭から丸ごと食べたこともあるらしい。


田沼小吉(タヌキチ人間態)編集

専業主夫。愛妻家で、料理が得意。

人間の生活様式を模倣しているが、リンのように完全に人間社会に溶け込んでいるわけではない。

文字はまだ十分に書けないらしく、小学生向けの教材で練習している。


リク編集

(初登場:第8話)


人間の女性。フルネームは不明。タヌキチの妻。

野犬に襲われて怪我をしていたタヌキチを助けたのが馴れ初め。

作中の描写から、在宅ワーカーと思われる。

両親は彼女が幼少の頃に他界している。


ゲームが趣味で、プロ並みの腕前を持つ。


リン編集

(初登場:第12話)

看板娘(タヌキ)とおばあちゃん

(左:本来の姿 右:人間態)

メスの化け狸。野々原雪とこがね丸の共通の友人。

明るく勤勉な性格。


レギュラーキャラの中では、唯一完全に人間社会に順応しているタヌキである。

頭に付けている小さな花がトレードマーク。

タヌキ形態で装飾品を身に着けているのは今のところ彼女のみ。


子狸のころに排水溝で溺れていたところを和一に助けられ、以来、彼に想いを寄せている。


作者いわく、作画コストが最も高いとのこと。


リン人間態編集

正体を隠し、文福薬湯堂で働いており、薬湯の調合もこなす。

おばあちゃんのことを本当の祖母のように慕っている。


人間社会にほぼ完全に順応しており、私服のセンスも現代人とほとんど変わらない(実際に着ているのか、化けているのかは不明)。

これは、子狸の頃から人間について熱心に学んできた成果であるという。


初期案では「鈴」という名(読みは同じ)で、こがね丸の妹という設定だったらしい(当該ツイート


栗之介編集

(初登場:第15話)

化けられないタヌキの栗之介

オスの化け狸。

変化はできず、人間態も持たない。

おっとりとした性格で、一人称は「オラ」。


おばあちゃん編集

(初登場:第12話)


人間の女性。名前は不明。

文福薬湯堂の店主で、夫は既に他界している。

若い頃、黄金丸(=こがね丸?)に助けられた過去を持つ。


和一編集

(初登場:第12話)


人間の男性。おばあちゃんの孫。大学生。

フルネームは不明。


雨紺編集

読み:うこん

(初登場:第22話)


オスの化け狐。

YouTuber「コンちゃん」としての顔を持つ。

登録者は22話時点で1万人以上。


かつては寂れた社に住んでいたが、取り壊されてしまった。

動画の収益で神社を建立することを夢見、奮闘している。


諜報員や工作員を輩出している家で生まれ育った。

しかし、当の雨紺には裏稼業の才能がまるでなく、変化も不得手であったため、家族に疎まれて家を出た。

家族の中では、姉の朱陽が唯一の味方だった。


雨紺人間態(男性)編集

おまタヌ5巻発売のお知らせ

雨紺の標準的な人間態

鳥居のマークの入った上着を着、耳には多数のピアスを着けた派手な美青年。

先述の通り変化が不完全であり、しっぽを隠せておらず牙もあるが、開き直ってコスプレということで押し通している。

人間社会生まれの人間社会育ちだからか、気を抜くとこの姿になる。

雨紺人間態(女性)編集

視聴者受けを狙って作った動画配信用の姿。

キツネの耳があり、を強調した際どいスタイルである。

こがね丸との出会いで心境が変わり、キツネ本来の姿で動画配信することになったため、以降は登場していない。


アライ編集

雨紺の動画のファンの一人。

女性に化けた雨紺のことを「色気ない」と評したり、こがね丸を見て「鍋にするのか」と言ったりと、中々の毒舌家である。


プロフィール画像はアライグマ

正体は不明。


朱陽編集

読み:あけび

化け狐の女性。雨紺の姉。

弟思いであり、彼にスマートフォンを買い与えたのも彼女である。


化け狐の多分に漏れず、人間社会に紛れて人間として生きている。

裏社会の工作員としての顔も持ち、その筋では「キツネの掃除屋」として恐れられている。

仕事の際は、男性獣人のような戦闘形態に変化する。


本来のキツネ姿は未登場。


藤万編集

読み:とうま

(初登場:第24話)

