概要
日本の昔話の一編で「どんな怖い相手でも、喜ばせるとよいことが起こる」教訓が添えられている。
あらすじ
昔、頬に大きなこぶがついている、2人のおじいさんがいた。
1人は右頬、もう1人は左頬についていた。
2人はそのこぶが原因で大変困っていた。
ある日、右こぶのじいさんは雨に降られ、洞窟で雨宿りしていた。
すると音楽が聞こえるので、奥に進んでみると、そこでは鬼が酒盛りをしていた。
音楽が楽しいので、鬼の恐ろしさを忘れ、じいさんは踊りの輪に加わった。
大層踊りが巧かったので、鬼からは絶賛され、爺さんは鬼から明日もここへ来いと言われ、預かり物としてこぶを取ってもらった。
こぶが取れてスッキリしたじいさんの様子を見て、左こぶのじいさんは理由を聞かされ、自分もこぶがなくなるかもしれないと思い、こぶがなくなったじいさんの代わりに、鬼達のところへ行くことになった。
そしていざ鬼と踊ることになったじいさんは、あまりの鬼の怖さにしり込みをしてしまい、旨く踊れなかった。
当然鬼はじいさんの踊りに怒ってしまい、預かっていたこぶをじいさんの右頬につけると、「もう来るな」とじいさんを追い出してしまった。
こうしてじいさんは、両頬にこぶがついてしまい、余計困ってしまった。
余談
じいさんのこぶは、頬ではなく額についているバージョンもある。
まんが日本昔ばなしで、最初に放送されたお話が、これである。
尚、西洋圏でも酷似した伝承が存在し、その話では『コレド』と呼ばれる妖精が、左右違いの頬のこぶに悩む2人の老爺が、背中のこぶに悩む農民の男とその友人の仕立て屋に代わっている。
関連タグ
まじかる☆タルるートくん:この昔話をモチーフとした『こぶとりくん』というアイテムが作中で登場し、その効果も『相手のこぶを取ったり、逆にその取ったこぶを相手に付けたりする』というものである。