貂(『世界観・用語』の項参照)の男性。

普段は白髪の美青年の人間態で活動している。本来は白いイタチの姿だが、ダメージを受けた場合などを除き、この姿に戻ることは稀。


幼くして祠守り(後述)に選ばれ、自由の無い人生を強いられてきた。

そのためか、感情を表に出さないクールな性格をしている。


妖(後述)から「黄金丸を殺せば自由を与える」と唆され、こがね丸を付け狙う。


野心のために手段を選ばない一方、美々子に(超絶不器用ながら)優しさを見せたり、遭難した雨紺を助けたりすることもある。

また、家柄を重視する貂の一族の中ではめずらしく、部下を家柄で差別しない潔い精神の持ち主であり、一識たち兄妹の恩人でもある。


特に、美々子のことはかなり気にかけているようで、彼女のことになると冷静さを失う傾向にある。


総じて、本来は紳士的で思いやり深い人物でありながら、自由を得るために敢えて冷酷な決断をせざるを得なかったと言え、事程左様に過酷な環境におかれてきたことがうかがえる。


朝は肉派。


一識編集

(初登場:第24話(人間態は35話))

藤万の側近を務める貂の青年。

「下賤」と呼ばれる家系の末裔であり、差別されてきた過去を持つ。

そのため、家柄で差別しない藤万への忠誠心は非常に強く、崇拝にも似ている。


初期案では、ツインテールで髭面の成人男性というインパクトの凄まじいデザインだった(作者ツイート)。


九世編集

(初登場:第24話(人間態は35話))

藤万の側近を務める貂の女性。一識の妹。

単行本38話では「久世」表記も見られる(おそらく誤植)。


岩十編集

(初登場:第43話)

貂の女性。人間態は老婆だが、実年齢は不明。

貂の一族を牛耳る実質上の最高権力者である。


生花が趣味のようだが、素人目にも珍妙な作品を作る。

また、藤万に贈ったシャツがあんまりなデザインだったりと、美的センスが壊滅的なようである。


藤万の母・百櫛に対する忠誠心が非常に強い。


黄金丸編集

過去編に登場する化け狸。

こがね丸と瓜二つの人間態を持つ。

詳細はこがね丸の記事を参照。


緑雲編集

柿葉寺の住職。

こがね丸の力でタヌキ化した人間たちのフォローを務める。

端正な顔立ちの若い男性に見えるが、実年齢は不明。


こがね丸とは旧知の仲であり、彼の数少ない理解者である。

こがね丸の過去や過去の戦いについて知悉している様子であり、作品全体のキーパーソンと言える。


紫雲編集

大昔(恐らく江戸時代頃)の僧侶。

妖怪と互角以上に戦える戦闘力を有し、貂の妖を封印した。

こがね丸は、二巻の時点で既に彼を知っていたようだが、面識の有無は不明。


土竜が緑雲を「紫雲」と呼び間違うシーンがあり、緑雲とよく似た容貌だったと思われる。


土竜編集

モグラの妖怪。

人間体は、サングラスとストールを着用した美青年の姿だが、本来の姿は未登場(柿葉寺の屏風に紫雲と戦っている姿が描かれているのみ)。

かなりの高齢であり、貂の妖や紫雲とも面識があるらしい。


凄まじい妖力を持っており、少し霊感のある人間なら、近付いただけでただならぬ気配を感じ、体調を崩してしまう

同じく上位の妖怪であるこがね丸すら、初対面時には少し後ずさりしたほど。


寡黙であり、人間や他の妖怪とのコミュニケーションはやや苦手

かつては悪事を働いたこともあったらしいが、現在は大人しく、何だかんだで人間に対して友好的である

人間と距離を保っているのも、自分の妖気で迷惑をかけてしまわないよう配慮してのことである。


東美々子編集

読み:あずまみみこ

(初登場:第7話)

迷子の少女と長老タヌキ

人間の少女。小学生(学年不詳)。

文福薬湯堂に客として出入りしている。


山で長老に助けられたり、ひょんなことから藤万と文通を始めたりと、何かと化け動物と縁が深い。


母親は故人。


ハヤト編集

(初登場:第4話)

タヌキに化かされた残念なお兄さん

人間の男性。職業はホスト。

登場当初はかなり乱暴な人物で、知人からは「金に汚くて女に薄情で子供はゴミとしか思っていない男」として知られていた。

4話の一件でユウタに助けられ、彼から優しさを学んだ。以来、彼を「心の師匠」と呼んでいる。


度々こがね丸に化かされているが、今のところ彼との面識は皆無であり、化かされている自覚もない。

ゲストキャラにしては意外に登場回数が多く、現時点で、彼のメイン回は合計4回。


日向ユウタ編集

(初登場:第4話)

読み:ひむかいゆうた

人間の男子小学生。

4話の一件以降、ハヤトから「師匠」と呼ばれる。


なぜかこがね丸と面識があり、「こがね丸くん」「ユウタ」と呼び合う。

彼と仲良くアイスクリームを食べる場面も。


大福編集

高齢のオスの化け狸。

本作の化け狸としては異例なことに、動物園で飼育されている

「ここのタヌキおもしろい」「見てると元気出る」と評判。

本人曰く、化けて脱出しようと思えばいつでもできるが、来園者たちの喜ぶ顔を見ることが楽しみになったらしい。

隣の檻のアライグマと張り合うことも。


チョコ編集

若いメスの化け狸。

大福とともに動物園で飼育されている。

大福のことは親のように慕っている。


おじさん編集

(初登場:第2話)

死のうとしたらタヌキにスカウトされたおじさん

人間の男性。名前は不明。

家族とうまくいっていない。

飛び降り自殺を図ろうとしていたとき、こがね丸と出会った。

以降、徐々に家族との関係が改善している。


度々タヌキの宴会に参加しているらしい(5話)。


ラーメン赤石店主編集

(初登場:第5話)


人間の男性。名前は不明。

こがね丸の行きつけのラーメン店「ラーメン赤石」の店主。

命に関わる持病を患っているが、回復の兆しがみられる。


ラーメン赤石店主の娘編集

(初登場:第5話)


人間の女性。名前は不明。

サバサバした性格。

こがね丸の行きつけのラーメン店「ラーメン赤石」の店主の娘。

こがね丸の正体について、薄々気づいている様子である。


原田編集

(初登場:第11話)

人間の高齢女性。フルネームは不明。

肝が座っており、面倒見も良い。

こがね丸を「たぬ太郎」と呼ぶ。


こがね丸は、なぜか彼女の前で人語を話そうとしない。


元強盗犯編集

(初登場:第11話)

人間の青年。

生活に困り、原田を人質にコンビニ強盗を働いたが、後に改心した。


カナコ編集

(初登場:第15話)

人間の女性。

外見にコンプレックスがあり、自暴自棄になっていた。

栗之介との出会いがきっかけとなり、変わりはじめる。


嵐山編集

人気男性アイドル。ジョニーズ事務所所属。

度々言及されるが、本人は未登場。


世界観・用語編集

本作はファンタジーであるため、多彩な独自設定を持つ。

以下に、物語を理解する上で重要と思われる設定を概説する。


化け狸編集

人語を解する知的な種族。

作中では、単に「タヌキ」とも呼ばれる。

所謂妖怪であるが、「妖怪」とはあくまで人間側の概念に過ぎず、彼らに妖怪としてのアイデンティティがあるわけではないことがリンの口から仄めかされている。


食性は通常のタヌキと変わらないが、人間用の食品も摂取できる(パフェ、ラーメン等)。

飲酒も可能で、宴会シーンが度々登場する。


非常におおらか且つ寛容な種族であり、元人間の野々原雪や、2話のおじさんも快く受け入れられている。

オス同士の番(つがい)」や「女みたいな男」も普通に存在するらしい。


登山客からもらったおにぎりの礼にマツボックリを渡すシーンがあり、彼らにとってマツボックリに何らかの価値があるとも取れるが、詳細は不明。


上下関係はあまり見られず、同族間で敬語を使う場面は少ない。

こがね丸に至っては、敬語を使おうとすると不自然な文法になることから、少なくとも彼は敬語を使い慣れていない模様。


本来は山中で独自の社会を営んでいるが、近年は人間に擬態して町で暮らす個体(タヌキチなど)が増え、過疎化が進んでいる。

通常のタヌキとの違い編集

本作の世界には、通常のタヌキも生息していることが言及されている。


化け狸の毛並みは、通常のホンドタヌキにおける夏毛と冬毛の中間のようなもので、季節変化はしない。幼体と成体の毛色もほぼ同じである。

(註:現実のタヌキの幼体は短毛で黒っぽく、タヌキらしからぬ外見をしている)


ただし、作中で和一が化け狸の子供をクマか犬と誤認するシーンがあることから、上述の外見は読者向けの描写に過ぎず、作中の人物には通常のタヌキと同じ姿に見えている可能性もある。


メタ的には、読者の混乱を避けるためにこのようなデザインになったという(作者ツイート①作者ツイート②)。


変化の術編集

化け狸や化け狐などが行使する術の総称。

本作の重要なキーワードである。

化け術」とも。


化け狸や化け狐だからと言って、必ずしも変化の術を使えるわけではなく、栗之介のように一切使えない個体や、雨紺のように不完全な個体も存在する。

一般的に、

イタチ(貂)>タヌキ>キツネ

の順に化ける力が強いとされるが、こがね丸や栗之助のように例外もある。


尚、化ける動物たちの寿命や老化のスピードは、変化能力の嘉多に比例する。

(例:変化に秀でた藤万は、弟の暁万より若い外見をしている)


「匂い」編集

化ける獣同士が個体を識別する要素。いわゆる嗅覚と同一のものかは不明。

他者に変化の術をかけると、その者にも術者と同じ「匂い」が移る

このため、ユキはタヌキたちから度々こがね丸と誤認される。


また、親子の「匂い」は似ているらしい。これが遺伝的なものなのか、先述の「匂いが移った」結果なのかは不明。


文福薬湯堂編集

化け狸たちが集う薬湯店。

店主であるおばあちゃんは人間だが、若かりし日に黄金丸と出会ったこともあり、化け狸に深い理解がある。

リンが従業員として住み込みで働いている他、薬草の業者であるこがね丸の得意先でもある。


番(つがい)編集

人間における婚姻に相当する社会的関係。詳細は不明。

一般には認知されていないが、人間と他種族の番も存在する(例:タヌキチとリク)。

また、化け狸の社会ではオス同士の番も問題なく受け入れられているらしい。


化け狐編集

化け狸と同様、人語を解する知的な種族。

化け狸と異なり、化け狐は独自の社会を持たず、人間社会に密かに潜伏して生活している。


編集

本作では、化けるイタチを「貂」と呼ぶ。「化けイタチ」とも。

化け術に長け、人間にほぼ完全に擬態して生活している。


非常にプライドの高い種族であり、他種族を見下している節がある。

家柄や格式が厳守され、貂社会の内部にも差別や迫害が存在する。


なお、貂の名前には「識」「甲」「世」「岩」「櫛」「藤」「成」など、必ず漢数字が含まれる。


貂の妖編集

強力で邪悪な貂。江戸時代の日本で猛威を振るっていた。

あるとき突然力を失い、僧たちによって貂烟山に封印された。現在でも、貂の一族から選び出された「祠守」が、封印を守る役割に一生を捧げている。


貂の妖が力を失った経緯には黄金丸(こがね丸?)が大きく関与しているらしい。


貂烟山編集

読み:てんえんざん


「貂の妖」が封印されている山。

文福薬湯堂のおばあちゃんと黄金丸が出会ったのもこの山。


貂の一族が支配しており、タヌキの立ち入りは禁止されている。

とは言え、こがね丸らはお構いなしに出入りしており、祠守りである藤万も苦言を呈する程度に留めているため、この掟はザル法化している。


本格的な初登場は40話だが、21話の回想シーンの石碑に「貂烟山」の文字が確認できる。


柿葉寺編集

通称「タヌキ寺」。

こがね丸の力でタヌキになった人間のうち、野生生活に適応できなかった者が修行を兼ねて共同生活する、いわゆる「駆け込み寺」。

緑雲が住職を務める。

室内には貂の妖や黄金丸と思しきタヌキの姿が描かれた絵屏風が安置されている


余談編集

  • タイトルの「お前、タヌキにならねーか?」はこがね丸の決め台詞であるが、実は、一言一句この通りのセリフが登場するのは第13話(単行本2巻)と、意外に遅い。その他は「人間やめるならタヌキにならねーか(ならないか)」「タヌキになるか」等。
  • シノプシスは2018年時点で既に完成していたという。タヌキたちの人間態の初期デザインは、より獣人然としたものだった。該当ツイート
  • 作者の奈川氏によると、Pixivでは女性読者が多く、Pixivコミックでは男性読者が多いという。該当ツイート
  • 35話に「いとのこシャーク」なる漫画本が登場する。おそらくは同作者の「愛しの故・シャーロット」のセルフパロディと思われる。
  • ストーリー作りについて、奈川氏は「励まそうとして価値観を押し付けない、説教臭くならないように」気をつけているという。

連載状況編集

連載中。

Twitterにて、毎月1日と15日に連載され、その後pixivcomic POOLの順に掲載されることが多い。


各話リスト編集

  • 巻数、話数は一迅社comic POOLの単行本準拠
  • 回数はpixivコミック準拠
  • 単行本には、ほぼ全てのエピソードに描き下ろしの後日談が併録されるが、ここでは割愛。
  • Twitterにて掲載された番外編のうち、「ひといき」として単行本に収録されたものを併記する。書誌未収録のものは割愛。
  • 店舗購入特典等、一般公開されていないエピソードは割愛。
巻数話数回数サブタイトル外部リンク
111死のうとしたらタヌキにスカウトされたOLさんpixivコミック
122死のうとしたらタヌキにスカウトされたおじさんpixivコミック
133死のうとしたらタヌキにスカウトされたOLさん②pixivコミック
144タヌキに化かされた残念なお兄さんpixivコミック
155タヌキにスカウトされたラーメン屋の娘さん
166人間を破滅へ誘う闇のタヌキpixivコミック
177迷子の少女と長老タヌキpixivコミック
188恩返しにきたら専業主夫をすることになったタヌキ
19-19タヌキに化かされた いじめっこといじめられっこ
19-210タヌキに化かされた いじめっこといじめられっこ②
110-111タヌキになりたいOLさん
110-212タヌキをおもてなししたいOLさん
21113ハラペコタヌキとハラペコ強盗
21214薬湯屋の看板娘とタヌキたち
2ひといき①
21315死のうとしたらタヌキにスカウトされた新社会人
2ひといき②
21416タヌキになりたいOLさんの休日
21517タヌキに化かされた見た目がコンプレックスのおねえさん
21618恩返しにきたタヌキと結婚しました
21719化けタヌキ、はじめてのラーメン
2ひといき③
21820タヌキからの贈りもの
21921つまらない日々を送るお兄さんと小学生。(時々タヌキ)
22022化けタヌキと動物園の暮らし
221-123薬湯屋とタヌキの言い伝え①
221-224薬湯屋とタヌキの言い伝え②
32225動画配信しようとキツネにスカウトされたタヌキ
3ひといき
323-126死のうとしたらタヌキにスカウトされたOLさんも、そろそろ退社します
323-227死のうとしたらタヌキにスカウトされたOLさんが退職しました
324-128人間に化けきれなかったキツネの話
324-229人間に化けきれなかったキツネとタヌキたち
325-130化けタヌキと温泉旅行へ出発
325-231化けタヌキとふしぎな温泉旅館
325-332化けタヌキとひみつの露天風呂
325-433化けタヌキと温泉旅館の夜※1
32634かわいいものが大好きな少年とタヌキ
32735思いがけず薬湯屋ではたらく野々原さん
42836薬湯屋と化けタヌキの諸事情
42937化けタヌキだとバレてしまった看板娘
43038クラスメイトがタヌキに化けていた理由が知りたい
43139復讐してやろうとしたらタヌキに化かされた人たち
43240化けタヌキと遊園地デート
43341化けタヌキと遊園地のジンクス
43442化けタヌキと祠守りの貂※2
43543祠守りの貂と 化けタヌキたちのお祭り※2
43644タヌキと貂の化け祭り
43745タヌキと貂と妖の化けくらべ
43846(同上)※3
43947祭りのあとのタヌキと貂(テン)※2
4ひといき①
4ひといき②
4ひといき③
4ひといき④※4
54048化けタヌキとカフェデート
54149死のうとしたらタヌキにスカウトされたミュージシャン志望
54250タヌキたちのパン争奪戦線
54351化けイタチの兄妹
54452化けタヌキのなかよし作戦
54553化けタヌキとのんびり芋掘りの日
54654化けタヌキとキツネの神社
54755化けタヌキの郵便屋さん
54856人間に戻りたくないタヌキの行く先
54957ふしぎな駆け込みタヌキ寺
65058野球部をやめたらタヌキにスカウトされた高校生
65159化けタヌキの恋わずらい
65260上京してきたお母さんと化けタヌキ
65361タヌキに化けた娘とその母
65462化けイタチのお守り
65563化けキツネの家庭の事情
6ひといき①
6ひといき②
6ひといき③
6ひといき④
6ひといき⑤※5
65664化けタヌキのおやしき探検
65765化けタヌキのおやしき探検②
65866化けイタチの母が遺したもの
65967タヌキとイタチのあたたかい夜
68ソロキャン好きのお兄さんと化けタヌキ
69タヌキとはじめる商品開発
70化けタヌキと思い出の香り
71化けタヌキとフェスティバルのおてつだい
72タヌキになって改心したお兄さん、師匠と動物園へ行く
73想いを伝える勇気がなかった少年と化けタヌキ
74化けイタチのあたらしい棲み処
75化けタヌキと古着屋で雨宿り
76化けタヌキと古着屋で雨宿り・後編
77化けタヌキを化かしたい
タヌキにスカウトされた先生

※1 この回は後日談が3話付く。

※2 単行本では、物語の核心に関わるセリフが変更・加筆されている。

※3 37, 38話は、作者のpixivアカウントおよびTwitterの先行公開では一つの回として掲載された。正式な連載時に分割され、上記のナンバリングとなった。

※4 4巻巻末には、過去編全体の後日談となる描き下ろしエピソードが付く。

※5 初出時期は5巻以前だったが、ページ数の関係か5巻での収録は見送られ、6巻での収録となった


受賞歴など編集

  • 次にくるマンガ大賞 2021 Webマンガ部門 ノミネート(2021)
  • 第6回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞 7位(2022)
  • 次にくるマンガ大賞 2023 Webマンガ部門 5位(2023)
  • WEBマンガ総選挙2023 6位(2023)

書誌情報編集

単行本(一迅社comic POOL)編集

お前、タヌキにならねーか?: 1

2021/05/01発売

(全148ページ)

お前、タヌキにならねーか?: 2

2021/11/25発売

(全156ページ)

お前、タヌキにならねーか?: 3

2022/05/25発売

(全156ページ)

お前、タヌキにならねーか?: 4

2022/12/26発売

(全172ページ)

お前、タヌキにならねーか?: 5

2023/07/25発売

(全148ページ)

お前、タヌキにならねーか?: 6

2024/03/26発売

(全148ページ)


外部リンク編集

これらの他、各種漫画サイトでも連載されている。


関連タグ編集

  ファンタジー 現代ファンタジー ローファンタジー 優しい世界 化け狸 化け狐


お前も鬼にならないか?素晴らしい提案をしようシリーズ:本作のタイトルから、やや似通っているこれらを思い出す者も少なからずいると思われる。

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